チャラくてチョロイ女
土曜日、歯医者と婦人科のハシゴで午前中を潰し、婦人科は少し離れているのでいつも実家の車を借りるんだが 返しに行きがてら『焼きそば作っておくわ』という母の提案に乗っかることにした。
土曜日は午前中母も仕事なので、いつも予約してようが時間のかかる婦人科の診察は1~2時間かかるのが当たり前なんだけど(薬もらうだけなのに)
今回はなぜか信じられないぐらい空いていて、母の仕事が終わるより先に私が帰宅できてしまった。
作ってもらうはずだった焼きそばを私が作り
3人分の焼きそばをそのまま3人分作ってほしいと頼まれて執行し、言われるがままに近所に住む妹の家に焼きそばを運ぶことに。
そのまま一緒にお昼ご飯を食べて、母が甥っ子(小学生)と約束していたというアピタへのお出かけにも連行。しかし甥っ子と会うのも一緒に動くのも久々だったので、成り行きに任せて付いていった。
甥っ子も久々で喜んでくれたのか、ばあばと約束していたアピタに『おねえたんと行く』と言い出したので、まんまと乗せられて付いていったし 甥っ子とのデートを楽しんだついでに買い物を済ませるなどした。
二人暮らしを始めてからというもの、一人暮らしをしていた頃と比べると、睡眠時間が毎日約2時間減っている。タミオ君の仕事に合わせて 夜は1時間遅くなって朝は1時間早くなった。一緒に動いた方が諸々効率がいいし、朝のうちに色々やってしまった方が気持ちも楽だった。
元々健康だけに気を使った生活スタイルを貫いていたので、2時間減ったところで一般的な睡眠時間は確保できているんだと思うけれど(6時間)
シングルベッドに2人で寝ていることもあり眠りも浅いのかもしれない。
理由はいろいろあると思うけど、日頃意識が飛んでしまいそうになるほど眠いこともあるし、土日の午前中は大体掃除や洗濯を終わらせてから昼まで1~2時間寝てしまう。酷い時は3時間寝てしまう。
タミオ君を送り出してすぐ寝ないあたり、私も二度寝を規定値にしているわけでもない。やらなきゃいけないことは終わらせて一息ついた時、寝るつもりもないのに寝ていることが多い。
そして仕事が終わった母からの連絡や、朝から回していた乾燥機の終了音で起きるなどする。
土曜日の午前中は通院のハシゴで二度寝ができず
そのまま甥っ子と一緒に動いてしまい、眠気のピークが来たのは夕方だった。
いつもは送ってもらう甥っ子の家から、歩いて帰った。
元々私は家族と一緒に過ごす時間を減らす努力をしていたり、できるだけ母と行動を共にしないように調整していた時期があった。調整など私だけの意思ではうまくはいかないけれど、母がそれを私に強要すればするほど、必要な距離感や自分の時間を確保することにいつも罪悪感が生まれる。
だから自分から言い出して先に家に帰ったり、家族が揃ってている場を抜け出すようなことはいつもしない。
しかしながら
『申し訳ないが私は体力の限界なので帰ります』と宣言し、送迎を拒んでまで先に帰った。
翌日の日曜日、母は離れて暮らすワンオペ次女の息子(2歳)を預かる約束をしていたようで、三女一家はパパが休みで家族で動ける日だったこともあり、お手伝いを頼まれていた。
日曜日はウィメンズマラソンがあったおかげで各種道路が朝から封鎖される予定で、封鎖される前に連れに行きたいから朝連絡する と、帰る私を呼び止めて母が言った。
睡眠不足は心の余裕不足。
わかったよ、と返事はしたものの
家に帰るまでの道のりをゆっくり歩きながら、【明日は一日何もできないな】と思った。
甥っ子2号に会えるのも久々だった。
一緒に過ごすのも面倒見るのも嫌じゃないのに、そんな気持ちになってしまう自分がとても嫌だった。
1月に念願のヘアドネーションを執行した後、私はほぼバージンヘアの黒髪ボブになった。
ボブ経験はあるものの、もう10年以上前。顔はそれなりに老けたので当時似合っていたボブが似合わなくなっていて、なんだか違和感があった。
ヘナ染めし続けていたばっかりにパーマがかからなかったので、パーマのリベンジにはまだ勇気と時間が足りないし
先日白髪染めもかねて久々にやってみたヘアカラーは、長らくオーガニック仕様で敏感になっていた頭皮を滅茶苦茶にしてしまい、違和感をこらえて大人しくしていた。
しかし、インナーカラーなら隠せるし根元に塗らなきゃいいんだし、近々入れちゃおうと思って買っておいたメガメガブリーチ。
今しかない、と思い
モヤモヤしながら帰ってきた途端に開封、耳の周りに塗りたくって 放置時間に洗濯物を畳んで、洗って乾かしてご飯を作った。
昔から私は、自分自身が嫌になった時
イメチェンをすることで生まれ変わりたい願望を叶えてきた。
手っ取り早く見た目を変えることを刺激に中身を見直す作戦である。
学生時代は髪の色を変えられなかったので、そのような衝動で開けたピアスの穴が実は6個ある。普段は2個しかつけないけど。
タミオ君との二人暮らしは、大変だけどとても楽しいし日々幸せを感じている。適度な距離感にだいぶ近づいた気がする家族との関わり方も、今までと比べたら かなりストレスが軽減されているはずだった。
慢性的に睡眠時間が減ったことも
唯一の土日を母に拘束されることも
それと引き換えに手に入れられる 充実感だってあるはずなのに、少しずつ蓄積された疲労としてまた私の心を蝕んでいたのかもしれない。
やりたくてやっているはずの炊事洗濯も
可能な限り一緒に過ごしたいと思っている甥っ子との時間も
誰かのために がいつだってセットで
自分のためだけに 何かをする
自分以外のことを考えずに 過ごす時間 って
全然ないな、なんて ふと思ってしまった。
気付いてしまったらもう 今しかないな、と思い
メガメガブリーチしてやりました。
言わなきゃわからん程度に左右非対称な出来栄えも
刺激が強すぎてちょっとちぎれちゃったモミアゲの毛も
新鮮な蜂蜜ぐらいの金髪になった。
年相応ではなくなった。
でもいいんだ別に、会社的に禁止でもないし
誰にも迷惑かけずにできる気分転ならした方がいい。
ほんの30分のこと。
顔の両側がチラリと金髪になった自分の顔が明るく見えたのは、決して髪色のせいだけではないと思う。
ビックリするかな、と思って楽しみにしながら黙ってたら
タミオ君は気付かなかった。
(翌日バラしたけど)
『俺は御子ちゃんのこと全然見てないんだな』と言って嘆いていたけど、その後何度も何度も金髪の部分を触っては かわいいと言ってくれる。
ついでに『チャラい』とも言ってくれる。
上等だ。
なんだか元気になった私は、日曜日 甥っ子と一日遊んで楽しく過ごす。
私がそんな気持ちでメガメガブリーチしたとは知らない母も、金髪インナーカラーを褒めてくれた。
家に帰って夜ご飯の用意をしてから、タミオ君が帰ってくるまでの小一時間 どうしても耐え切れずに昼寝をした。もう昼というか夜。
睡眠時間はまだまだ足りないけど、元気だった。
見た目を変えちゃう方法が良いのかどうかは置いといて
たまには自分だけのために、自分のやりたいことをやる時間を作ることって 大事だな。
時々自分にも優しくしてあげよっと。
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