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ほうれん草のおひたし
ずっと高かった野菜が少しずつ、値段がさがってきた。
先週は白菜、小松菜(が安く)、今週はなんとほうれん草も。
使いやすい一袋が100円で、我が家の食卓にはひさしぶりのほうれん草。
なににしよ?
たくさん食べたいから、茹ででごま和えだな、と決めた。
茹でるとカサが減るので、たくさん食べるのには良い。分かってはいるけど、時間に余裕のあるときしかできる気がしない。
ほうれん草は洗って、さっと茹でて、適当な大きさに切って味付けするだけ。
こう書くとものすごくシンプルなんだけど、わたしの中では「手の込んだ料理」に分類される。見た目はそんな風に見えないけどね。
まずは、洗い。
水が冷たくなってくるこの時期、わりとつらい。根っこのところに土が残っているとジャリっとするから丁寧に洗わなくてはいけない。何度か水を変えてすすぐ。寒い時期は手が冷たくて凍える。
続いて、茹で。
茹で時間は30秒~1分ほどと短時間だけれど、たくさんのお湯が必要だから沸かすタイミングを考えなくてはいけない。沸騰してほうれん草を茹で始めたら、はほかの調理はいったん中断。ながら作業がやりにくい。
茹で上がりは、また大量の水が必要になる。水を張ったボウルを用意して、鍋から引き揚げたほうれん草を浸けて冷ます。
そしてさいごの仕上げ
茹で上がったほうれん草をギュッと絞って、綺麗なまな板の上に置いて、食べやすい長さに切っていく。
いちいち手がかかる。だいたい料理というのは、複数のことを並行して進めているから、なにかひとつのことで手がふさがるのは効率が悪い。ほうれん草を茹でるだけ、と思うけど、茹でる前のかさばるほうれん草をスタンバイしておくのは場所ふさぎだし、茹でたものをなべの中に放置しておけないし、茹で上がったものを切るまな板はきれいな状態にしておかなくてはいけない。
いっぽう、複数の野菜やら肉を一つの鍋でじっくり煮込む料理というのは、火が通りにくいものから切って鍋に放り込んでいけば良いし、多少まな板がほかの野菜くずが残っていたってそんなに気にしなくていいし、全部鍋にいれてから蓋をして煮込んでいる間に、洗いものをしたり、別の調理もできる。
手がかかるほうれん草は、見た目は地味(シンプル)で、位置づけはあくまでもサブ(副菜)、手抜きラクラクの煮込み料理は、メインにもなる。
ほうれん草を茹でるくらいなら、小学校の家庭科でも習いそうな簡単なもの、と思われがちなほうれん草のおひたし、ってなんだか可哀そうだなぁと思う。ま、今日はおひたしではなく、ごま和えだったけど。
確かに、難易度は低いかも知れない、けどわりと手がかかっているんだよ、ということを料理するひとはたぶん分かってもらえるのではと思う。
今日は時間にも余裕があったし、今季初というのもあってちょっとがんばったけど、次回はいつやるかな……。
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