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うまくやろうとするとうまくいかない


2025年2月25日(火)朝の6:00になりました。

楽しみに待てる予定があるのは、よいものです。

どうも、高倉大希です。




話していてつまらないのは、うまくやろうとする人です。

こうしておけばいいんでしょという思惑が、どうしても見え透きます。


当人には自覚がない、だなんてこともわりとよくある話です。

純粋でいいヤツなのですが、それゆえにつまらないわけです。


その人自身の考えが、一向に出てきません。

せっかく出会うことができたのに、記憶に残らない時間が過ぎ去っていくのです。


同調圧力を強く感じながら育ってきた日本の子どもたちにこれを教えると、他人を否定してはいけないと習うので、誰がどんな意見を言っても、「イエス、イエス、イエス」となり、「そうですね、そういうこともありますね」と同調するだけで終わってしまう。自分自身の価値観をもとに考えを表明することさえできません。

平田オリザ(2022)「ともに生きるための演劇」NHK出版


カラオケが嫌いな理由も、同じです。

うまくやることが正義だという空気が、あの場には充満しています。


うまく曲を選ぶことが、正義。

うまく盛り上げることが、正義。


誰のための、何の時間なんだろう。

そんなことを考えていると、嫌気がさしてくるわけです。


“おとなしい参加者”に発言させるための施作をあれこれ考え、「何か意見はありせんか?」と尋ねたり、盛り上げ役としてグループに入り込んで空気を変えようとしたりします。(中略)経験年数が浅いうちは、参加者の全員が大きな声で発言をする盛り上がりこそが良いワークショップだと思い込んでしまいがちです。

安斎勇樹、塩瀬隆之(2020)「問いのデザイン 創造的対話のファシリテーション」学芸出版社


うまくできるヤツが、うらやましかった。

いろいろと書きましたが、結局はこういうことなのだろうと思います。


うまくやろうとしては、失敗して。

またうまくやろうとしては、失敗して。


どうにもこうにもうまくできなかったから、いまの自分がここにいます。

よくもわるくも、こうなるしかなかったというわけです。


何かをあらわしたいと思っている間はダメなんだ。「あらわれた」というのはいいけどさ。これは難しいですよね、難しいけどおもしろい。だからね、ぼくは、年齢的に長生きしないと損だと思う。

横尾忠則(2021)「YOKOO LIFE」ほぼ日


だから人と会って話すときは、できるだけ手ぶらで臨みます。

事前に筋道を考えてしまうと、それどおりに進めることが目的になるからです。


うまくやるために、簡単な答えに飛びつかず。

かつ、沈黙を無駄におそれず。


目の前にいる人との時間を、大切にしたいなと思います。

うまくやろうとしてしまうと、だいたいうまくいきません。






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高倉大希
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