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『キンモクセイ盗賊団の池』 #毎週ショートショートnote【おもてたんとちゃう編】


「やってらんねえ!」

キンモクセイを投げ捨て河川敷の原っぱに寝転がる。俺はキンモクセイの香り漂う彼女に再会したいと思っていた。

そのために、学校のキンモクセイの枝を少し盗んで恋占いをやってみたけど小さな花びらをちまちま数えるうちに気が遠くなった。
こんなことなら化学室からピンセットも拝借しとけば…

「何これ?」

頭上から声が降ってくると同時に、その顔を見て慌てて起き上がる。探し求めていた彼女だ。

「キンモクセイをこんなにバラバラにして!」

どうやら彼女はかなりご立腹の様子だ。でも何をそんなに怒ってんの…?

「ただでさえ、すぐに散っちゃうのに枝からもぎ取るなんて最低!」
「これには訳が…」
「訳を言うならまず名乗れ!」

可憐な第一印象を覆すかのような怒声だ。


「池野崇…」
「あんたがキンモクセイ盗賊団の池野?あの木はうちのご先祖が寄贈したものだから手を出したんならマジで許さねぇ!」

親指を下に向け、首を斬る真似をする彼女に俺は恐れ慄いた。


 サブタイトルは、書き上げた私の心の叫びです……こんなバイオレンスなんとちゃう! もっと甘い香りのする話にしたかったのに! なぜゆえ??(知らんがな👎️)

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