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名言で勝手にエッセイ 【15】

※ 2024年8月31日、若干の加除訂正をしました。



本日の名言


ちとさぼってしまいました。(別の文章は書いているくせに。)

今回は、孔子の言葉を引いてみようと思います。

世界の三大聖人なんていわれて、釈迦やキリストととも比肩されますね。

でも聖人の範囲は、各国ごとに異なりうる話だろうと思います。というのは、ムスリムにとってはどう見てもムハンマドが必要だろ、と思いますし。

どの国のどの基準や軸を採用している人選か、気にする程度には知的でありたいなと(願望)。

ただ単に三大聖人をそらんじているだけではなく。

ところで、孔子一人に戻しますが、日本だけでも、東京の湯島聖堂のように学問の神として崇められる孔子もあれば、長崎の孔子廟のように、中国渡来の原型保存のような形で大事にされている孔子もあります。孔子の多様性(?)。

とはいえ、三大聖人からイスラムの聖人が外されたような高度の政治的意図はないだろうけれど、日本で儒教を学んだ人の軸からみた「独自の物差し」が働いている例は、さまざまあるようです。

例えば別途、「三」が入った選別方式として。

長崎の隣県にある、多久聖廟(佐賀)は、足利学校(栃木)、閑谷学校(岡山)と並び日本三大孔子廟である…なんて「括り方」があるそうです。へえ…。

でもそれって、たぶん、あくまでも官学と化した儒学なんですよね。長崎の中国源流っぽいお廟のほうが三大じゃないということは…(余計なこと言わない)

ところで今回の引用文、当然、原語は中国語なので、紹介する時点で、和訳が対照としてついてきます。

そして僕には、大学受験時のように漢文を平易な日本語に直す能力はありません(滝汗)。

なので、このエッセイシリーズ初の試みとして、試訳には英訳を付してみることにしました。


引用

(白文)孔子曰、良藥苦於口、而利於病。忠言逆於耳、而利於行。

(訓読白文)孔子曰はく、良藥口に苦けれども、病に利あり。忠言耳に逆へども、行ふに利あり。

(現代語)孔子が言った、「よい薬は飲むと苦いが、病を治す効力がある、忠言というものは、素直に聞けないが、役に立つものである。」

『孔子家語』 孔子

日本では、名言や金言の類として、分解されていますね(汗)。
良薬は口に苦し。
あるいは、
忠言耳に逆らう。
として、一言ずつになっており、隣国の大哲人の台詞とは思われていないわけです、もはや。

それってリスペクト払ってないのでは😅。

政冷経熱云々、諸点において、現在の隣国統治者たる中国共産党が信じるに足らないとしても、紀元前の思想とは別物ですよね(苦笑)。


試訳

DeepLによるもの

Confucius said, "Good medicine is bitter in the mouth, but good for the disease. The words of advice go against the ear, but are good for action.

※ うーむ、素晴らしいな。過不足なく平明。人工知能に負けている。

自分の私訳

Confucius said ; Good medicine tastes bad, but good for your recovery. The good advice sounds noisy, but it works when you really make a move.

※ 全て人工知能をかわしつつ書こうとしたら、やっぱり無理をしている気も。😅


実例に照らすと


良識ある学識者などの苦言があったとします。
しかし、苦々しいので聞きませんという事例…。

日本の政治家や高級官僚の経済政策とか?
徴税権行使とか…。
(後日付記: 岸田総理は増税〇メガネなんて言われていましたね)

大企業が率先して賃上げしないとか…。
最近は大のほうに多少はムーブメントがあっても、中小はそれに倣わないとか…。

卑近なところだと、プライドの高い若者には、年長者の苦言は届かないし、かといって、新世代がイノベーティブなことを述べても、旧世代はこれまでこれで巧く「ことは回ってきた」として聞き流す。とか。

双方向で、互いが蛸壺に居住みたいな…。
喩えが磯臭くてすいませんね…。


締めくくり


今回は初の英訳をしてみました。
楽しんでいただけたら幸いです。
苦情は受け付けません。


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