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「毎日の献立を考える」ストレスは、コレで解決

こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。

先日のnoteで、めんどくさい家事として上位にランキングされる家事の1つ「お風呂掃除」を取り上げました。

「お風呂掃除」に負けないぐらい、めんどくさい家事ランキングの上位に入るものに「毎日の献立を考える」があります(あくまで、人それぞれですが……)。

家族の健康や喜んでほしいという思いが強いほど、この「毎日の献立」を考えるのがストレスになるようです。

家事における脳のリラックスやビジネススキルアップ効果など、ビジネスパーソンにおける家事を行なうメリットを次々と発見し、「ビジ家事理論」として体系化した堀宏史さんは、新刊『家事こそ、最強のビジネストレーニングである』の中で、毎日の献立を考えるのがストレスになってしまう人に向けて、「ホームレストラン理論」を紹介しています。今回は、同書の中から該当箇所を一部抜粋・編集してご紹介します。

献立がストレスになる原因

 毎日の献立を考えるのは、地味にストレスな家事のひとつです。
 栄養のバランスを考えながら、マンネリにならないようにその日の献立を考えようとしても、ついつい同じような献立になってしまいます。
 もちろん、今ではいろんなメニューサイトがありますし、スマホでどんなレシピでも簡単に検索できるのですが、
「そもそもどんな料理にしたいか、まったくイメージができない」
「毎日毎日考えるのがイヤだ」
 という声をよく聞きます。
 仕方なく、パートナーや子どもに「何が食べたい?」と聞いても、「ハンバーグ!」といった自分の好きな料理か、「なんでもいい!」という返事が返ってくるばかりです。
 さらに、冷蔵庫の中身を見ながら、買い物をしなくてはいけないのがまた大変です。
 このプロセスが毎日繰り返されることで、献立を考えることがストレスになっている人も多いと思います。

解決のヒントは「レストランのメニュー」にアリ

 どうすれば、毎日の献立を「あまり考えることなく」「効率的に」決めていくことができるのでしょうか?
 そのヒントは、街のレストランのメニューにあります。
 和食でも洋食でも中華でも、そのお店のメニューを見てみると、いつでも頼める「定番メニュー」に加えて、「日替わり」「週替わり」「月替わり」のメニューがありますよね。
 これは、定番メニューでしっかりとその店のベースをつくりながらも、それだけではお客さんが飽きてしまうので、新しいメニューを期間限定で提供しています。
 さらに、こうした期間限定メニューでは、そのときの旬な素材を使うこともできます。このメニューの構成を、自宅の献立にも取り入れてみましょう。

あなたの「家メニュー」を作ってみよう

 まずは、あなたの「定番メニュー」を決めていきましょう。
 栄養のバランスも良く、作りやすい。そして、家族がみんな好きな料理は何ですか?
 わが家の場合は、いろんなメニューを試行錯誤した結果、最終的には「ハンバーグ」「麻婆豆腐」「ハヤシライス」「豚しゃぶ鍋」が定番メニューとなっています。
 まずこの定番メニューを決めることによって、「今日は献立のアイデアが浮かばない……」というときに、この定番メニューの中から簡単に選ぶことができるようになります。
 さらに、そのときの旬な食材をベースに、「月替わりメニュー」を考えてみましょう。
 白菜がおいしい季節であれば、鍋だけではなく、白菜の煮物や炒めものを作ったり、ナスが出回る季節にはそのまま焼いてもおいしい一品になります。そして、その日に特売だった食材やお惣菜、もらいものなどは「日替わりメニュー」として食卓に出します。たまには、お惣菜だけの居酒屋風のメニューも楽しいものです。
 こうやってあなたの「家メニュー」を決めておけば、毎日の献立のローテーションを決めるだけで、ストレスなく食事の支度に取りかかれます。

「家というレストラン」をどうマネジメントしていくか?

