詩小説 『北風と』 #シロクマ文芸部
北風としてはずっとモヤモヤしていた。
なぜなら『北風小僧の寒太郎』という
寒さの代表のような曲まであるからだ。
一方、南風は
その名がついた特急列車があり
東風に至っては
あゆ、こち、こちかぜ、とうふう、
とんぷう、はるかぜ、ひがしかぜと
いくつもの呼び名がある。
そんなことをぼやいていたら
「北風のタイトルがついた
イソップ物語もあるというのに
何を贅沢なことを言ってるんだ?」
と西風に愚痴をこぼされたが
北風の気持ちが晴れることはなかった。
なぜなら、あの作品は北風よりも
太陽の優しさを取り上げており
北風はどちらかというと
悪者扱いされているからだ。
それなら西風のように
存在が薄い方がずっとましだ。
「はああ〜あ」
と北風が息をもらすと
『さっぶ!』
『もっと着込んでこれば良かった!』
『風邪引いちゃうからおうちに帰ろっか?』
という人間達からの不平不満が聞こえ
北風は、より大きなため息をついた。
以前も書いた記憶があるのですが、幼稚園の発表会で『北風と太陽』のオペレッタの役を決める際に悩むことなく北風を選んだ私。事前に物語を聞いていたはずなのに、なぜか太陽には惹かれず……衣装で選んだ可能性もなきにしもあらず😂もしくは先にチャチャッと出て早く退場したかったような気も……(今思うと、後者な気がする🙈待ってる間がいっちゃん緊張するからさ🙈!)
そんなことを考えていたら、北風以外の風ってどんな違いがあるのだろう?と気になり調べてみた結果がこの作品。南風にはあまりよくない意味もあったり、それぞれに呼び名の数が違ったり……でも、なんだかんだ北風が一番よく耳にするような気もします🌬️
そして、一口に『北風と太陽』と言ってもこちらのような捉え方や
帽子で二番勝負をするというバージョンも。
(二番勝負だったら私はどっちの役を選んでいたのだろうか……)
そう考えると昨日の私が書いたぼやき(?)に近いものを感じなくもないのかな🤔?
追記が後出しになりすみません……いつもお題を提供して下さる小牧幸助さん、本当にありがとうございます🙇💕✨