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大地讃頌 つながる
今月22日に迫った音楽祭の練習。いよいよ通し稽古に入りました。
この音楽祭の恒例で「大地讃頌を歌おう」というプログラムは客席も含めて、大地讃頌を歌いたい人がステージに上がって歌うコーナーです。
元はと言えば私が高校時代に部活でも歌っていたし、合唱コンクールの定番でもあったので、同級生や部活の後輩たちに呼びかけたところ
「歌いたいー」というメンバーが集まってくれて始まったコーナー
練習をしなくても歌える人がいっぱいいるので、いつしか、練習は来られないけれど本番だけ来られる人が歌えるように飛び入り参加OKにしたら、毎回ステージに上がってきて歌ってくれる人が増えてきました。
昭和の時代によく歌われていた大地讃頌ですが、合唱曲も進化して最近は知らない世代の方が多くなり、いつも歌うメンバーは変わらないなあと思っていたところ、
ふと、今回の稽古の休憩時間に「大地讃頌」という言葉を出したら
「え!大地讃頌!懐かしいー!大地讃頌歌うんですか?」という声が聞こえて、その声が
母な〜る〜だいちの〜と歌い始めました。
え?と思って声のする方を見ると今回出演してくれる音大生の子達です。
「え?大地讃頌知ってるの?」
「はい!合唱コンクールの時歌いました」
「今 授業でも歌ってます」
と、そこにいた子がみんな歌い始めました。
えーーーー!
「じゃあ本番も歌う?」
「歌っていいんですか? 歌いたいーー」
なんということ、もう忘れられた曲かと思っていたのに、そんなことはなかった。
それどころかこの大学生たちがみんな覚えているとは、驚きました。
じゃあ、練習してみる?
と、いうと、音大生だけでなく20代の社会人2名と、たまたま稽古場に残っていた私の同級生(60代)も加わりました。
さらには、子供の頃から私の教室に通っている高校生2人。この子達は音楽祭はずっと出ていたので曲は知っていますが、歌ったことはありません。でもお兄さんお姉さんたちが歌う気満々な様子を見て
「私たち歌ったことないけど、曲は知ってるから楽譜があれば歌えると思う」と言い出しました。すると
「じゃあ楽譜のPDFエアドロして!」誰かがダウンロードしてあった楽譜をエアドロするわけです。
Air Drop デバイス同士でデータをダイレクトに送れる方法です。
かくして、その場で覚えている子とおじさん、スマホ見てる子、タブレット見てる子たちは前奏に乗せて大地讃頌を歌い始めました。
ミュージカルの稽古1時間に加えて自分たちのパフォーマンスで歌い踊りまくった後だというのに声が元気!最後の音もご機嫌に響き渡りました。
私たちの思い出の曲は今の世代と繋がりました。
若い子達の声は私たちが高校時代に歌っていた響きを思い出させてくれます。
時代はデジタルになりました。紙の楽譜じゃなくなった。でも大地讃頌は今も同じ響きを聞かせてくれるのです。
この日、他の大人の合唱団は帰ってしまった後でしたが、本番にこの子達が入ってくれた時のみんなの嬉しそうな顔が楽しみです。