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後ろ足の靭帯断裂、脱臼の手術~臆病な犬が4本足で歩けるまで(完)

愛犬がけがをし、どんなけがなのか、治るものなのか、手術は必要なのか、色々調べるけどなかなか情報にたどり着けず、かなり悩みました。
もちろんワンちゃんは十人十色で、体系も性格もそれぞれに違います。
うちの場合、メンタルも弱目な性格も関わってくると思いますが、同じようにけがをしたワンちゃんのための情報を発信出来たらいいなと思いました。

愛犬の紹介
愛犬はトイプードル
9歳(高齢犬と言われる年齢になりました)
今回のけがの8か月前(2022年2月)には子宮蓄膿症で手術しています。
体重は、けがをする直前は太り気味で4.5キロまでありました。(いつもは4キロくらい)
今までで一番太っていて、落とさなくちゃと思っていた矢先の出来事。
今までは体重管理はやってきたつもりで3キロ台を保ってきたのに(後悔)健康には体重管理が欠かせないですね。
脚に関しては、脱臼はたびたびあって、体重が増えすぎたときには、キャンと鳴いて足がつかなくなることもあり、しばらくすると自然に治っていました。
散歩のときには、小さい時からスキップすることがありました。


けがをした時のこと

2023年10月15日
愛犬を母に任せ、一人暮らしをする娘のところへ、冬支度の準備をするために一泊で行って帰った直後の出来事でした。
帰るといつものようにとても喜ぶ愛犬。喜びすぎてソファーに飛び乗り、飛び降りた瞬間、すべての体重が後ろの右足にかかり、何か鈍い音がしたような気がしました。
キャンと鳴きもせず。でも脚はもう地面につかず、曲がったまま。
脱臼することは度々あり、少し経てば自然に治っていたのですが、今回は今までとは明らかに違う感じがしました。
痛そうなので、夜間の救急病院へ。
触診の結果、靭帯切断の診断でした。痛み止めの注射をしてもらい、飲み薬をもらって帰りました。

前十字靭帯断裂とは

靭帯は骨と骨をつなぐバンドです。
前とついていますが、後ろ足に前十字靭帯があるのです。
そのなかで膝関節内に走行している十字靭帯は、太ももの骨である大腿骨とすねの骨である脛骨を繋ぐ役割を果たしています。
十字靭帯には前十字靭帯と後十字靭帯が存在しますが、そのうちの前十字靭帯が切れてしまうことを前十字靭帯断裂と言います。

膝蓋骨内方脱臼

膝蓋骨内方脱臼は、通称「パテラ」と呼ばれています。
パテラ(膝蓋骨脱臼)とは、膝のお皿の骨である膝蓋骨が、あるべき位置からずれてしまっている状態です。
膝蓋骨は膝頭に位置している骨なので、正常な状態では正面を向いて収まっているものですが、うちの犬は内側にずれる場合を「内方脱臼」と診断されました。
先天的な要因、もしくは後天的な要因があるようですが、ソファーから飛び降りたために起きたので、後天的な要因なのですが、小さいころから、後ろ足を上げて鳴いたり、スキップのような動作をしたりということがあったので、先天的な要因もあったと思います。
膝蓋骨脱臼にはグレードがあり、うちの場合はグレード4と言われた気がします。
グレード4になると、膝蓋骨が常にはずれた状態になり、手で押しても戻りません。
ほかの骨が変形するなどの影響が及ぶほか、後ろ足をつけずに歩く様子が見られ、正常な歩行が困難になってしまいます。

半月板損傷とは

膝関節のなかでクッションの役割を果たしている半月板が損傷することにより、痛みを生じる状態をいいます。
半月板損傷については、手術ではよく見えないこともあるけど、うちの犬に関しては特に切除はしませんでした。

