ストーカー規制法 誰が被害者で加害者か

これは、男女の別れに際してストーカー規制法を適用されることとなった、私の実体験を綴ったものです。

ストーカー規制法は必要な法律ですが、
近年では新宿タワマン事件で詐欺の被害者に対して用いられていた疑惑や、
奈良では大学内の人間関係に対して身に覚えのないストーカー規制法の警告を受けたことにより、授業への出席を禁止されるなど大きな不利益を被ったとして裁判をしている件、
日本経済新聞社の女性記者が、不倫相手の男性からの暴力や中絶を強いられるなど肉体的・精神的にも追い詰められた挙句、再度の妊娠の可能性から送ったチャットにより、女性の方がストーカー規制法で逮捕され、顔写真や実名まで公開された件など、
適用のされ方には大きな疑問が残る事例も存在しています。

今回、私が経験したものについても、ストーカー規制法の適用のされ方や警察の対応には疑問を感じる点がありましたので、経緯や私の想いをここに綴りたいと思います。

LINEのやりとりは削除済みであり記憶のみで書いているため、内容は正確ではない部分もありますので、ご承知ください。


ストーカーと認定された経緯と別れの理由

私がストーカーと認定された簡単な経緯は以下の通りです。

1.彼女から別れを告げるメッセージが届く。
それは、私に会うこと・話し合いを拒否する一方的なものだった。

2.私は下記のメッセージを返信したところ、彼女は警察署に相談。私は警察よりストーカー規制法の警告を受けることとなる。
  ①週末に話し合いの場を持つこと
  ②別れること自体は了承すること
  ③これは人の恨みを買う手段であると指摘。筋を通すように伝える

3.警察の介入理由は③の内容に「復讐」の単語があったことだという。
このメッセージはおおよそ下記の内容です。


これは人の恨みを買うやり方だよ。
自分の都合で人に我慢をさせて、意見を二転三転させて振り回しておいて、その挙句、一方的にハイさようなら。

こんなやり方、どんな復讐されたところで自業自得だよ。馬鹿な真似するな。

これについてはあなたの都合は関係ない。筋を通しなさい。


このメッセージを送ったのは以下の経緯があったからであり、彼女自身の責任について言及する意図でした。


1.彼女の仕事の都合により、数ヶ月の間、会うことや電話も控えることを余儀なくされていた。その状況でも互いの意思で交際を続けていた。

彼女は元々仕事が忙しく残業が多い状況でしたが、状況が悪化して土日勤務が常態化し、会う・話す機会は極端に減ることになりました。

このこと自体には彼女の責任はないですが、私は彼女が仕事も大事にしていることを分かっていたため、彼女から聞いた状況から、短期ではこの状況が解消されない可能性も十分にあることを話し、彼女にも先を見据えていくよう促していました。

別れが選択肢にある中でも、自らの意思で交際を継続させてきていたはずでした。だからこそ、私は我慢することになってもこの状況を受け入れていたのです。

2.彼女自身が、一度別れを撤回して交際を継続させていた

この1ヶ月前に、彼女から別れようと電話がありました。話し合いの中で、仕事が忙しくなる前から私に対してわだかまりがあったなら別れるのも仕方ない、と私から話をしましたが、それを受けて彼女は意見を翻して交際を継続させる決断をしていました。
※その後、喧嘩などのトラブルなし


また、警察の介入後に私は彼女と話をしましたが、彼女が提示した別れの理由は「結婚より仕事を優先したい」というものでした。

我々の交際は婚活アプリをきっかけとしたものであり、互いに結婚を目標としての活動であることを確認していました。

この理由は交際の前提を覆すものであり、彼女には私に対してきちんと説明をする道義的な責任があったはずと私は考えています。

結局、彼女は自分本位な理由で別れを決意し、それを一方的に私に押し付けて関係を終わらせようとした。

そして、私はこれまでの事情を顧みない彼女の身勝手なやり方を嗜めようとしただけで、ストーカーにされてしまったのです。

ストーカー規制法について思うこと

現在のストーカー規制法は、二人の関係性について十分な考慮・配慮がされないまま、訴えた側の言い分のみを反映して簡単に適用できてしまうものであると感じています。

私は、今回のような適用のされ方は非常に危険であると考えています。
この時点ではあくまで「警告」であり、法的拘束力や罰則はないため、それに応じれば不利益はないなどというのは詭弁です。

一個人が利己的な動機でいとも容易く警察という公権力を動かし、抗いようのない人間関係の破綻を相手に突きつけることができてしまう。人間関係を完膚なきまでに破壊することができてしまう。

それは、通常では起こりえないほど大きな心の傷を相手に負わせることになります。それは、単なる「警告」の域を超えた影響を相手に与えるものです。

私は、彼女に対してあらかじめ別れは受け入れることを伝えていました。
多くの人にとっても、ただの別れであれば受け止めることはできると思います。それも一つの思い出として消化していくことはできると思います。

ですが、それに警察を利用した完全なる拒絶を、人間関係・信頼関係の完全なる破綻を突き付けられたらどうでしょうか?
そんな出来事も思い出の一つとして消化できるでしょうか?

