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炎上上等!?「答えのない時代」を生き抜くための戦い方・3ルール

フォレスト出版編集部の山田です。

前回は、『「答えのないゲーム」を楽しむ 思考技術』(高松 智史著、実業之日本社)から、明確な答えがない時代に突入したにも関わらず、実は私たちは無意識のうちに「答え」を出そうとしてしまっている。だから、自分が今どのゲームの戦い方をしているのかに気づき、「答えのないゲーム」の戦い方に変える必要があるという記事を書かせて頂きました。

本記事では前回の続編として、「では、答えのないゲームではどのように戦えばいいのか?」というところを本書からご紹介させていただきます。

「答えのないゲーム」の戦い方・3ルール


著者いわく、下記3つさえ意識すれば「答えのないゲームを」を戦えるそうです。

【「答えのないゲーム」の戦い方】
①  「プロセスがセクシー」=セクシーなプロセスから出てきた答えはセクシー
②  「2つ以上の選択肢を作り、選ぶ」=選択肢の比較感で、“より良い”ものを選ぶ
③  「炎上、議論が付き物」=議論することが大前提。時には炎上しないと終われない

この3つのルールは「答えのないゲーム」を戦うための超重要ポイントとなるため、ぜひ暗記、暗唱して下さい、と著者は本書で口酸っぱくして言っています。

では、それぞれのルールがどういうことなのかについて見ていきたいと思います。

①  「プロセスがセクシー」


まず1つ目のルールについて、著者は次のように説明しています。

答え=解答」だけでは何の価値もありません。
 その「答え=解答」だけを見ても、解説書があるわけでもなく、レビューする立場の上司も正しいかどうかを判断できないからです。
 だからこそこう考えないといけません。
 「プロセス」が最高で非の打ち所がないのだから、その「プロセス」から導き出した「答え」は最高だ。
 このように考えます。簡単に言えば、「答え」単体→「プロセス」+「答え」です。

つまり、このルールでは、「答えだけ見て判断する」考え方から、「最高のプロセスから導き出された答えなのかどうかで判断する」考え方にシフトすることが重要であると言えます。

②  「2つ以上の選択肢を作り、選ぶ」


2つ目のルールは、①のルールを根底に置きつつ、次のことを意識するそうです。

「絶対的」な答えがないのだから、「相対的」に答えに近づいていくしかない。

なぜなら、比較して語ることで「なぜ、それを選ぶのか?」を自然と言語化できるからだそうです。だから、1つの答えを出して満足するのではなく、2つ以上の答えを出して、もう一回思考を回すことが大切なのだと言っています。

たとえば、仕事の話の場合は次のように考えるべきであると著者は主張しています。

あなたは新規事業の立案を任され、2週間後にプレゼンすることになりました。
 セクシーなプロセスを経た上で皆さんはアイデア2つ以上は当たり前。新規事業であれば8つくらいアイデアを作る。それが自分の勝ちである。というふうに考えてほしいのです。

③  「炎上、議論が付き物」


3つ目のルールは、波風を立てることを避ける傾向にある日本人が一番苦手とするところかもしれません。

しかし、「議論」ができないと「答えのないゲーム」の戦い方をマスターしたとは言えないそうです。なぜなら、上司とのやりとりでよくありがちな「報・連・相」は「答えのあるゲーム」の始まりだからだそうです。

なにしろ答えがないので、それを「これでいいよ」と即決まるような仕事は「答えのあるゲーム」に他ならないと言っています。言い換えるならば、「答えのあるゲーム」では、その仕事の終着点は必ず、議論でないとおかしいということになります。

たとえば、先述の2つのルールに基づき、プロセスがセクシーであり2つ以上のアイデアを挙げられたとしても、当然自分とは違う意見が出てくるはずだと著者は述べています。

つまり、自分が提案したアイデアに対して、参加者全員が賛同してくれたとしても喜んでいてはダメなのです。なぜなら、著者によると、違う意見がでてこなかったら、参加者がポンコツか、あなたが偉すぎるか、のどちらか、ということになるからだそうです。

なかなか手厳しいですね。周りの人がみんな「いいね」と言ってくれるアイデアがいいものなのかと思ってしまいそうですが、本当にいいものを生み出すには、まさに炎上や、喧々囂々のやりとりが発生するくらいの議論が行われる方が良いみたいです。

以上、「答えのないゲーム」の戦い方・3ルールについてご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。

日本では、「報連相」は社会人の基礎として教え込まれることが多いかと思いますが、著者によるとこの「報連相」が私たちを「答えのあるゲーム」の戦い方から抜け出せなくさせる「諸悪の根源」であるということでした。なので、「答えのあるゲーム」の戦い方をマスターするには、まずこの「ホウレンソウ」メンタリティを手放すことが必要になりそうです。

私はすぐ上司に相談してしまうところがあるので、これからは相談ではなく議論する意識で臨んでいきたいと思います。

(編集部の皆様、最近わたしが好戦的な態度をとるなと思われたら、こういう事情が背景にありますからね!笑)


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