ジョンは今日も猫を殺して、暗い道を歩いた。家の前にひかれた敷石の音がジョンを脅迫的な気持ちにさせ、部屋への足取りを早める。木椅子と木机が素朴に置かれた部屋には、常に湿気た薄暗さに覆われていた。机の横にあるレコードに針を落とし落ち着いた音楽が流れ出す。ジョンは気持ちの赴くまま椅子に身を傾け机に足を組んで乗せ、過去の一切を忘れ一服の時間を過ごした。ジョンは可笑しくて押し込むように笑い、意味もなく首を傾げた。
退廃的な若いレズふたり、仲良し三人組、吐きまくって泣き真似してる一人で。 僕は時間によって3つの中から一つを選ぶ。時間がなかったら全部選べる。 僕は地下から地上に繋がる階段を上がる。 壁はまんべんなく金槌で打ちつけたような、銅色のスチールパンに似ていて、端っこは酸化して色がくすんでいる。 生暖かい風は地上より増して地下の階段に吹き付け、合唱のように聞こえる。 じっとりと汗をかいて、銅の壁と同じような気分で地下階段を上がった。 僕は汗を流すため大浴場に向かった。そ
電話がなる。一コールも鳴らさずに取る。 どこにいるの?と訊ねられる。泥の中だよと答える。以降電話口の声は聞こえない。電話をやめて、頭が度重なる夜ふかしで衰弱していく事に体を任せる。自分といくつかの知らない自分を繋げる。体をくねくねさせる。人には時間がある。長いフィルムが頭の上に。 彼女はフィルムを精巧に動かす機械を作った。誰よりも自分を理解している事だろう。どこに行けばいいか、何をすればいいか、なんだってお手のものだ。彼女はフィルムを全て受け入れている。
夜、真っ黒の湖にボートが浮かんでいる。二人の女の子はボートを漕いでこの白い家に訪れたのだろう。 女の子二人は湖に突き出たベランダ兼玄関で、銀のダイニングテーブルを囲いバロック調の白い椅子に座っている。二人とも薄着で真っ暗な湖の方向を向いている。二人の瞳には銀幕がかかっているようで何を見ているかはわからない。 空気は湿気ていて少し暑い。二人にとっての気候や湿度は認識にあたらないだろう。時間感覚だって彼女らには今のところ必要のないものである。互いの肌で遊んだり、そこにいた
乳母車でホットミルクを飲む赤ん坊が一人。もちろん母親がミルクをあげているのだ。そんな優しく温かい生命体二つを、カウンターに片肘を付きながら赤ん坊の父親は見ている。この部屋で毒殺の方法を父親は考える。ひび割れた陶器のような笑みで、ただ考える。 若い男と女は少し埃っぽい部屋で、もとい二人の小宇宙で、誰もいない教室で小さな愛を囁き合っている。ワンピースを着た女に、薄青のシャツを着た男は優しくキスをする。頬や耳を触らないように触り優しくする。 男は唐突に女から離れ、唖然として女を
suki3. ハニーは灰か雪が降ってなきゃ、ブロンとタバコみたいな感じ、不思議。むくんでいくんだよ、でもいい suki いいんだぁ、良いからね 優しい瑞々しいピアノ、メロウにぃ 猫の動画は見ないよ、 僕は知りたい、試練は無関心を真似ることだ。僕の運命を手玉に取る。 子供 やれる? suki. やれるさ。 女の子が、はたまた落ち着いた女の子(雪の女の子は夏が好き) もういいのよ。嘘つき。 僕は見ないようにする。 s