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夜雨の名画座

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鑑賞した映画の記録。旧作多め。
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2024年8月の記事一覧

映画『空の大怪獣 ラドン』(1956)

こんにちわ、日曜は映画の話です。 唐崎夜雨は学生の頃に映画の魅力にとりつかれたのですが、それ以前から好きだったのが怪獣映画です。なかでも怪獣界の王者であるゴジラとそのシリーズが大好きです。 本日ご紹介する映画にはゴジラは登場しませんが、同じ東宝が製作する怪獣映画で、1956年(昭和31年)公開の『空の大怪獣 ラドン』です。ラドンは鳥のように飛ぶ翼竜プテラノドンの種と思われます。のちの作品でゴジラやモスラとも共演しています。 また本作は東宝怪獣映画では初のカラー作品。モノク

映画『日の名残り』(1993)

こんばんわ、旅をしない旅人の唐崎夜雨です。 今宵は映画のご案内。主人公あるいは主たる登場人物が旅をする映画をご案内する企画の第2弾です。これ、結構な企画ぶっていますが劇中に主要人物が場の「移動」をすることを「旅」と捉えるとするならば、かなり範疇が広いことに気づきました。 第1弾は1970年の映画『ひまわり』で、イタリアの女性がソ連の地を訪れる作品でした。今回は初老の男性によるイギリス国内の自動車の旅です。そればかりか、過ぎ去りし日の思い出に耽ることも時間の、旅かもしれません

映画『ひまわり』(1970)

こんにちわ、旅をしない旅人の唐崎夜雨です。 日曜の夕べは映画のご案内です。今回は主人公あるいは主たる登場人物が旅をする映画をご案内しようという企画の第一弾です。  ちなみに第二弾があるかどうかは未定です。 旅にもいろいろあります。それは楽しいことばかりではありません。 本日ご案内する映画は 1970年の『ひまわり』〔原題:I Girasoli〕です。 映画『ひまわり』はイタリア・フランス・ソ連・アメリカの合作となっていますが、イタリア出身の監督や主要キャストで、物語の半分以

映画『千利休 本覚坊遺文』(1989)

こんばんわ 唐崎夜雨です。 今宵ご紹介する映画は1989年公開の『千利休 本覚坊遺文』です。 この年の秋は東宝系で熊井啓監督『千利休 本覚坊遺文』が公開され、松竹系で勅使河原宏監督『利休』が公開されました。千利休を記念する年だったのでしょうか、そこのところは不詳です。 この二作品の利休像は、まったく違います。 『利休』が絢爛豪華な桃山文化を背景とした生きる利休とすれば、 『千利休 本覚坊遺文』はわびの世界を背景にした死せる利休でしょうか。 物語は利休没後27年を経て、も

映画『日本のいちばん長い日』(1967)

こんばんは、唐崎夜雨です。 明日は8月15日。いわゆる終戦の日。ということで本日ご紹介する映画は、1967年に公開された『日本のいちばん長い日』。東宝35周年創立記念と銘打った約2時間30分超のオールスター映画。 監督は『独立愚連隊』や『暗黒街の顔役』などの岡本喜八。 脚本は『張込み』や『砂の器』などの橋本忍。 『日本のいちばん長い日』は、昭和20年8月14日正午の御前会議から翌15日の玉音放送が流れるまでの緊迫した24時間をドキュメンタリー風に描いている。あまり知られてい

映画『怪談佐賀屋敷』(1953)

こんばんわ 唐崎夜雨です 日本の夏といえば怪談ですよね そこで今宵紹介する映画は 1953年の『怪談佐賀屋敷』  モノクロの 化け猫映画だニャ〜   あんまり身の毛はよだたないかな あらすじ 〜 ぜひ一龍斎貞水ふうに 佐賀鍋島家では正室にお世継ぎが生まれずにいた そこで殿様は新たに側室を迎えようと 宴席をもうけ城下の娘たちを城内へ招いた 宴席で殿様が見初めた娘は  竜造寺家の当主又一郎の妹であった 竜造寺家はいまは鍋島家の家臣であるが  かつては名のある戦国大名で