俺の兄貴は偉大だった。 年は13離れている。 その存在の遠さに憧れていた。 この俺が抱いた「憧れ」というものが、 どういうものか説明しよう。 ※ サムネイル は「RUDY」という映画です。 意味が分からない人は映画をみて下さい。 意味が分かる人は…好き♡ //// とにかく、 俺の兄貴は偉大だった。 小学校の頃、 流行り始めたユニクロのフリースを着ていた。 はやい奴は、みんな着ていた。 そんな時、不機嫌そうに 俺の部屋に入ってきた大学生の兄貴は、 「こ
広告にして広告にあらず。それが採用広告。 大学を卒業して入ったところは、 広告の制作会社だった。 子供の頃からTVCMが好きだったから、 母親は入社理由を〔広告〕という言葉で 結びつけようとしていた。 が、正直あまり因果関係はない。 なぜなら、 その会社がつくっていた広告は、 主に採用広告という種類の広告だったから。 ほとんどの人が会社員であるこの国で、 採用広告は、誰もが一度は目にするもの。 だが、その採用広告がどのように作られているか、 その制作の世界がどのよう
創造は、コミュニケーションとは異なる活動 フランスの哲学者、 ジル・ドゥルーズのこの一節が、 今の自分には骨から神経まで 染み入ってくる気がする。 この春に、広告代理店のクリエイティブとして、 まさにこんなドゥルーズの言葉を実感する。 そんな経験をした。 経験をした、というよりは、 実際に1年間ほどの時間をかけて、 ゆっくりと毒が身体中に回っていたようだった。 良いコミュニケーションを作ろうとやってきたが、 それが自分が追求しているクリエーションとは、 全く別物である