見出し画像

VKとDKのためのナミダ型・V字型練習法

トップ選手のヴァサロキック(以下VK)や水中ドルフィンキック(以下DK)を見ていても様々なタイプがあり、個々の身体的特徴に合わせて最適解を見出していると推測されます。

例えば「胸椎の可動域の大きさを活かした、体幹からのキック」は最も理想な方法だと思いますが、関節可動域が小さい方が無理にマネして動きを出そうとすると、力みによる過度なエネルギー消費抵抗の増大を生んでしまうリスクもあります。今回は下半身の使い方のみに注目し、エネルギー消費を抑えた「脚全体のナミダ型」と「足先のV字型」の練習方法ご紹介します。

おろそかになりやすいBの局面に注目

アップキックの終盤
足を上げるというよりも、お腹を突き出すイメージで
ダウンキックの序盤
膝を寄せる&沈める
ダウンキック終盤
足の甲の向きが内向きからやや外向きに変わり、
複雑な渦の発生により多くの水を捉えている

テンポを速くしすぎるとBの局面がおろそかになり、A⇄Cの繰り返しとなりやすい。本練習法はBのときの脚と足先の形に注目して練習します。

足先のV字型をやる理由
推進力を増やす方法は ①面の大きさを増やす ②面の向きを変化させる の2つです。V字型練習法は②を利用します。蹴り始め(膝の伸ばし始め)では足の甲の面の向きを一時的に内向きすることで、足先周辺に複雑な渦が多く発生しこれが「水の掛かりの良さ」に繋がります。

甲の面が一時的に内側を向きV字ができている

ナミダ型は「膝閉じ」と「膝伸ばし」を分ける
水中キックは「小さく速く」が基本とされますが、速いテンポでキックするためには「膝を閉じる」と「膝を伸ばす」の2つの動作を同時にした方が効率が良いです(BとCを同時に)。しかし、これを意識しすぎると膝を閉じる前に伸ばし終わってしまい、結局常に膝が開いたままで、十分な推進力が得られない場合があります(膝から下が浮いてしまい大きな抵抗の原因にもなる)。ナミダ型練習法では、テンポが少し遅くなっても1回動作で生まれる推進力の効率性を上げることを優先します。

ダウンキックの初動
まだ膝は伸ばしきっていない

練習手順
ステップ1
まずは潜らないVKで足先の形を直接目視で確認します。小指先行で蹴り上げることで一時的に足先がV字になります。目視するためには頭を起こすので自然と腹圧を高めて体幹を安定させることにも繋がります。
ステップ2
プルブイを挟んだままでVKとDK。膝を閉じるために必要な筋肉(内転筋や大腿筋膜張筋)を刺激し、次のステップで意識しなくても膝が閉じやすい準備をしておきます。ブイは股関節よりも膝関節に近いところで挟むのがおすすめ。
ステップ3
実際に水中でVKとDKを実践。水中滞在時間を増やしやすいVKから先に練習するのがおすすめです(鼻栓を使用してキックに集中できるようにしておくのもおすすめ)。DKでは足先や甲で床タッチができているかを確認。膝が慢性的に開いている人はタッチできない。

イベントレッスン
12/15(日)16:00~18:00にナミダ型・V字型練習法のレッスンを行います。ご興味のある方ぜひご参加ください。

四国・高知で水泳の個別指導なら
FLOW STYLE フジサワ


いいなと思ったら応援しよう!