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ある日 ショックなことが起きたら

こんにちは。
オンラインカウンセリングプラットフォームのFlying Rootsです。

人は生きていれば、
必ず何度かはショックな出来事に出会ってしまう時があります。
今タイトルに惹かれてこれを読んでくださっている方も、
もしかしたら最近、昨日、あるいは今日、
ショックな出来事があったのではないでしょうか。

もしそうだとしたら、
この記事がほんの少しでも気休めになりますように。

そうでなかったとしたら、
そうでない日々が少しでも長く続きますように。

今日は、ショックなことが起きた時の
心と体の反応について、
そしてその時できることについて、
少しお話ししたいと思いますので
よろしければお付き合いくださいね。


ショックな出来事がもたらす自然な反応

ショックな出来事が起こると、
様々な反応が体や心に出ますが、
どんなのが出るかは人それぞれです。

代表的なものとしては、

  • 気持ちが沈む

  • 食欲が減る

  • 寝付きが悪くなる

  • やる気が出なくなる

  • 頭痛や腹痛が出てくる

  • 人と話したくなくなる

など。
ひとつしか出ないこともあれば、
たくさん出る人もいるでしょう。

なぜこういう反応が出てくるのかというと、
衝撃的な出来事が起きた時、
人は交感神経が優位になりやすくなるから。

人の体は、交感神経と副交感神経という仕組みで
バランスが取られています。
朝になったら体が目覚めて活動的になり、
夜になると眠くなって体を休めようとするのも、
このバランスによるものです。

交感神経は一般的に体を活動させる働きを担うもので、
衝撃的な出来事が起きた時、
実は体はその衝撃に対応すべく、体の中で目まぐるしく動いています。
「戦うか逃げるか(Fight-or-Flight)反応」という言葉を
聞いたことがある方もいらっしゃるでしょうか。
これも交感神経が活性化した時の反応ですが、
詳しい説明はまた今度。

今回覚えておいて欲しいのは、
ショックなときに生じる体と心の反応は、
人の体に備わっている生物学的な自然な反応だということです。

そんなときに自分にできること

ショックなとき、
辛い気持ちになったとき、
前に進むのが嫌になってしまったとき、
立ち止まってしまうのも怖いとき、

そんな時に自分にできることをいくつかご提案したいと思います。

そのいち 現実逃避をしよう

現実逃避をしたければしたっていいと考えています。
むしろ、それを推奨することも。
なぜならショックなときに物事を考えようとしても、
良いアイデアが浮かぶということはあまりなく、
ネガティブ思考にはまってしまいがちだから。
(ネガティブなことばかりを考えてしまうのも、
 実は生物学的な反応としては筋が通っていることだったりします。)

そんな時は逆に、一旦その物事から離れて、
落ち着いた時に戻って考えるほうが効率的ということもあります。

落ち着くまでは、好きなことをして気晴らしをしましょう。
好きな音楽を聴いてもいいし、
お散歩に出かけても良いかもしれないですね。
読書がお好きな方なら、
これを読めば絶対に没頭できるという本を何冊か用意しておいて、
現実逃避したい時に読むのがオススメです。
趣味がある方は、ぜひ趣味にいつもより時間を割いてください。

とにかくショックなことを考えない時間を
無理やりにでも作るのがコツです。

そのに 深呼吸をしよう

ショックなとき、
すなわち交感神経が優位になっているとき、
人は実は呼吸が浅くなりがちです。

そして呼吸を意識的にすることで、
副交感神経のスイッチを入れることができます。

交感神経と副交感神経は、コインの表と裏みたいに
両方ともオン、または両方ともオフにすることはできません。
どちらかがオンなら、もう片方は必ずオフになっています。
ですので、副交感神経のスイッチを入れるということは、
交感神経のスイッチをオフにすることができる、ということになります。

