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読書メモ:当事者がキャリアブレイク本を読んでみた「仕事のモヤモヤに効くキャリアブレイクという選択肢」

今更ながら、自分がキャリアブレイク当事者であることを自覚したmomomiです。こんにちは。

先日図書館で借りたこちらの本、意外と面白かった。

”次決めずに辞めてもうまくいく人生戦略”というのは言い過ぎじゃなかろうかと思いつつ、あながち嘘ではない、そんな風に当事者としては思います。

『次決めずに辞めちゃダメ』よくそう聞きますよね?

私が辞めるときは「ダメだよ、そんなの」とはっきり頭ごなしにいう人はいませんでしたが、なんとなくそんな顔をしている人にはしばしば会いました。

結局なんとかなる、その一方で、決して楽な道でもないので万人にオススメはできません。でも覚悟ができたらどうぞ、という感じです。

個人的には楽ではないわりに、満足度は高いように思います。


キャリアブレイクとは

キャリアブレイクってまだそこまで一般的な用語ではない気がしますが、
この本では以下のように記されています。

一時的に雇用から離れる離職、休職など、キャリアの中にあるブレイク期間のことを「キャリアブレイク」と呼びます。これは新しく作った造語ではなく、欧州やアメリカでは、一般的な文化です。

「仕事のモヤモヤに効くキャリアブレイクという選択肢」より引用

日本だと仕事辞めたと話すと「え、それであなたこれからどうするの?」とセットで聞かれそうなものですが、「一般的な文化です」と言い切られてしまうとそういうものなんだ、と納得してしまいそうになるのが不思議です。

日本にも意外とそういう人っているんだなと当事者になると実感します。

ハローワークはもちろん、コミュニティで出会う人だったり、海外語学留学、場所はそれぞれですが。
しかし、忙しく働いているとそもそもそういう人たちと触れ合うことがないのが実情。

キャリアブレイクの入り口

本によると、入り口はおおまかに4パターンあります。

LIFE型
ライフイベント(妊娠・出産、子育て、介護、自身の健康状態等)によりブレイク期間に入るケース

Good型
自分自身の特性を活かし、自分にとってグッドな働き方を模索するためにブレイク期間に入るケース

センス型
優等生に多いタイプ。一見すると順風満帆、しかし内面がすり減って感性が活かされない状態が続き、感性を回復させたいと思いブレイク期間に入るケース。周囲からの理解はもっとも得られにくい。

パワー型
何かに挑戦したいという明確な目的(ワーホリ、海外留学、世界一周旅行等)があってブレイクに入るケース

「タイプの行き来はけっこうある」と書かれていますが、実際はそんなにはっきり分けられるものでもないように思います。

momomiの場合は早期退職がなければブレイクしていないので何とも言えませんが、LIFE型とセンス型がごちゃまぜになったような感じで、途中何度かGood型が入ってくる、そんな感じでしょうか。

キャリアブレイクの出口

出口は基本的に復職転職独立の三パターン。

意外と復職するひとって多いらしいです。
仕事から離れている間に、改めて現状の仕事を続けることに納得がいった「パーパス型」と小さなやりがい(趣味、活動、副業)を抱えて戻る「スラッシュ型」この二つが紹介されていました。

復職は選びませんでしたが、わからなくもないような気がします。

仕事が忙しくて、それどころではないときは「この仕事なんでやっているんだっけ」と思っていたことも、離れてから自分なりのパーパスが根底にあったのだと気づく人は案外少なくはないのでは。

私の場合はカテゴリー的には転職にくくられる”ご縁で社会復帰”パターンになるかと思いますが、『自分では思ってもみなかった第三の選択肢』が降りてくるというのはブレイクしたからこそ。

それは一つの満足に繋がっているのかもしてません。

キャリアブレイクの5段階

個人的にこの本がよいな~と思ったのは、500人以上の方からヒアリングして作られたキャリアブレイク5段階。

私は見事にこのパターンが当てはまりました。

そう、アップダウンがあるんです、どうしても。

そして大事なことは、何も進んでいないように見えても前に進んでいるということ。それを本人が自覚しておくのは大切なことだなと思います。
(私は何度も忘れて、痛い目にあいました・・・)

キャリアブレイクの五段階

開放期:とにかく飽きるまで休む
虚無期:所属がないことへの不安 中には焦りが高まり就職活動する人も
実は期:本当の自分の声を聴き始める
現実期:再び社会との距離を探る 
接続期:自分のキャリアブレイクを定義する接続期(→たぶん今ここ)

「実は期」に本当は何がしたいのか?と思ったときに、自分の中にあるライフサイエンスに対する想いに立ち返れたのは、次の仕事を考えるうえで大きかったかもしれません。

20歳の頃私が掲げていたミッションは(今更恥ずかしいですが)「世界の人々の健康と幸せに貢献すること」でした。そしてそれができる会社を選びました。
次の職場も、そこにつながる仕事だと思っています。

そしてまた社会につながり直す際に、「自分らしく働く」は一つのキーワードになると思いますが、そこには高揚感はありません。フラットな感じ、というのも納得。

「自分らしく」という言葉には、キラキラした憧れがあるかもしれませんが、もう少しフラットな会社に迎合しすぎなくても良い、くらいの温度感が近いように感じます。

「仕事のモヤモヤに効くキャリアブレイクという選択肢」より引用

まとめ

この本を読んでスッキリするか?と聞かれたら、そうでもないよ、と答えるでしょう。でも問いが残るのは個人的に良い本だなと思うし、もっと早く読んでおけばよかったと思います。

そして、キャリアブレイクに興味がある人にオススメできると思ったのは、ここにはたくさんの体験談が入っているから。
すごく成功した人の話、じゃなくて、普通の人の実体験が詰まっている。

それって貴重ではないでしょうか。

意味がないかもしれないけれど好きなようにしたい、というある種の贅沢は、悩みや葛藤を抜きには語れません。それでも不思議なくらい後悔はありません。

計画的偶発理論を地で行く感じがしたことと、自分で決めたという自己決定感。それがある意味満足につながっているのかもしれない。
転職でキャリアアップしていく人がキャリアに対して納得感が高いのも同じ理由かも。

私が最近気づいたのは、一度立ち止まって、納得したかったという自分の中にある想いです。

結婚や引越し、不妊治療、妊娠出産、キャリアチェンジ、ポジションの変化、いっぱいいっぱいのワーママ生活、ずっとドタバタでした。
一度立ち止まってゆっくり考えたかった、気が済むまで休みたかったし、ダラダラしてみたかった。
そんな自分の願いを叶えられて良かったなぁと今は思っています。

読んでくださってありがとうございます。

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