猫 心の鍵
フィガロとカールがいなくなってから、SNSなどで猫の動画とかは見ていますが、リアルな猫とは接触していません。
彼らに感じていた愛情はもう持つまいと心に鍵をかけました。
猫に限らず生き物が好きすぎて、画像とか、動物園のような到底自分の生活とは無関係だとわかりきっている関係でとどめています。
朝5時の散歩を始めて、ここのところはもっぱら白鷺の出勤ばかり撮っていますが、ある日、橋のたもとで空を見上げていたら、
みゃ、みゃ、みゃ
という声がしました。
ん?と思って辺りを見たら、閉店したホームセンターの駐車場の入り口に縞々の猫
座ってこちらを見ています。
そのたたずまいが、何匹も会った野良猫とはちょっと違って、なんだかカールに似ているところもあり、心がひるみました。
私の顔を見てまた
みゃ、みゃ、みゃ、
ともかくは写真を撮らせてもらっていると、通りがかりのウォーキングマンが
「なにかいるんですか?」
とやってきて、気がつきました。
その人もこの子がちょっと他の野良猫と雰囲気が違うと思ったのか、かまおうと近づいていったのですが、結局逃げてしまいました。
あれは、
ねえ、なんか食べるもの持ってる?
って聞いたのかな?
今は、動物を見ると、生きること(死ぬこと)が不安になります。飼われている子はともかく野鳥たちも、この前会ったたぬきも、そして野良猫も、もちろん保護活動が一般化してきたことは良いことだと思いますが、地球上全部の動物を私が救えるわけじゃないから、死んでいくのは仕方ない、と思うようにしています。
そんな時に心に入り込んでくるような子に会ってしまうと、急にいろんなことが心配になってしまって、頭から離れなくなる。願わくばもう二度と現れないでほしいと思ったのですが、
今日、また会ってしまいました。
でも、今日は1人じゃなかった。すぐ近くに白黒の先輩らしき野良猫が1匹。
どちらも私に気づいていましたが、近寄らなければ逃げずにいました。
するとしましまちゃんが突然茂みにジャンプ!
何か捕まえたようです。
虫?だったのか、まだ跳ねているその生き物をおもちゃのように遊んで、最後に
食べた!
その姿は前にあった時と少し雰囲気が変わっていました。
あの子は子猫なんだ。
もしかしたらもっと小さかった頃は、みゃ!って言って誰かに食べ物をもらったことがあったのかもしれない。でもこの白黒猫が野良ニャン生を指南して、いるのかも。
人に物をもらうのは危ないわよ!さあ、狩をしなさい。ちゃんと捕まえて食べるのよ
とかなんとか、、勝手に想像をしました。
近寄って写真を撮るとじっとこちらを見る目もこの前と違っていました。
つぶらな瞳には警戒というフィルターがかかったようでした。
それを見て、私自身の不安も拭い去りました。
この子はこうやって生きていける。きっと猫社会の中で自由に生き抜ける。
しましまちゃんへの気持ちが吹っ切れてホッとしました。
生き物が好きすぎる。
だからみんな幸せに生きてほしい。
いつかもう一度、毛むくじゃらの相棒と生きる日は来るだろうか?