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ドローンビジネスの最前線へ:建設コンサルタントから FLIGHTS への道

FLIGHTS は、革新的なドローン測量技術と橋梁検査のリーディングカンパニーとして急成長を遂げ、市場をリードする存在となっています。

その急成長の裏には、6つの技術士資格を持ち、開発チームを率いる 中村直人さん の存在があります。今回は、彼が描いたキャリアの軌跡と、ドローン前提社会の実現を目指す FLIGHTS の技術職の魅力、そして未来への展望について深掘りします。


― 中村さんの今までのご経歴を教えていただけますか?

キャリアのはじまりは技術系の派遣会社からでした。その後ソニー株式会社に転職し 17年間在籍した後、前職の建設コンサルタントへ転職しました。

ソニー株式会社では、デスクトップPCの商品設計のプロジェクトリードエンジニアを 4年務めた後、カメラ・イメージセンサの評価環境の構築に携わり、開発と並行して複数のプロジェクトのマネジメントを行いました。
在籍後半は、ソフトウェア、電気の知識を機械と統合し、メカトロニクスに軸足を移し半導体評価装置の新規開発に携わり、当時市場に存在しなかったイメージセンサの性能を測定する装置を完成させました。
また、兼務していた新規事業創出部ではユニークなカメラの設計と試作・評価を担当し、技術支援を行いつつ、自身でもテストマーケティングにも参加して分析や仮説立案といったことも行いました。



―  ソニー株式会社から建設コンサルタントに転職した理由を教えてください。

今度はより大きなものを社会のために設計してみたいという思いから、建設コンサルタントに転職しました。そこでは設計業務や画像解析、AI 技術、ドローン技術が関係する検討業務に担当技術者または管理技術者として従事してきました。
大きなものを建設コンサルタントで設計するのは初めてのことでしたが、入社後数年を経て、国土交通省の地方整備局長より優秀技術者として表彰をいただけたので、それなりに成果も残せたと思っています。


―  技術士資格を取られた経緯をお伺いしてもいいですか?

私は高等専門学校の出身です。私の卒業後に JABEE という制度ができまして、認定を受けた課程を修了すると技術士の一次試験が免除になります。それを聞いて「後輩が取れるなら自分にも取れるだろう」と思って一次試験から挑戦し、その後の二次試験を経て技術士になりました。

広い分野の実務経験があったおかげで、今は、電気電子部門(電子応用)、機械部門(機械設計)、経営工学部門(サービスマネジメント)と、上記 3つの総合技術監理部門の技術士に登録しています。


―  建設コンサルタントではどのような業務を担当されていたのでしょうか?

従来の電気通信設備などの設計業務と、画像解析、AI、ドローンなどの先進的な技術の検討業務の両方を担当していました。設計業務は確実に着実に実行するのに対し、検討業務は答えがどうなるかわからない中で行います。私には検討要素が多くある(つまり、挑戦し甲斐がある一方で、大変でもある)仕事がよく回ってきましたね(笑)。

ただ、どちらかといえば私は慎重派で、自分なりに調べてできそうだと踏んでから「やります」と手を上げるようにしていました。それでも予測した答えは正しいとは限りません。でも、恐れずに手を上げる判断はKKD(勘・経験・度胸)だと思っていますが、これにはソニー株式会社での幅広い経験と、挑戦を恐れない社風に染まっていたことが役立ちました。

「正しい答えのわからないことに挑戦する」ことはある意味怖いことですし、私も怖いです。間違えたくない、失敗したくないというのは誰でも自然なことでしょう。ただ、それに自身の経験と知識から導かれる策と、勇気を持って新技術を検討するのだ、と思って取り組めれば、それはそれで楽しいとも思っています。
そうこうしていると、「中村だったら調べてやってくれるだろう」っていう風に思われたのか、検討業務の案件が出ると私によく回ってくるようになりました。


―  検討業務についてもう少し教えていただけますか。

建設コンサルタントでの業務は大きく分けて概略設計業務、詳細設計業務、検討業務の 3つに分かれていました。検討業務では新技術の導入可能性や手法を調査しまとめる役割を担っており、ドローンは検討業務として扱っていました。


―  FLIGHTS の社員が活躍して作業規程の充実に関わったそうですが、その中にFLIGHTS のラインナップが載っているそうですね。

はい、国土地理院の公共測量の作業規定の準則の解説と運用※ に当社製品である FLIGHTS SCAN が載っています。
※【作業規程の準則(令和5年3月31日改正版)解説と運用(地形測量及び写真測量編 地形測量及び写真測量(三次元点群測量)編)」 328 ページ】

作業規程の準則の編纂は、国がかかわることですので、特定の 1社だけを載せるのではなく、3社が並んで紹介されています。その中の 1つに FLIGHTS SCAN を並べていただけたのは大きな意味があると思います。FLIGHTS SCAN の正確性、精度等が必要要件を満たすと認められたということですから。



―  建設コンサルタントを辞めようと思った理由は何ですか。

業務を通じてドローンの将来性を感じ、もっと本格的に関わってみたいと思ったからです。

実は以前は「ドローンはまだ早い」と言って退けていました(笑)。それから 1年少したって改めて調べてみると、その技術の急成長ぶりに驚いたというのもあります。そこで将来はドローンの活用がもっと進んでいくだろうと考え、管理技術者をしながらドローンの操縦資格も取って、実際に飛ばしながらデータも取りつつ、とドローン担当も兼ねた検討業務をしていました。

