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岡野雄一著『ペコロスの母に会いに行く』西日本新聞社


#マンガ感想文

岡野雄一著『ペコロスの母に会いに行く』西日本新聞社

幸せとは何かをもう一度取り戻す旅

ずっと前に購入したまま、中身が4コマまんが風だったので、すぐ読めると思ってそのままにしてました。本棚整理の中で、この本買ってたんだっけと思いつつ、古本屋に送る前に一読しようと読んでみました。

まんがではあるものの、認知症を患ったペコロスさんの母の可愛げなエピソードが伝わってくる微笑ましい内容でした。認知症と聞くと、本人も家族も大変で、暗いイメージしか思い浮かびませんが、この本はそんなイメージを微笑ましい笑いで補ってあまりあるエピソードが満載です。

むしろ、人間歳をとると認知症になることで次の世界の準備をしてくれているのかと思ったりもします。辛い思い出や苦労も忘れさせてくれたり、既に別の世に旅立たれた旦那さんやお友達、御姉妹も訪ねてくれているって、わたしたちにはわからないけれども、素晴らしい出来事なのかも知れませんね。

温かいひとのこころに素直に向き合うって、微笑ましいことなのかも…そんな不思議な感覚に浸れる素晴らしい内容でした。

わたしの実家の両親も、特に母は初期の認知症だけれど、周りが暖かくてもしかしたら今が一番本当に幸せなのかも… そう思ったりしています。


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