虎に翼 第90話 総力戦研究所
今まで自分のことに口を閉ざしていた航一はついに話し始めます。
総力戦研究所
この機関は国家総力戦に関する基本的な調査研究と“研究生”として各官庁・陸海軍・民間などから選抜された若手エリートたちに対し、総力戦体制に向けた教育と訓練を目的としたものであった。1945年(昭和20年)4月1日付施行の勅令第115号により廃止。
こんな機関があったとは知らなかった。
このドラマが始まって、歴史と法の関係について「そうだったのか?」と思うことがいくつもあったけれど、史実でも三淵乾太郎氏はこのメンバーに名前を連ねている。
ドラマでの航一の閉ざしていた心の扉が開かれた。
1940年10月 エリートを集めて、あらゆるデータを元に戦争をシミュレーションして、予測を立てて勝つのが目的だったろうに、日本の叡智を結集して出した答えは
日本必敗
その結果を受けた陸相東條英機はこう言ったと、、、wikiより
諸君の研究の労を多とするが、これはあくまでも机上の演習でありまして、実際の戦争というものは、君達が考えているような物では無いのであります
(はて?)
日露戦争で、わが大日本帝国は勝てるとは思わなかった。然し勝ったのであります。
(勝てると思ってなかったのに戦争したのか?)
あの当時も列強による三国干渉で、やむにやまれず帝国は立ち上がったのでありまして、勝てる戦争だからと思ってやったのではなかった。
(えええええええ!)
戦というものは、計画通りにいかない。意外裡な事が勝利に繋がっていく。したがって、諸君の考えている事は机上の空論とまでは言わないとしても、あくまでも、その意外裡の要素というものをば、考慮したものではないのであります。
(ならなんでこんなことさせたんだよーーーー!)
なお、この机上演習の経緯を、諸君は軽はずみに口外してはならぬということであります。
ふざけんな!
チャブ台があったらひっくり返したい!
こんなに馬鹿馬鹿しく酷い話があろうか?ご都合主義もはなはだしい。
負けることを受け入れていたなら、もっと違う結果が出ていたのではないのか?
総力戦研究所のメンバーは皆どんなに苦しかったことだろう。
死んでいくとわかっている人たちを助けるすべなく口を閉ざしているしかないなんて、何も知らないよりも残酷だ。
戦争のもたらす理不尽の中でも極めて理不尽
戦争で家族を失ったこともひどいけれど、戦中から戦後と社会が変わっていく中で傷ついている人たちの背景はあまりにも複雑。
朝鮮人の差別も、、
戦後編になってから考えさせられる展開が続いている
知らなかった戦後の日本。
寅子と共にその知られざる真実について考えていきたい