■新規事業開発コンサルタント・石川明さんが推奨!組織の壁を乗り越える武器『Deep Skill』
前職リクルートの先輩である
石川明さんから渾身の新刊を献本頂きました。
石川さんは、リクルート勤務時代に
有名な新規事業提案制度「New Ring」事務局長を務め、
オールアバウト社の創業を経験、
その後、新規事業開発コンサルタントとしと独立し、
活躍されています。
実は、リクルート勤務時には
一緒に働いたことはないのですが、
互いに独立してから出会い、
共に早稲田大学ビジネススクールに
企業派遣された経験もあるなど
共通接点があることを知った次第。
さて。
本書では、石川さんが
会社員時代に社内で新規事業を立ち上げてきた経験や
コンサルタントとして企業等の新規事業立ち上げを
支援してきた経験から、
求められる組織を動かすノウハウが詰まっています。
なぜ第一線の新規事業開発コンサルタントが
「組織を動かすノウハウ」本を書いたのか?
と思われる方もいるかもしれません。
答えはシンプルです。
いかに素晴らしい新規事業の企画書を
書き上げても、組織を動かさなければ実現しないからです。
石川さんは、その組織を動かす力を
「深い洞察」に基づいた「ヒューマン・スキル」とし、
「Deep Skill(ディープ・スキル)」と命名しています。
僕も、サラリーマン時代に
商品企画や新規事業立ち上げも経験してきたため、
めちゃくちゃよくわかります。
いかに素晴らしい企画書が書けたとても
社内を巻き込み動かさなければ全く仕事になりません。
・すぐに"9回裏ツーアウト"だと思うからおかしくなる。
まだ"4回の表"くらいだから、慌てるな
・「形式知」は勉強をすれば誰でも手に入るもの・・・
「経験値」はあなた自身しか得られない「唯一無二」のもの
・「誰かと話す」ことこそが、
最強の「考える技術」である
・まず、自分の「機嫌」をマネジメントする
・「企て者になれ」
・「もっと明確に指示を出すべきだろう。
これでは、単なる"丸投げ"じゃないか」・・・
指摘することが無意味なのは言うまでもありません。
上司の言語化をサポートすればいいのです。
「フェアウェイ」「OBゾーン」
・最高権力者の周囲は"真空状態"である
・「合理性」を追求すれば「対立」が生じる
・"効率バカ"に陥らないためには、
「自分の仕事の"本来の目的"は何か?」
「その目的を達成するために、
絶対に手を抜いてはならないポイントは何か?」
を徹底的に考え抜いて明確化する。
そして、それを社内で共有するために、
しつこくコミュニケーションを取り続ける
など、
そうそう!と膝を打つメッセージ満載。
ビジネススクールを修了して
いきなりマネージャーに昇進した30歳前後。
社内で正論を振りかざして、
組織の上下左右の壁あちこちにぶつかり
満身創痍になっていた若かりし頃の自分を思い出し、
恥ずかしいような、懐かしいような感慨を抱きました(笑)。
当時は、社外向けの営業より
手の内を互いに知り尽くした
社内営業の方が相当難しいと痛感したものです。
かといって、いま伸び盛りで勉強熱心な
ビジネスパーソンの皆さんに
丸くなれと言いたいわけではありません。
心の内面での思いは尖がりながらも、
外側では賢く立ち回るコミュニケーション力を身につけ、
デカい仕事を成し遂げてほしいと願います。
リクルートワークス研究所が命名した
青臭さと腹黒さを足し合わせた「青黒さ」。
グロービス田久保善彦さんのいう
「ヘルシー・ネマワシ」。
スタンフォード大学ジェフリー・フェファー教授の
「権力を握る人の法則」。
石川さんの言葉でいうと
「ずるさ」ではなく、
「したたかさ」を磨け!
ですね。
いま、組織内の壁にぶつかっている
全てのビジネスパーソンにお勧めの一冊です。
すべては、日本の上司を元気にするために。
「前川孝雄のはたらく論」
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