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ブックレビュー「何回説明しても伝わらない」はなぜ起こるのか?
はじめに
普段私は本を読みません。苦手な領域です。読み切ったら忘れちゃうのでいつも困ります。
SNSでどなたかが『2024年の中で1番面白かった』という文章を読んで興味を持ち読みました。
何回説明しても伝わらないこと、私にはよくあります。これを認知科学で解明してくれます。ホントかな?と思いましたが本当でした。
このブログは、「何回説明しても伝わらない」はなぜおこるのか?の私なりの感想、自分でどう行動を起こせばいいかを振り返るために書きました。
どなたかの参考になれば幸いです。
伝言ゲー厶
ところで皆さまは伝言ゲームをした時に最後の人まで正しく伝えられたことはありますか?
どこかで誰かが間違って伝えたりしませんか?
私はこの本を読んで最初に伝言ゲームを想起しました。
・言葉を尽くして説明しても相手に100%理解されるわけではない
・同じものを見たり聞いたりしても、誰もが同じような理解をするわけではない
・「言われた」ということと「理解した、分かった」というのは根本的に別物で、「言われたけど理解できない」ことも往々に起こり得る
このまとめにとにかく納得したんですよね。
確かに、自分が言ったことをどうやったら伝わるのだろうか?と考えて落ち込んでいた時期もあるのですが、「言われた」と「分かった」が別物だって書いてあるのを読んで、伝えたつもりでも伝えたとおりに理解できているわけではなくて、実際に同じ理解度で理解してもらおうと思ったら、相手にどう理解したか話してもらうとか齟齬がないようにお互い確認しないといけないよね・・・と思ったわけです。
相手の立場で考える
自分が発言して終わりではなく、相手に「分かる」内容が「伝わる」ところまで考えている以上、「話された人」「いわれた人」のことも考えなければなりません。
話された人、言われた人のことを考えながら話すっていうのは「心の認知」というそうです。
話す相手がたくさんいればいるほど「相手がどういう立場の人で、どういった理解の仕方をするのか」がわかっていないと相手の立場で考えるという方向に持っていけないよね・・・と思ったりしました。
よく「何を決めてほしいのか?」と聞かれることがありますが、決める内容がふわっとしていたり言語化できていなかったりして、自分の言葉でまとめるまでが難しいです。
伝わりづらい相手には
互いには見えない心の内を擦り合わせていくことで、「相手の立場に立つ」ことに近づいていける
ということで、やはりじっくりと話し合うことも大事なのかな?と感じました。それは「責める」のではなく「分かり合う」ことの大切さとつながるのかなという印象です。
メタ認知
自分自身の意思決定を客観視すること
だそうです。作中では例としてテストの見直しが挙げられています。一通り解いてみた後に、自分が解いた答えの書き間違えがないかなどを振り返る。
なるほど、こういった観点での自分の振り返りは割とできている方かな、と自分では思っています。
私が人に伝えたいことがうまく伝わらない原因は「相手の立場で考えることが苦手」ってことなんだなぁ、と深堀すると気づきました。
「勉強しなさい」でなぜ子供が勉強が嫌いになるのか
「なぜ勉強をしなければといけないか」を子どもがわかっていないのに親がそのことを理解せずにただ「勉強しなさい」を繰り返す。それでは、親がいくら言っても子どもが勉強しないだけでなく勉強が嫌いになるという結果を生むだけなのです。
なぜ勉強しないといけないんだっけ?と私が理解していないことに気づいたのです。
旦那にこの話をしたところ「勉強は可能性を広げるためにするものだ。何もやりたいことがなくてもやりたいことが見つかった時に、可能性がないと何もできなくなるから」という素晴らしい答えが返ってきました。
私は自分がなぜ勉強が必要かを理解していなかったから、この10年以上子育てをしてきて子どもを勉強嫌いにさせてしまったなぁと後悔しています。
しかし、今からでも間に合うんじゃないかな・・・って思っていて、まだやりたいことが見つからない長男に、なぜ勉強が必要なのかを伝えないとなぁと心に誓いました。
理由をつけて伝えること
この本を読む前から「なぜこの言葉を伝えないといけないか」は気を付けて書くようにはしています。
一方、話すときに同じように「なぜ」が意識できているかといわれると、意識できていないです。
このように、話す時に「なぜ」が予め整理ができると、より伝わりやすい話し方になるのではないかな?と考えます。
まとめ
自分と人は違うものだということをまず前提におかなければいけないなぁと改めて感じました。それがたとえ家族であっても。
相手に分かった!と意図通りに伝えるためには、
相手の立場を考える
自分自身の伝えたいことを客観視すること(メタ認知)
を大事にしていきたいなと思いました。
相手が何を求めているか考えること、そこを一度考えてから話しをすることが結果的に伝わることを助けるんだなっていう学びです。
あとがきで、「ここまで読んでくださった皆さんは向上したい、成長したい気持ちが強い方」と書かれていました。そうなんです!成長したい!!!
「向上したい、成長したい気持ちをもっていること自体が才能」と最後褒められた気分です。
伝わるを科学することで、自分が伝えることを大事にして才能を発揮させたいと思います。
このように、この本はすごくおすすめなので人との伝え方に課題をもっている方にはぜひ読んでほしいです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。