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特別はいつしか普通になって


2025年2月18日(火)朝の6:00になりました。

マラソンも終わったので、走っていた時間を何にあてるか考えます。

どうも、高倉大希です。




蛇口をひねれば、水が出た。

そんな特別な瞬間は、多くの人の感動で満ち溢れていたはずです。


蛇口をひねれば、お湯が出た。

そんな特別な瞬間もまた、多くの人の感動で満ち溢れていたはずです。


ところがいまや、普通です。

微細な温度調節だって、当たり前にできてしまいます。


人間は、認識が当たり前のものとして固定化されていくと、その前提が「なぜこうなっているのか?」ということを、改めて考えることはしなくなっていきます。

安斎勇樹、塩瀬隆之(2020)「問いのデザイン 創造的対話のファシリテーション」学芸出版社


お湯の温度が、上がらない。

水圧が、弱すぎる。


特別は、いつしか普通になって。

普通は、いつしか不満になります。


できないことばかりに、目を向けて。

できるようになったことは、すっかり忘れてしまうのです。


つまり悩みの原因は僕たちの社会にある常識や価値観なんです。それが原因で悩んでいる人たちが、どうやらたくさんいるらしいんですね。ところが歴史を学ぶと、僕たちを取り巻いている常識や価値観が、決して当たり前ではないと気づけます。

深井龍之介(2022)「歴史思考」ダイヤモンド社


幸せは、案外近くにあるものだ。

ありきたりな言葉ですが、きっとこういうことなのだろうなと思います。


普通をどこに置くかによって、特別の位置も変わります。

特別を生み出すものは、いつだって普通です。


ついつい、特別ばかりを足し算的に増やそうとしがちです。

本当に大切なのは、当初の普通を忘れないことなのだろうなと思います。


常に初心で見て、結果を考えずにそのこと自体を楽しむこと。そして好奇心を持ち続けること。これが創造の必要条件です。

横尾忠則(2018)「アホになる修行」イースト・プレス


初心忘るるべからずとは、本当によく言ったものです。

大抵の普通は、本来普通ではありません。


伝えたいことなんて、伝わらないのが普通です。

価値観なんて、合わないのが普通です。


言葉なんて、みつからないのが普通です。

人間なんて、孤独なのが普通です。






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高倉大希
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