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醜さを愛せ


2025年2月26日(水)朝の6:00になりました。

不安の解消は、いつだってひとつずつ。

どうも、高倉大希です。




この人は、おもしろい。

そんな魅力的な人は、共通してふたつの特徴をもっています。


ひとつは、ちょっとイタいこと。

もうひとつは、ちょっと可愛いことです。


プライドと恥じらいをもっている、と言ってもよいのかもしれません。

お笑い芸人さんなんかはとくに、これらが顕著に表れます。


文章を書くうえでは、イキり成分を適宜、調整したほうがいいんです。イキりすぎると「寒い」「イタい」ことになる。かといって、まったくイキってない文章は、「その人らしさ」が感じられなくてつまらない。

田中泰延、直塚大成(2023)『「書く力」の教室」SBクリエイティブ株式会社


どうにもこうにも偏っていて、側から見るとイタい人。

でもそんなイタさが、その人らしさでもあります。


どうにもこうにも間違っていて、当人はとても恥ずかしそう。

でもそんな恥じらいが、その人らしさでもあります。


魅力的な人たちは、イタさと恥じらいを往還しながら訂正を重ねます。

そんな変わっていく様もまた、その人の魅力になるわけです。


30歳、40歳になったら20歳のころと考えが違うのは当然だし、50歳、60歳になってもまた変わってくる。同じ自分を維持しながら、昔の過ちを少しずつ正していく。それが老いるということです。

東浩紀(2023)「訂正する力」朝日新聞出版


あいつは、キモい。

あいつは、調子に乗っている。


子どもたちは簡単に、他者のことを蔑みます。

他者を悪く言うことで、自分の身を守ります。


相手の魅力に気づくだけの度量を、自分がもち合わせていないだけだ。

そう思えない幼さを、内に抱えているわけです。


たとえ相手が自分の希望通りに動いてくれなかったとしてもなお、信じることができるか。愛することができるか。アドラーの語る「愛のタスク」には、そこまでの問いかけが含まれています。

古賀史健(2013)「嫌われる勇気」ダイヤモンド社


イタさに全振りしてしまうと、恥じらいがなくなります。

だからといって恥じらいに全振りすると、イタさがなくなってしまいます。


魅力的な人たちは、この塩梅が上手です。

訂正を重ねた先で、無意識に塩梅が行われています。


今日のタイトルは、ドラマ『リーガル・ハイ』の古美門先生の台詞です。

醜さを愛せるだけの度量を、つねにもち合わせていたいものです。






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高倉大希
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