早期退職と息子の今
最近少しずつだけど息子が成長したな、と感じることがあって、いろいろあったけれど早期退職したことはそんなに間違いでもなかったように思っている。
もちろん退職を勧めたいわけではなくて。
私なりに葛藤して、うまく折り合いがついた部分といまだについていない部分の両方がある。それは事実。
でも、まるっとそこを受け入れて、トータルできっと良かったんだろうなと思っている今について書いてみたい。
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一年と数カ月前の退職当時は、家族がそれぞれ困難を抱えていて、みんな疲労困憊だった。
夫は同僚が異動したことで、一緒にやっていたマネジャーが半年空きポジションになり、一時的に二つのグループを見る羽目になった。
(一応夫の上司が兼任にはなっていたものの、当たり前だが雑用や部下の相談事はすべて夫のところにやってくる)
おかげで夫は深夜も休日もトラブルの電話を頻繁に取ることになり、いつも寝不足で機嫌悪く、私がもっとフォローできたら良かったと今は思う。
当時は私も激務だったため常に機嫌が悪く、なんとなく家庭内の雰囲気も悪かった。
私は私で、マネジャーとしてあっぷあっぷしていた。
着任当時に比べれば仕事は板についてきたものの、会社の変革期で予想外の仕事も多い時期に重なり、ストレスマックスに。
コロナ禍が終わって出社推奨モードも出てきたころで、フルリモートでぎりぎりだった私はそれもプレッシャーだった。
結局とどめを刺したのは息子で、かなり精神的な不安定さが目立った時期。
細かく注意する先生に日々忘れ物をがみがみ怒られ、私からは何度言われてもできないこと(片付けやプリントを失くさないといった些細なことだけれど)をチクチク言われ、かなり辛かったんだろう。
少なくとも本人は自分ができてないことについては自覚していた。
でも、できない。
気がつけば体の不調として不安定さが出ていて、これはなかなか厳しいな~と思っていた。
医者に通院して何とかしようと思ったけれど、息子は息子でプライドがあるので断固拒否。
お友だちにばれるといじめられるんじゃないかという私の心配もあり、何とかしてあげたかったけれど、家でママがピリピリしていることも影響していたんだろうとは思う。
後になって聞いたけれど、息子はその頃パパに相談していたらしい。
「パパ、今日早く帰ってくる?」
「ううん。今日も遅いよ。」
(普段パパの帰りは22時以降で、息子が寝た後帰宅が通常モード。)
「そうなんだ・・・」
「どうしたの?」
「最近俺ママと二人でいるとキツイんだよね。。。
ママすぐキレるんだもん。。。」
後から聞いて泣きたいのは私である。
悪かったなぁと思うけれど、当時は本当にいっぱいいっぱいだった。
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その頃は私も住宅ローンを抱えていたので、簡単には仕事を辞められない事情もあった。
でも、早期退職していろんなものを整理する、という選択が思いがけずあり、自分の今後も落ち着いて考えたくなった。
良かったのか悪かったのかは、今でも正直わからなくなる時もある。
会社で期待されていたし、一つの会社で長く働いていたので一緒に働いていた人の多くが出世されていて、さらに同期も出世していたので、何かと融通が利く場面も多くはっきり言って仕事はやりやすかった。
ただ、結局家族を優先すると決めたとき、ほとんどの同僚や上司はサポートしてくれた。それは本当にありがたかった。
マネージャーが辛いなら降りたらいい、今の部署がイヤならどこでも異動させてあげるから、とかなり譲歩した引き留めもしてもらったけど、心は揺らがず。
きっと今タイムマシンがあってあの頃に戻っても、私はまた退職を選ぶだろう。
小4の夏を境に子どもは成長する、という話を聞いたことがある。
夏休み明け、教室の空気感がガラッと変わるそうだ。
身近で接する私は、変化は正直よくわからなかった。
息子が早生まれで、全体的に成長がのんびりしていることもあるかもしれない。
でも今年小5夏を越えて、気がつけば友だちだけで一日中近所の公園で遊ぶ予定を立ててきたり、まだまだ親が言わないと取り掛かりは遅いが、自分なりに勉強の計画を立ててこなしている場面もみられるようになってきた。
何より精神的にとても安定してきて、こちらが落ち着いてみていられるようになった。
だいぶのんびりだけど、息子は息子なりに成長しているのだろう。
最近は深い話を親子でできるようになってきたのがとても嬉しい。
また仕事を始めたら、家庭の空気感は少し変わっていくかもしれない。
私はまたピリピリして、いろんなバランスも変わっていくのだろう。
でもこの一年ちょっとの間に、たくさんの時間を息子と過ごし、安心させることができたこと、一緒に過ごした時間の積み重ねを信じている。
息子は息子で成長している。
私は私で、ゆっくり成長していると思いたい。
読んでくださってありがとうございます。
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