深呼吸というと、
息をたくさん吸おうとする方が多いのですが、
ここでのコツは息をたくさん吐くこと。

人の体は、息を吸う時に力が入り、
息を吐く時に力が抜けるように作られています。
なので、息を吸おうと吸えばするほど力んでしまいますが、
息を吐けば吐くほど力が抜けていきます。
ちなみに、力むことは交感神経がオンになっていること、
力を抜く(リラックスする)ということは
副交感神経がオンになっていることを示します。

まずは息を吐きましょう。
できるだけゆっくり吐いて。
まるで、目の前のろうそくの火を優しく消すように。
ふ〜っと、そう。

息を吐き切ったら、
今度は吸おうとするのではなく、
自然と鼻から空気が入ってくるのに身を任せましょう。

それを2、3回繰り返して。

心地が良いと思えば、5分でも10分でも続けてもらって構いません。

まずは息を吐きましょう。
ゆっくりとね。

そのさん 自分を労おう

少しだけ余裕が出てきたでしょうか?
では今度は、自分を労ってあげましょう。

ショックな出来事があったということは、
きっと何か頑張ってきたことがあったのではないでしょうか。
目指していたものがあったり、
期待していたことがあったり、
望んでいた何かがあったりしたかもしれない。

そのための努力を、
きっとされてきたのではないでしょうか。

あるいはそうではなくて、
もしかしたらこの先も続くと信じていた何かが、
急に失われてしまったのでしょうか。

自分が何か罰せられているように思う方も
中にはいらっしゃるかもしれませんね。

そういう自分をひっくるめて、
まずはよく頑張ったと労いましょう。
無理に褒めなくても良いです。

ショックな中でもこなしたこと、
他人に気づかれないように振る舞えたこと、
どれだけ面倒に感じてもやったこと、
どんな些細なことでも良いです。

自分の中に3歳の自分がいると思って、
その自分に優しい眼差しを投げてあげてください。

よく頑張りました。
花丸をもらっても良いと思います。

そのよん 落ち着いてから考えよう

そんな感じで少しだけ出来事から離れてみると、
モヤモヤで覆われていたショックな出来事の輪郭が
少しずつ見えてきたりすることがあります。

そうなったら、
今後どうするかを少しずつ考えてみても良いかもしれませんね。
でもまだ考えるのは早いな、と感じたら、
もう少し後回しにするのも戦略的な方法です。

まとめ

今回はショックな出来事が起きた時の反応と対応について、
ご紹介してみました。

最後に、カウンセリングではこれをどう扱うのか、
手短に書いて終わりにしたいと思います。

カウンセリングでは、
どのタイミングでご相談者さんがいらっしゃるかにもよりますが、
どの段階でもお手伝いができます。

すでにカウンセリングをご利用されている方であれば、
「ついこないだショックな出来事があって」という近況を聞いて、
まだヒリヒリする新しい痛みを一緒に受け止めることができます。
そういう時は、野球でいうキャッチャーのミットのイメージでしょうか。
ミットを持つのは本人ですが、
ミットがあることで素手で掴まなくても良い、そんな感じです。

カウンセリングの間隔が空いていたり、
これから初めてカウンセリングを利用するなど
ショックな出来事から少し時間が経つ場合は、
一旦受け止め終わった後になるかと思いますので、
それにどのように対応するかを一緒に考えることができます。
落ち着いて考える時期にきているのかの見極めや、
まだ早いのならばどうやって気持ちを落ち着かせるか、ということや、
実際に呼吸法などをカウンセリングの中で練習することもあります。

十分に落ち着いた段階であれば、
解決策や対応法などについて一緒に考えます。

人にはそれぞれ、
いろんな困難を乗り越えることができる力が備わっていると考えています。

ですので、これを読んで、ひとりでできるよ、という方には
心からのエールをお送りしたいと思います。

ですが、ひとりででもできるかもしれないけど、
誰かがいてくれると助かる、という方や、
ひとりでは到底抱えきれないかもしれない、という方には、
手はいつでもそちらに伸びていますので(想像すると怖いですね・・・)、
いつでも掴んでください。

この手が必要だと思う方に、どうか届きますように。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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