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黒皮以外の黒い仕上げを3種類集めて試しにペン立てを製作して違いを観察

黒い鉄には、言葉では表しきれない独特の魅力があります。

その重厚さと無骨さが放つ存在感は、空間に静かな力強さをもたらします。

一方で、光を受けたときに浮かび上がる繊細な質感は、無機質でありながらもどこか温かみを感じさせるものです。

シンプルで無駄のないフォルムに宿るこの美しさは、時を経ても色褪せることなく、使うほどに深みを増していきます。

鉄のペン立て
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陶器のような光沢があるものもあれば、マットな質感で落ち着いた印象を与えるものも存在します。

今回は、その中でも特に自然な雰囲気を感じられる黒い仕上げに焦点を当ててみたいと思います。

無骨さと静かな存在感が共存するこの仕上げは、空間に深みと落ち着きをもたらし、使い込むほどに味わいが増していくのが特徴です。

①油焼き
熱した鉄に油を塗った仕上げ
②生漆焼付
熱した鉄に漆を塗った仕上げ
③錆+生漆焼付
錆を落とした鉄を熱し漆を塗った仕上げ

それぞれ黒いという点においては共通しておりますが、表面の凹凸形状や光り具合や色合いのは僅かに差があり、それぞれ違ったや差があります。

左:生漆、中:油焼き、右:錆+生漆焼付

素材としての強さもあって、木材などの自然物との相性も良くこれからのモノづくりに大いに活用したいと思っています。

またこれらの仕上げには熱や錆といった完全な制御ができない要素がある分、作るたびに違った表情が生まれます。

工程上のランダム性は素材に個性を与え、それがユーザーから愛され大切にしてもらえる要素になることもあります。

私自身、完全に均一な状態に作られたプラスチックよりも柄や色や形にちょっとずつ違いがある仕上げの方が好きになりやすいです。

まだ知らない材料や仕上げに出会えるのが仕事をしていて楽しい瞬間のひとつです。

おわり



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