ただ、建設コンサルタントの業務では、工期が終了すれば一旦終わりで、その後はまた別の業務に移るので、ドローンにはまってしまった私としては、ドローンの事業に身を移して本格的に取り組んでみようと思ったのです。



―  中村さんは、ご自身で FLIGHTS に応募し入社されたと伺っています。ドローンを扱っている会社はたくさんあると思いますが、その中で FLIGHTS を選ばれた理由を教えてください。

私はドローンのハードウェア自体ではなく、空からのセンシング技術等の開発を含めた「ドローンを使ったサービス事業」をやりたいと思っていました。

ドローンは飛ばすだけでも楽しいのですが「飛んで、何を為すか」が重要だと考えています。そういった会社に絞っていくと数は少なくなりました。その中でも FLIGHTS は技術者募集の求人に「技術士」の記載がありましたので、特に私の経歴や持っていた技術士資格とマッチするものがあるのではと考えて応募してみたのです。
このように応募段階でかなり絞っていましたので、他社はほとんど受けていませんでした。


―  面談を受けた印象と、入社の決め手を教えてください。

面談時は、技術士の認識や期待についてお話しいただいたものの、実際の仕事の中でどう生かせるのかはまだ疑問が残っていました。
ただ、その後に橋梁点検の技術文書を読ませていただき、技術士としての仕事ぶりが文章から見えてきたので安心しました。初めに FLIGHTS のホームページを見た時は、正直なところ、イメージ先行のスタートアップという印象もあったので、実際の中身を知ることができて良かったです。(筆者注:建設コンサルタントのHPとはページ構成も記載内容もまったく違うため驚かれたそうです)

FLIGHTS で働くことを考えると、会社の規模的に上司との相性が一番大事だと考えていたので、3回の面接を通じて、いずれの上長も個性的でありつつ柔軟性もあり、話してみて相性が良いと感じたこと、やりたいことがやれて自分の能力が活かせそうな環境だと感じたところで決めました。



―  入社後にギャップはありましたか?

入社前に想像していたとおり、今は忙しく何でもやっています。ただこれは、前職の建設コンサルタントからスタートアップに入るにあたってイメージできていたことですね。成長をしている会社というのは何でもやるだろう、忙しいだろう、仕組み的にはまだまだこれから作っていくのだろう、というのはわかっていたことなので特にネガティブなギャップというのは無いですね。

多くの他の社員が私より年齢が若いというギャップはあります。20代前半の若いメンバーからソフトウェアの使い方を教えてもらったりすることもあります。若いうちは特に吸収力が高いのでうらやましいですね。なので、教わりながら私も教えつつ、技術チームで協力連携して仕事にあたっています。

あと、 私が入社してすぐに、新しいソフトウェア開発の予算をいただけたのは非常にありがたいギャップです。入ったばかりでも、比較的規模の大きな開発にチャレンジできるのも FLIGHTS の魅力だと思います。


―  中村さんが現在 FLIGHTS で行っているお仕事と、これからやっていきたいことについて教えてください。

現在は、 LiDAR 事業部 商品部 開発マネージャとして、ソフトウェア、機械、電気関係まで開発全般に携わっています。
メーカーとしての信頼性を高めるため、より良い体制を整え、より良いものづくりの仕組みを構築したいと思っています。変化の多いフェーズですが、ドキュメントの整備も忘れずに力を入れたいですね。それが万全でないと、いざという時に困ってしまったり、お客様にご迷惑をかけてしまったりする可能性がありますから。

あとは、 FLIGHTS の製品を、ドローンが飛べる場所以外でも広く活用できるようにしたいですね。
商品部では、今は主にドローンに搭載する LiDAR 製品を扱っていますが、LiDAR 製品をドローンで使うことに限らず、より広い場面、場所で活用できるようにするための検討を行っていますので期待してほしいです。


―  今後どういう人に FLIGHTS に入ってきてほしいと考えていますか。

一つは「何でも屋」の人材ですね。今の世の中、一つの分野に特化した専門家が評価されることが多いですが、ドローンの分野は電気工学、機械工学、情報工学など、様々な分野が絡みあっています。このような広い技術の知識と経験を持っている人、分野横断的な経験を積んだ人を「何でも屋」と呼ぶとすれば、そんな人が活躍できるチャンスが FLIGHTS にあると思っています。

もう一つは、例えば、測量士の資格をお持ちで、その知識と当社の測量用 LiDAR 製品の性能を生かして新しい事業をやりたいという人ですね。測量用 LiDAR 製品の機能や利便性向上には即戦力として向いていると思いますが、それに留まらず、ドローンや測量技術を応用して新しいことにもチャレンジしたいという思いを持った人が来てくれるといいですね。

私自身は、いろんな分野の技術を組み合わせて新しいものを作り出すのが技術者の仕事だと考えています。FLIGHTS ではそういった様々な技術を見極め、組み合わせることができる人材を求めていますし、技術の新しい組み合わせで新たな事業に挑戦したいという方と、一緒に仕事をしたいと思っています。


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