地元のお店でお肉を買う 愛されるお店で良いビジネスモデルを持つのは大事だなとしみじみ
今の人って食料品ってスーパーで買うか、それ以外はネットスーパーや宅配がほとんどかと思います。
昨年まで共働き夫婦だった我が家は、週末の買い出し+生協の宅配が長いことデフォルトでした。足りないものを買いに時々スーパーに買い足しにいくこともあるけれど、面倒なので基本はまとめ買いです。
今の場所に越してきて、早くも10年ちょっと、私は郊外の住宅地に住んでいます。コロナ禍で在宅勤務が増えたことをきっかけに、近所のお肉屋さんを時々使うようになりました。
平日のランチのちょっとしたおかずがほしいとき、夕飯で手抜きしたいときのお惣菜、そしてお肉屋さんでしか売ってない商品を買うのが主な用途です。
古くからある、おじいちゃんとおばあちゃんがやっているお肉屋さん。
懐かしいビニールの軒先の、自動ドアも完全には閉まらないお店です。
店構えが古すぎて、入るのを躊躇して何年も入れませんでした・・・
でも、今はすっかりお気に入りで、ときどきお買い物にいきます。
今日はなんで私がお肉屋さんに行くのか、について。
理由その1:他愛もない世間話が楽しい
スーパーでお買い物するのって別に誰とも話さなくても基本お買い物できるのです。売り場を探したり、レジで多少おしゃべりすることはあっても、基本定型文のやり取り。
でも、個人商店だと今日の天気の話から、夕飯の献立に向いたお肉の部位や、孫の話や老化について(笑)まで顔見知りの他人と世間話をすることになります。
クリスマスや年末年始、土曜日などの混雑時にはおそらく娘さんと高校生とか大学生くらいのお孫さんがお店を手伝っていて、その様子がとっても和気あいあいとしていて見ていて嬉しくなります。
そんなわけで、「良いお孫さんですね~!」とかいうと「そうなのよ、手伝ってくれてとっても助かるの」というやりとりを毎度するのですが、おじさんもおばさんもいつも嬉しそうでなんとなく良い気持ちになります。
ただの顔見知りの他愛もない世間話って、ちょっとした心に潤いを与えてくれる瞬間なんだなと。
そんなわけで、私以外にも世間話を楽しむ常連さんが一定数いて、狭い店ですがたまに待つこともあります。長話はもちろんしませんが。
理由その2:扱っているお肉の質が良く、ここでしか取り扱いがないものがある
私は別にそこまで食にこだわるで方ではないのですが、お肉屋さんならではの流通経路というものが存在することに気づきました。このお店は御用牧場から直接仕入れしています。
というわけでたぶん質の良いお肉を求めて買いにくる人が一定数います。
例えば普通のスーパーでは取り扱わないようなブランドのお肉やステーキ肉、テールだったり、下ごしらえ済みの和牛の牛筋肉があったりする。私は牛筋カレーをつくりたいときはお肉屋さんに行きます。あとスーパーで買ってもお肉屋さんで買っても大して値段が変わらないひき肉などはこっち。出てくる油やにおいが全然違うので。
そんなわけで、住宅街にある知らなければ絶対来ないような場所にある肉屋で、かつ宣伝もせず駐車場もないのに、けっこうな頻度でベンツをはじめとした外車やレクサスが道路沿いにとまっているのを見かけます。
家の周りはごく普通の住宅街なので、ちょっとした違和感がありますが、知っている人はわざわざ買いにくるのね~、という感じです。
理由その3:手作りのお惣菜を買うのがちょっとした買い食い気分で楽しい
あんまり中食とか、スーパーのお惣菜を買うのは好きではない方です。
味付けが濃かったり、何を使っているのかわからないものを買うのは少しだけためらうこともあって、よっぽどでないと買わないのですが(あ、でも夫は買ってきますよ)、私は家で基本的には揚げ物をしないこともあってここでは時々揚げたてのコロッケや唐揚げを買ったり、もつ煮を買ったりします。
裏で揚げてるのがみえるのもあって、作り手が見えるとお惣菜に対する見方も変わるな~と思います。
ときどきお買い物のついでにコロッケ一つだけ、とか買うと、学生時代の買い食いを思い出してちょっとだけノスタルジックな気分に。
買い食いって楽しいですよね。
良い個人商店には残ってほしい、そしてやっぱり残るには理由がある(ビジネスモデルがかなり大事)
よくお金の使い方は大事だ、という文脈で、どこでお金を使うかは投票と同じだ、という話を聞きますが、良いお店ってやっぱり応援したくなるし、そんなときに使うお金は寄付に似ているような気がします。
このお店でお金を使いたいという意思があるからわざわざお店に出向いて、スーパーに行けば一回で肉も魚も野菜も牛乳もそろうのに、選んで行くわけです。ネットでも買えるこの時代に。
そしてこの個人商店が淘汰されがちな世の中で、それでも残るお店というのはビジネスモデルにも理由があるなと思います。
私が使うお肉屋さんで言えば
というわけで、高単価の商品を取り扱って経費を低く抑え、効率よく経営できているのがたぶんポイントなんだろうなと思います。
週末に行くと、現金で1-2万円くらいお肉を買うお客さんがけっこういて、業者かアメリカサイズのフリーザー持っているんじゃないかと思うくらいよく買うお客さんもけっこう見かけます。
でも、基本は地元民に愛されるアットホームなお店で、おじさんとおばさんには元気でいつまでもお店に立ってほしい。
というわけで、これからも応援する気持ちで時々お買い物するつもりです。
書いてたら、なんとなく無性にコロッケ食べたくなってきました。
また買いにいこう。
読んでくださって、ありがとうございます。