 家メニューの考え方は、まさにマネジメントそのものです。
 コストとクオリティのバランスを考えながら、限られたリソースの中で効率的に提供していくものを考えていきます。
 日常のルーティンメニューは定型化して省力化する一方で、「シーズナルメニューはバラエティに富んだラインナップにしよう」など、あなたのマネジメントスキルを十分に活かせるはずです。献立も、マネジメント視点で決めてみましょう。

朝食はフォーマット化が正解

 特に朝食の準備は、定型化がポイントです。
 寝起きでよく働かない頭で朝食のメニューを考えても、なかなかうまくいきません。朝は時間もないので、サッと決めて準備を始める必要があります。
 ですので、朝食は毎日同じフォーマットに決めてしまいましょう。
 和食であれば、ご飯と味噌汁にスクランブルエッグや納豆をプラスする。洋食ならトーストとハムエッグといったように、毎日同じフォーマットにすることで、悩む時間をなくします。
 ドレッシングや調味料などに変化をつけることで、いろんな味わいを楽しむこともできますし、味噌汁の具を変えたり、前の日の残り物でバリエーションをつければ、意外に毎日同じフォーマットでも気にならないものです。
 こうして朝食をフォーマット化したモーニングルーティンはどうなるでしょうか?

準備開始から後片付けまでつながるルーティン

 私の場合は、朝起きてまず部屋のカーテンを開けてから、おもむろにキッチンに行き、乾かしていたお皿やコップ、フライパンなどを片付けることから一日がスタートします。
 傍目には、ボーッとした状態からいきなりお皿を片付けるのはちょっと変わっているように映るかもしれませんが、こうして朝イチにキッチンを片付けることによって、その後の朝食作りへスムーズに移行することができて、何よりキレイに片付いたキッチンを見ることで、心がスッキリするのです。
 朝食に関しては、平日は和食、週末は洋食と決めているので、毎日決まった段取りで朝食の準備をしていきます。
 奥さんと一緒に朝食の準備をしていても、最終形が共有できているので、何も言わなくても、お互いをサポートし合うことが可能です。
 そして何より、メニューをフォーマット化してあれば、どんどん料理がブラッシュアップされていき、毎日期待どおりの味が出やすくなるのです。
 さらにご飯を食べたあとは、間髪入れずにキッチンに洗い物を持っていき、すぐに洗い物を片付けることも自分で決めています。このあたりからだんだん目も覚めてきて、カラダもスムーズに動くようになってきます。
 こうしてリズムが出てくれば、あとはこのリズムに乗って、洗濯・掃除機がけへとつなげていきます。
 朝食の準備からここまでをルーティン化できれば、ストレスなく朝の家事に取りかかることができるようになります。

フォーマット化で、気持ちが楽になっていく

 こうして定型化がうまく回り出していくと、作業手順が体に染み込み、何も考えずに食事の準備をこなすことができるようになります。
同じ時間に同じ手順で同じ行動をするといったように、作業手順が決まっていることで、時間の短縮となり、作業にかかるストレスも低減できます。
 うまくいっているという実感とともに、自分の中のモチベーションもどんどん上がっていき、結果として、その日の作業効率が上がることにつながるのです。
 朝の気持ちのいい空気の中でストレスなく朝食の準備をして、気持ちのいい一日をスタートしましょう。

今回ご紹介した新刊『家事こそ、最強のビジネストレーニングである』では、著者・堀さんが体系化した「ビジ家事理論」をベースに、具体的な家事ハックを通じて、ビジネススキルを鍛える方法を解説しています。

「家事は大人の必須スキル」といわれる時代です。今まで家事にストレスを感じていたビジネスパーソンはもちろん、家事に積極的に参加できていなかった人が「家事野郎」デビューするのにも最適な1冊です。興味のある方はチェックしてみてください。

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〈著者プロフィール〉
堀 宏史(ほり・ひろし)

広告クリエイター。1993年慶應義塾大学卒。これまでに広告業界でリアルとデジタルを融合させた新しい広告を実現し、カンヌライオンズ、東京インタラクティブアドアワード、文化庁メディア芸術祭など受賞歴多数。カンヌライオンズ、アドフェスト等の国際広告賞で審査員を務めるとともに、adtech等の国際カンファレンスでスピーカーとしても活躍するなど、多くのグローバルエリートたちとのビジネス経験が豊富。そんな多忙な毎日を送る中、家事にもしっかりとコミットすることで、仕事と家庭を両立してきた。好きな家事は、皿洗いとゴミ出し。

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