【 RAS 】効果抜群!目標達成のための情報選択機能
はじめに
今回の記事は、アドビさん後援の#いま始めたいことに関する内容を含んでいます。
まず、はじめに心理学で活用できる「RAS」について解説をします。
その後に、そのRASを活用した目標達成術に沿って、いま始めたいことについて簡潔に記入するという流れで記事を作成いたしました。
最後までお読みいただけるとうれしいです!
第1章 RASの効果と使い方
1.RASとは
RAS(Reticular Activating System)は日本語で網様体賦活系といい、情報の取捨選択をしている脳機能の一つです。
人は自身の関心がある情報に敏感となる効果があります。
脳の処理能力・保存容量には限界があるため、すべての情報を受け入れるとパンクしてしまいます。
そのため、自分の必要な情報のみを取り入れる機能が働くのです。
あなたは日々の生活の中で、こんなことを思ったことはありませんか?
「スマホでSNSをなんとなく眺めていて、いつの間にか時間が経ってしまった。」
「目標を立ててみたけれど、色々なことに興味が湧いてしまい、結局中途半端な状態で終わってしまった。」
そんな悩みはRASを上手に活用にすることで情報の取捨選択ができるようになり、ご自身で立てた目標達成に近づくことができます。
2.RASを実感してみよう
RASを実感できる心理効果として「カラーパス効果」がありますので、まずはやってみましょう。
1.『初めに5秒で身の周りの赤いものを探してください』
2.『次に目をつむって身の周りの青いものを思い出してください』
3.『最後に目を開けて身の周りに青いものがあるか確認してください』
あなたは目をつむった時に青いものを思い出すことができましたでしょうか?
始めの5秒間で赤いものに意識を集中させていたので、赤いものを思い浮かんだかと思いますが、青いものは思い出せなかったかもしれません。
これがRASの効果です。
目を開けて確認をした時、実際は青いものがあったと思いますが、意識をしてないので認識されていません。
ここで私が実感したRASの効果を例として挙げます。
毎朝散歩をする時にゴミ拾いを合わせて行うようにしたのですが、これまで道を歩いている時、道のゴミに全く目がいかなかったのですが「ゴミを拾うぞ!」と意識するとタバコの吸い殻やお菓子の袋など、至る所にゴミが落ちていることに気が付きます。
このような脳機能を上手に使ってみたいと思いませんか?
3.RASの効果
実際に体験してみて、RASがどのようなものか分かったかと思います。
それでは具体的にRASを活用することでどのような効果が期待できるのかをお伝えします。
(1)集中力が増し、チャンスに強くなる
関心のある情報に集中しているので、余計な情報が気になりません。
例えば野球で打席に立っている場面ではRASを活用して「絶対に打つ!」と集中力が増し、チャンスでその集中力を発揮することができます。
球場内には応援の声など様々な情報がありますが、打つことだけに集中することができるようになります。
(2)アイデアが湧いてくる
RASを活用すると自分に必要な情報が入ってくるようになります。
その結果、関心事の知識がどんどん増えていきます。
アイデアはこれまでに得た知識の組み合わせに創造力が働くことで生まれてくるものなので、結果としてアイデアが湧きやすくなります。
(3)やる気が増す
SNSなどでも関心事に関する投稿が目に入りやすくなります。
そのため、自分と同じ目標を持った人の投稿が目に入り、自分も頑張ろうという気持ちが湧いてきて、結果やる気が出ます。
例えば、ダイエットで5kg痩せるという目標を立てたとします。
その場合、RASによって「やせる方法」のような情報やSNSでやせようと努力している同志の投稿が目に入ります。
その結果、自分に合ったやせる方法を検討したり、自分も頑張ろうとやる気をもらえたりすることで、成功確率が高まります。
上記はRASによって得られるメリットをお伝えしましたが、使い方を間違えるとデメリットとなってしまいます。
(1)嫌な情報も集めてしまう
自分が意識していると嫌な情報も集めてしまいます。
例えば、会社嫌だな~という感情があるとします。
するとちょっとした頭痛が気になって、さらに会社に行く気がなくなったり、昨日社内で起こった嫌なことを思い出したりと「会社に行かないための情報」を集めてしまいます。
(2)スコトーマ(心理的盲点)が発生してしまう
