異変
以降も、彼とはメッセージを通してたくさんのことを話した。一度しか会ったことがないとは思えないほど、私は彼の何かに惹かれていった。
彼とのやり取りは、話したいことがたくさんあるせいか、いつも少しばかり長文になりがちだった。
私は器用なタイプではないから、一生懸命に文章を考え、読み返し、手直しして…と、なんだかとても時間が掛かった。
同時期、私は激務に晒されていた。
帰宅することさえままならず、執務室の床にダンボールを敷いて仮眠するだけの日もあった。
強度のストレスと疲労と、それでも合間にスマホを見て文章を考える生活を続けた結果、次第に日中めまいに襲われるようになった。
このままでは壊れてしまう。
そう感じたことだけが、私の記憶に刻まれている。
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