事業計画達成のためにシンプルだけど大切だったこと
Fintertechの堀です。
先日当社コーポレートサイトの財務情報にも掲載しましたが、Fintertechでは初の単年度黒字化を達成いたしました!!
お客様を始めとしたステークホルダーの皆様のおかげです。
私自身、普段は不動産投資ローン事業を中心に携わっていますが、昨年度よりプランニング(経営企画)チームを兼務しているため、今回は昨年度一年、事業利益を上げるためにプランニングチームとして、Fintertech社内で行ったこと、シンプルだけど大事だったなと思うことをnoteに書いてみました。
※昨年初めて投稿したnote記事(クレジットカードのこと、Web3のこと)についても興味ある方は是非読んでみてください!
1.これまでのこと
昨年度までの話について簡単に触れたいと思います。
Fintertechは大和証券グループ横断のワーキンググループの1つ、ブロックチェーン分会が創業のきっかけで2018年に設立。初めてのプロダクトである暗号資産担保ローンをリリースしたのが2020年となります。そこから次々とプロダクトをリリースし、2021年に現在の大きく4事業が全てリリースされました。
これまでのことについては、社長の相原の記事に細かく書かれていますので、是非こちらをご覧ください。
さて、相原の記事にも記載があるように事業立ち上げ期を経て、2023年度は事業グロース期へと突入しました。昨年度までは複数事業を段階的に立ち上げ、プロダクトを市場に認知してもらうことに力を注いできましたが、2023年度は全ての事業がリリースしてから丸1年経ち、各事業ごとの実力、課題が明確に分かるようになってきた時期となりました。
2.全社横断で取り組んできたこと
2023年度に入り、その年の事業計画では全社黒字化をかかげていました。
実際、2022年度は各事業大きく成長したため黒字化を目指せる力量も付いてきており、全社一丸となって目標に向かっていく意気込み、社内の雰囲気もありましたが、ここで見えてきた課題として事業計画の詳細が社員にわかりづらいというものがありました。(管理会計上活用されている事業PL表は社内誰でもアクセスできるオープンな場所にはあるものの)
また、もう1つの課題として目標に対しての振り返りをする仕組みが不足していました。これに関しては事業ごとに追いかけているKPIではもちろん実施しているものの、コスト含めた事業収支の観点では不足していたように思います。加えて、横の事業概況についても、先月は目標に対してどうだったのか、調子が良かったのか・悪かったのか等、社内的には分かりづらい環境でした。
そこで社内横断的に以下の事柄を実施していきました。
①情報の可視化
まずは改めて事業計画の可視化を行いました。月次単位での比較、予算比・予算差、前年比・前年差の可視化を実施。視覚的に把握するためにグラフ、細かく事業収支を把握するために営業収益から各KPI、営業コスト、販管費までを全て比較できる表を設置。これらを各事業単位、同じ粒度で管理できるように対応。これを誰でもアクセスできる場所に置いておくことで、各事業ごとに必要な情報をすぐに取り出すことができ、経営からの問いに対する迅速なレスポンス、戦略の修正に役立てることができました。
こうやって聞くと当たり前に思われる方も多いかもしれませんが、事業を立ち上げることに集中してきたこと、立ち上げて間もないことから、計測するKPIが流動的で定まらなかったりすること、少人数で経営企画チーム専任もいなかった状況でしたので、中々難しかったと思います。
新たな事業PL&KPIのグラフ、実績表をリリースすることで事業メンバーからは「分かりやすくなった」「グラフを見ることで視覚的に簡単に状況を把握できるようになった」というコメントも出てきました。
②全社営業会議の設置
新しい事業PLシートを作ったものの、それらをただ置いておくだけでは効果は発揮されません。そこで、新たに営業会議という全社会議を月次で設置しました。これは常勤取締役と事業リーダー、プランニングチームメンバーで構成されており、シンプルに先月の事業概況、予実差分析、来月以降のアクションプランをディスカッション、策定する会議です。
このMTGによって情報の横連携ができ、かつ、振り返りを行う仕組みができましたが、このMTGで何より大事なのは情報を透明化することです。全社員視聴可能としており、視聴できなかった場合も資料及び議事録は全社員が確認できるため、全社員が今の会社の状況を把握することが容易となりました。
③全社横断型プロジェクトの実施
この取り組みは以前より実施していましたが、全社横断で「ボーダーのないタスク」に対して取り組むプロジェクトを昨年度も実施しました。
コーポレートの機能と各事業の業務範囲ではどうしても抜け落ちてしまう曖昧なタスクが会社には存在します。そういった抜け落ちている事柄に対して、社内横断でいくつかのグループに分かれて対応してきました。
例えば、昨年度3月にFIN/SUMイベントに出展しましたが、イベント設営から運営といったことはコーポレートチームの業務でもなければ、どの事業の担当でもありません。そういったものに取り組むグループがあることで、イベントの出展含めて全社横断的な取り組みにチャレンジすることができました。
また、後ほど紹介しますが、新規事業への取り組み、事業間連携を推進するグループもあり、NFTを活用したサービス、2つのクラウドファンディングを活用した提案等も生まれました。
他にも黒字化に向けてたくさんのことを会社として実施してきましたが、これらの取り組みも経て、昨年度はFintertech設立来初の黒字化を達成しました。
結果として、黒字化したことに関しては各チームの努力、クライアントの協力などの要因で達成はされたと思いますが、毎月営業利益グラフの傾きを見て、今月はどうだったか振り返りつつ、社員全員でこの傾きを更に上に向けるために考え、一丸となれたことには大きな意味があったのではないかと思います。
3.新規事業への取り組み
ここまでの話を見ると、事業会社の一般的な事業成長の話ですが、Fintertechは大和証券グループとクレディセゾンの出島組織として、常に新規事業への挑戦を続けています。以下は、昨年度の新たな取り組みの一例です。
デジタルアセットステーク(2023年8月)
パブリックチェーンでのセキュリティトークン発行PoC(2023年11月)
デュアルクラウドファンディングでのスポーツ支援(2023年11月)
誰でも簡単にNFTを受け取れるサービスNFT Cocoon(2023年12月)
大和証券グループ横断プロジェクトAIオペレーター(2024年4月)
特にWeb3の分野には会社としても力を入れており、引き続き本分野を中心にサービスを展開していければと思います。
4.今後について
持続可能なサービス提供のために引き続き事業利益の拡大を実施していき、また、サービスをアップデートさせることで顧客へ還元できるようにしていきたいと思います。
それらに加えて、Fintertechは新しい金融サービスを創造する会社として、引き続き様々な取り組みを実施していきます。
これからもFintertechの成長を見守り、応援いただければ幸いです。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。