自身が認識できない有益な情報についても目に入らなくなります。そのため、自分の範囲だけで生活しているとスコトーマが発生し、本来であれば有益となる情報についても気が付かないということが発生していまいます。
この問題の解消法については次項で紹介いたします。
4.上手にRASを活用するために
RASの効果が十分に分かったところで、RASを活用した目標達成術について述べていきます。
イメージとしては下記の画像となります。
① 自分がやりたいことを見つけ、目標を立案
まずは自分がやりたいことを見つけます。RASをポジティブに使用するためは自分が心の底からやりたいことを見つけることが大切です。
嫌な要素が入っていると、その方向にRASが働きやすくなってしまうため、可能な限り省いて設定したいところです。
自分がやりたいことの見つけ方としては、自分が今使っているお金・時間に着目する方法があります。
多く使っているものに関しては自身のリソースを投下しているものであるため、興味・関心が高いものになります。
お金・時間を使っているものの上位3つを選択し、その中から達成したい目標をそれぞれで立案すると良いです。
4つ以上となると使う脳の容量が大きすぎるため、集中ができなくなります。
絞って行いたい場合は1つだけで目標立案でも問題ありません。
目標立案する際に大切なことは「コンフォートゾーン(快適空間)」の外側の目標を設定することです。
目標をすでに達成したことや、自身の能力の範囲内だとスコトーマにより、新しい情報が脳まで到達しない事態が発生します。
そのため、自分が達成したい目標については新しいことや困難を伴う内容などを含む、自身が達成するために大きな労力を伴うものが良いです。
そうすることによって、RASが十分に働き、新たな挑戦の機会に気が付いたり、必要な助けを求めることができたりといった必要な情報が手に入りやすくなります。
② 具体的なロードマップ・日々の課題を明確化
目標の立案ができたら、次はロードマップを作成します。
ロードマップは目標達成までの全体像を数ヶ月単位など幅の広い時間で考え、作成するものです。
ロードマップを作成することで、目標達成までのイメージがより具体的になるため、RASが働く範囲が広がり、同じく情報収集できる範囲も広がり必要な情報が多く集まりやすいです。
ロードマップでは細かい計画までは立てずに全体的な道筋や方向性をとらえるに留めておきます。
次に日々の具体的な課題を明確化していきます。「ドーパミン」の記事で書いた通り、人は小さな目標であっても達成することで分泌されます。
そして、もっともっとやろう!という効果が出てくるので、小さな日々の課題を明確に設定することは非常に大切になります。
長期的な目標はロードマップ、短期的な課題は日々の計画で立案することでより目標達成がしやすくなります。
③ 今に集中し、時に目標を見直しコツコツこなす
目標とロードマップ、日々の課題を決めてしまえばあとは実行に移すのみです。
日々の課題をこなす中でも、RASが働くことによって、より有効な方法が見つかったり、やる気のある人との交流が増えたりと効果が発揮されます。
それらで刺激を受けることで、課題や目標に見直しが必要な場合も発生してくると想定できます。
その時は状況に合わせて適宜見直しを行い、ブラッシュアップすることで、よりよい目標、課題設定ができるようになります。
また、アファメーションを取り入れることも有効です。
アファメーションとは自分が目標を達成している姿を想像して「すでにその理想状態になっている」ことを自分自身に働きかけることを言います。
アファメーションの具体的な方法については他の記事などにゆだねることにして、ポイントだけをお伝えしますと下記の5つが挙げられます。
1.「肯定的な表現を使う」 例:〇私は優れている。×私は劣っていない
2.「現在形を使う」 例:〇私は~になる。×私は~になるだろう。」
3.「具体的にする」 例:〇私は年収2,000万円稼ぐ。×私はお金持ちになる。」
4.「感情を込める」 例:〇私はトップセールスマンであり、どの顧客からも信頼され、喜びを感じている。×私はトップセールスマンである。」
5.「反復する」 RASは繰り返し反復したものほど働きやすくなる。」
既に手に入れている状況をイメージすることで、RASがその目標を達成するための情報を集めるようになります。
いかがでしたでしょうか。今回取り上げたRASを活用することで、余計な情報で時間を浪費することも、情報が多すぎて結局なにもやらなかったということがなくなると思います。
是非今回の記事を見て、これ使えるな!と思った方は目標立案から行動に移してみてはいかがでしょうか?