手術を決断するまで

16日、いつものかかりつけの病院へ行きました。
すぐに手術(整形外科でプレートで留める手術)を勧められました。
自分でも色々ネットで調べると、小型犬の場合、体重が軽いとまた歩けるようになる可能性があるようなことが載っていて、本当に手術するべきかどうか悩みます。
3本足でも元気に過ごす犬もいるよと言われたり。
散歩が大好きな犬なので散歩に連れて行ってあげたい。
治る可能性を信じて待ってみてもいいのではないか。
でも治らなかったら早く手術してあげるべきではないか。
特に、脱臼と靭帯断裂という2つの原因があるので、自然治癒は無理かもしれない。
色々考えた結果、行きつけではない病院で、手術をお願いすることに。
最初に経過観察でもよいのではないかと言われた病院だけど、脱臼もあるので手術しましょうということになったのでした。

新たな問題!おしっこができないほどの繊細な精神の持ち主?

17日、痛みで足が安定しないためか、おしっこができない。
夕方くらいからハアハアと呼吸が速くなり、それが3~4時間続きます。
一晩中そのままだと酸素が取り込めているのか心配になるので、また夜間病院へ。
おしっこを尿道圧迫で出してもらいました。
最初の夜間病院の先生とは別の先生だったけど、こういう状態が続くのもかわいそうなので、早く手術したほうがいいと言われます。
18日、今回は行ったことがない別の病院を調べ、話を聞きに行きました。
こちらでは、手術を勧められず、経過観察で、半年くらいは様子を見てから手術でもよいのではないかと言われます。
手術は手術で怖いのでしなくていいなら、それがいいかなと考えたり、3本足で過ごすうち違う足に負担がかかり同じようになる確率が高くなるということもあるらしいので、手術か様子を見るかとても悩みました。
この日はおしっこが出ていません。うんちは押し出されて出てくるだろうけど、おしっこが出ないのは破裂したりもあるので心配です。
19日、夕方からまた呼吸が速くなり、夜間病院へ行き、尿を出してもらいました。
その時に病気があってはいけないということで、おなかのエコーをとることに。
夜間だし、何かにつけて検査するとお金かかりますよね。
なんとエコーをとってるそのときにうんちがぽろぽろと(結構な量)落ちました。
足がつかなくなって以来のうんちでした。
21日くらいから、3本足で慣れてきたのか、1日1回おしっことうんちをするようになりました。
のちに先生に言われますが、おしっこが出なくなるワンちゃんは初めてだったそう。
とても慎重な性格のワンちゃんよりも少々のことは気にしないおおざっぱな性格のワンちゃんのほうがエイっとなんでもやってみるので、足も気にせずに歩けるようになるそう。
なので、歩くようになるには少し時間がかかるかもしれないということでした。

ついに手術

手術方法はたくさんあるようで、TPLO、TTA、CBLOなど、うちの犬に合った方法を先生が考えてくれました。
靭帯断裂と脱臼があるので、骨を削ってずらし、金具で固定。その際溝を作ってとまるようにする。筋膜を引っ張って靭帯の補助的な働き。という手術方法だそうです。
29日血液検査。11月4日手術決定。
手術前日の11/3は、 夜ご飯を最後に4日朝は食べられません。
お水も朝6時以降は飲めず、4日朝9時半に預けました。
5日迎えに行くと、足にぐるぐる巻かれた包帯が痛々しい。
手には点滴のあと。
おしりから足の毛は短く剃られています。

痛そうでいつものご飯は食べれません。
人の食べるご飯や納豆などは食べます。
抗生物質も飲まないといけないけど、納豆の中に入れたり、何回やっても口から出てきます。最後には口を持って奥に入れ、押し込みました。
夜はいつも通り寝室に連れていくも、夜泣きはしたことがないけど、クンクンという高い声でずっと泣いていました。
退院後は毎日連れていくことになっていて、6日病院へ。
脚の先の感覚が鈍いということで、筋膜を解放する再手術をしました。
本来術後は1週間ほど入院するようで、病院だといつでも診てもらえるので安心。
でも1週間は長くてさみしかったです。
9日と11日に面会に行きましたが、帰りたがってすごく吠えていました。

お読みいただきありがとうございます。
退院後の様子をご紹介していきますので、ご覧いただければ幸いです。

入院中

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