
【フェムテック・女性の健康英単語ガイド】 #1-1 生理などを表す単語
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🌱はじめに:「フェムテック・女性の健康英単語ガイド」について
このシリーズ「フェムテック・女性の健康英単語ガイド」では、フェムテック・女性ヘルスケアに関連する英単語を紹介します。
フェムテック・女性ヘルスケアに関連する英単語を理解することで、英語力を高めるだけでなく、フェムテック・女性ヘルスケアについての知識を深めることができます。さらに、フェムテック・女性ヘルスケアに関連する記事や研究、webサイトには英語のものが多いので、ご紹介する英単語によってアクセスできる情報の範囲が広がるでしょう。(また、筆者自身の備忘録でもあります。笑)
📕生理などを表す単語
Period 月経・生理
約1か月に1回起こる、3〜7日間の出血のことです。
この "period" は、最も一般的に使われる日常語です。日本語でいうと「月経」より「生理」に近いかもしれません。
ちなみに、英語の文末で使用する記号 (.) も "period" と呼ばれ、そこからアメリカ英語のカジュアルな会話では、"period" を文末に付け加えて、「以上」「絶対に」「議論の余地はない」などと確信の強さを強調するのに使われます。(例:No more excuses, period.(言い訳はもう聞きたくない、以上。))
そのため、英語圏の月経関連の製品・サービス、非営利団体などのSNSやブログでは、 "[強いメッセージ性のあるセンテンス], period." と、periodに二重の意味を持たせた言葉遊びがよく見られます。

Menstruation 月経
月経を指す正式な表現です。医学的な文脈で使用されることが多いです。
先ほど紹介した"period" よりもフォーマルで硬い表現です。日常会話では"period"のほうをよく耳にします。
また、"menstrual(生理の、生理に関連する)" と形容詞の形になると、次に紹介するmenstrual health(生理の健康)、menstrual blood(経血)など、生理や生理周期に関連するもの・現象について述べるときに使われます。
Menstrual Health 生理の健康
生理の健康とは、月経に関連する身体的・精神的・社会的健康を包括的に表した概念です。これは、月経随伴症状への対処だけでなく、適切な衛生状態の維持や月経に対する社会的支援、生理用品へのアクセス、正しい教育なども含みます。生理の健康を保つことは、生理のある人の総合的な健康と福祉に不可欠です。

Menstrual Blood / Period Blood 経血
生理中に体外に排出される血液のことです。主に子宮内膜が剥がれ落ちたものや血液が混ざったものです。経血量や色、粘度には個人差があり、健康状態や体調の変化によっても影響を受けます。
Discharge おりもの
膣から分泌される液体で、通常は無臭で透明から白っぽい色をしています。こちらも経血と同様、月経周期に応じて量や質が変わり、個人差があります。
Menstruator 生理のある人
月経を経験するすべての人を指す包括的な言葉です。すべての生理のある人は女性ではなく、すべての女性に生理があるわけではありません。"menstruator"には、女性だけでなく、性自認が男性やノンバイナリーの人々も含まれるため、性別に依存しない表現として使われ、より多様で包括的な視点から生理の話題を扱う際に使われます。
people who menstruateやpeople with periodsなども、同様に包摂的な表現として使われます。
"menstruator"はまだ一般には浸透していると言い難く、今筆者が使用しているMacbookでは赤い点線が引かれてスペルミスの可能性を指摘されていますが、包摂性の観点から重要な単語です。

—クリシュナ・K トランスジェンダー男性、生理のある人
Period Euphemisms 生理の婉曲表現
月経に関連する言葉は、しばしば直接的に言われることが避けられ、生理に対するタブーや恥の感覚を反映していると言われています。
そのため、日常の一部であるはずの生理が「名前を言ってはいけないあの人」状態になっていることを問題視し、生理は隠すものではないというメッセージを伝えるムーブメントも発生しています。例として、生理記録アプリのClueが実施した "Just say period" のキャンペーンなどが挙げられます。
("period"も「期間」という意味ですし、十分遠回しな表現のように思えるのですが、日常に浸透した一般表現ということなのでしょう。)

英語でよく用いられる生理の婉曲表現には、以下のようなものが挙げられます。
That time of the month
直訳:月のあの時期
生理がだいたい月1回であることから、生理が来たことを遠回しに表現する言い回しです。
Aunt Flo
直訳:フローおばさん
生理の出血のことを "flow" と言うことにかけた表現です(例えば、経血量について、"light flow(少量の経血)" などと表現します)。"Aunt Flo is coming."(フローおばさん(=生理)が来ている)などと使用します。
他にもAunt Flow、Aunt Dot、Miss Scarletなどの擬人化がなされることがあります。
On the rag
直訳:布の上にいる
昔の生理用品は布製であったことに由来するスラングです。
Shark week
直訳:サメ週間
サメが血を感じることを理由とした表現です。
Code red
直訳:緊急事態、コードレッド
「赤」という色から月経を指すスラング。急に生理が来た時などに冗談として使われます。
Red wedding
直訳:赤い結婚式
こちらも出血の赤い色から来ています。日本語でも「血祭り」と言いますね。
The red wave/river
直訳:赤い波・赤い川
これも出血の赤い色が由来のスラングです。
Lady business
直訳:女性の仕事
Japan is attacking
直訳:日本が攻撃している
日の丸が白地に赤の点であることから来ているようです。真珠湾攻撃との関連の有無は不明です(ありそうですが……)。

これらの表現は生理について軽く話すことを助けるかもしれない一方で、生理に対するスティグマやタブー視を強化してしまう可能性が指摘されています。
📎おわりに
本記事を最後までお読みいただきありがとうございました。
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