5.コラム
ドラえもんのひみつ道具の中に「石ころぼうし」というものがあります。
この道具は「被ると、道端に落ちている石ころのように誰からも気にとめられなくなる。」というものです。
この道具も石が大好きな少年がRASを働かせた場合は効果が無効になるということを想像してみました。
石ころぼうしを被ったとしてもRASが石に当てている少年にかかれば「めずらしい石がある!」と喜んで相手にされてしまうでしょう。
第2章 #いま始めたいこと
はじめに(第2章)
今回の#いま始めたいことの記事について、先日からまとめている樺沢紫苑先生の著書である「精神科医が見つけた3つの幸福」で取り上げている「セロトニン」「オキシトシン」「ドーパミン」の記事を基に目標設定をしています。
これらの内容については過去記事をご確認いただきたく思います。
それぞれの物質の前提知識は下記をご確認願います。
↓↓↓
【 3つの幸福物質とは 】
まず、研究によって効果が明らかにされている主要な幸福物質を3つ紹介します。
オキシトシンの記事で既に読んだ方は同じ内容ですので、飛ばして問題ありません。
3つの幸福物質とは「セロトニン」「オキシトシン」「ドーパミン」です。
簡単にそれぞれの特徴を表すと下記のようになります。
樺沢先生はこの3つの物質を分泌させ、幸せを感じる機会を増やすことで人間は幸福になっていくと説明しています。
また、幸せを積み上げていく順番はセロトニン ⇒ オキシトシン ⇒ ドーパミンであり、まずはセロトニンを積み上げ、その後オキシトシン、ドーパミンの順番で行います。
これを「幸せの三段重理論」と名付けています。
それぞれの物質の特徴として、既にある低減しにくい幸福を「Beの幸福」と呼び、セロトニン、オキシトシンが該当し、行動することで得られる低減しやすい幸福を「Doの幸福」と呼び、ドーパミンが該当します。
また、幸福物質は結果を得ることよりもそのプロセスの過程で分泌されます。
それぞれの物質は相乗効果があり、何かの行動によって、一つの物質だけでなく、複数の物質が分泌されます。
そのため各プロセスの掛け算によって積み上げることが最強です。
1.ポジティブ・感謝・親切日記
まず、私がいま始めたいことは「ポジティブ・感謝・親切日記」を継続してつけることです。
これを実施することによって「Beの幸福」である「セロトニン」「オキシトシン」が分泌されます。
ポジティブ・感謝・親切日記とは毎日の生活の中で気分よく感じたことや感謝をしたりされたりした出来事、親切にしたりされたりした出来事を毎日記録として残していくことになります。例は下記のようなものです。
Beの幸福はすでにある幸福に気が付くことによって幸福を得られます。これこそRASによって得ることができます。
記事でまとめてある通り、普段意識していない幸福を自ら見つけることによって幸福度が上がっていきます。
毎日この日記をつけることによって、幸せの基板となるセロトニン的、オキシトシン的幸福を得ることが1つ目の始めたい(すでに始めている)ことです。
2.小説の執筆
2つ目の私がいま始めたいことは「小説の執筆」です。
第1章のRASを用いた目標達成術に沿って進めていきます。
私は昔から小説を読むことが好きでこれまでの人生の中で多くの時間とお金を費やしてきました。
小説のジャンルについては自身の性癖である「マゾヒズム」について考える時間が長く、また自身の悩みであることから最適であると答えが出ました。
ロードマップについては下記画像にてざっくり作成してみました。
また、日々の目標についてはスプレットシートにまとめて日々こなしています。
私の考え方としては会社以外のコミュニティや趣味を重視することが大切であると考えています。
野球の大谷選手のように「仕事 = 目標」という方はそれが理想ですが、そうならない場合は仕事にも注力しつつ、プライベートの時間を大切にすることが必要です。
小さい頃から、老後に小説を書いて過ごすのもいいなと思っていましたが、今回様々なきっかけから、SMに関する小説を執筆してみたい!と考えるようになりました。これは自己紹介の記事に記載してあります。
様々な困難が待ち受けているかと思いますが、コツコツと努力を重ね、目標を達成できるように取り組んでいきます!
おわりに
今回はRASを活用した目標達成術と#いま始めたいことをテーマに記事を作成しました。
特にRASの部分に関しては様々なことに応用ができる知識になるかと思いますので、是非本記事をご活用いただき、あなたの人生をより良いものにしていただければと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。