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弘兼憲史著(2020)『死ぬまで上機嫌』ダイヤモンド社

死ぬまでの事前整理

最近は、死とか定年等を意識する本を、何故か読んでいるような気がします。精神年齢は永遠の17歳のはずなのに…

人間としての夕暮れ時に自分の人生をよりよく、やがて死する前に心の準備をしていた方が良いのだろう。本書はそんな人生の夕暮れ時に俯瞰的に自分のことを考え、自分の人生を整理していくための事前整理に似た感覚を読後に感じる本でした。

わたしもそろそろ定年退職の時期に差し掛かっていますので、弘兼さんのこの本も、年代的に社会の先輩からの言葉という感じで、すんなりと理解することができました。

著者がいう「逆らわず、いつもニコニコ、従わず」という高齢者の最善の選択方法って面白いですね。個人的にもわたしの上の年代の方って、この人凄いなと感じる人は、どちらかというと、穏やかでニコニコされている人が多いですね。ただ頑固なところは譲らずにスルーしてしまう傾向もそのように思いますね。確かにストレスをためずにシニアライフを過ごすには良い考え方かも知れない。

本書は終わりの方で遺言書にも触れられていたり、人生の夕暮れ時の準備が弘兼氏のなかで、着々と進まれているのだと思う反面、自分も近い未来も同じような心境になっていくのかと感じつつ読み終えた。

現在の中高年や、定年退職時期の読者には、あまりに切実にならない程度に現状の人生を感じて考えることを誘う本のようです。

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