これは、それを突き付けられた時点でも十分に大きな衝撃を受けるものですが、時間をかけて心を蝕んでいく「毒」のようなものでもあります。

大切な人の手によってストーカーにされたという事実を受けて、それを前向きに受け止めるのは困難です。

それは、相手がトラウマにより新たな人間関係を築くことができなくなる、
また、自殺を試みるほどに追い込むだけの影響も十分に考えられるはずです。

それは、重大な結果を引き起こすであろう復讐を決意させるだけの影響も十分に考えられるはずです。

法律があったとしても、警察がいても、衝動的な・突発的な犯行を完璧に防ぐことは難しいはずです。

ストーカー規制法をこのように安易に・事情を顧みずに適用することは、警察が介入したにも関わらず、より致命的な事件を誘発するだけの結果になる可能性だって十分にあるはずです。

ストーカー規制法は、早い段階で警察による対処を可能としていることは認識しています。本来の「ストーカー」という概念を考えれば必要なことであると思います。

ですが、二人の間に交際関係や利害関係が発生しているのであれば、まず必要なのはお互いの主張を理解した上での話し合いのはずです。

暴力や脅迫などの明確な害意が存在しており、話し合いができないというならば、そこに警察が介入して接触を禁止させる、警告を与えるというのは分かります。

そのような事実がないのであれば、相手をストーカーとして認定してしまう「警告」ありきの対応というのは余計なわだかまりを生み出すだけであり、人の営みを阻害するものになりかねません。

その根拠が、やり取りの中の一部を切り取った恣意的な解釈だけなんてことはあってはなりません。

LINEなどの二者間のメッセージのやりとりは、それまで人間関係の積み重ねによって形成された内容になります。そのメッセージの前提やそこに含まれる意図などをいちいち説明するような内容にはならないはずです。そのようなものを第三者が見ても正確に推し量ることは難しいはずです。

一方の主張だけを頼りにその内容の一部だけを切り取って判断して、それが正しい判断と言えるのでしょうか?

今回の件については、私は別れることは受け入れています。また、私が彼女に怨恨の感情を抱いたのではなく、他者に怨恨を抱かせるような身勝手な行いを窘めたにすぎません。それまでの彼女自身の行動に対する責任を言及したにすぎません。

いうまでもなく、人の恨みはとても怖いものです。いたずらに恨みを買う行為をしてはいけないはずです。
最悪、その矛先は自分だけでなく、自分の身近な人にまで及ぶ可能性がある、非常に危険なものです。逃げてはいけない、果たすべき責任というのはあるはずです。

現在のストーカー規制法は、ほんの些細なきっかけで誰にでも適用させることができてしまいます。自らに生じた責任は完全に無視した上で、いとも簡単に相手を貶めることができてしまいます。

どれだけ親しい間柄であろうと、常に猜疑心をもって人と接しろというのでしょうか?常に単語レベルで言葉を律して人と接しろというのでしょうか?そんな状況で、健全な人間関係を築いていくことができるのでしょうか?

このような状況で「ストーカー」となった人間は本当に加害者と言えるのでしょうか?

警察の介入について

実際のやり取りの流れ

警察の介入により、彼女から私に対して電話がありました。
私・彼女・警察官の3者の会話は下記の流れで行われました。


  1. 私+彼女
    ※別れ話の大筋はこの時点で終える

  2. 私+警察官
    ※私はここで初めて警察の介入を知る

  3. 私+彼女(2回目)
    ※最後の挨拶として機会を設けられる


1.私+彼女
この時点では、私はこの会話の機会は彼女の歩み寄りによって得られたものと思っていました。

様子がおかしいとは思いましたが、仕事の疲れと別れ話をする負担によるものだろうと深く考えず、最低限の信頼関係は残っていることを前提として会話をしました。

「結婚より仕事を優先したい」という別れの理由を聞き、元々仕事が忙しい状況はあったはずで、それでも仕事と恋愛どっちも頑張ると言っていたはずだよね?といったこれまでの振り返りや、彼女の覚悟のほどを確認しました。

大筋の話し合いはこの時点で終えており、私はこの時点では納得できる別れにはなったかと思っていました。

2.私+警察官
彼女との話が一段落したころ、彼女からちょっと待ってと言われ、彼女は警察官に電話を替わった。

私はここで初めて警察が介入したという事実を知ることになります。

警察官からは、彼女は困っているじゃないか、彼女は必死にやっているじゃないかなどと、私を窘めるような言葉を言われました。

正直なところ、私はさっぱり状況が分からず、警察官が何の話をしているのか飲み込めず、しばらくはまともに言葉を発することができませんでした。

やがて、警察官の話は私が送ったメッセージの「復讐」という単語に着目し、この言葉は怖いと、危険性を感じるものだということを言われました。

私は、彼女はその怖さを知らなければいけないと、人の恨みを買うことの怖さを理解していなければ、いつか事件になるようなことになりかねないと、彼女のこの一方的な別れ方は危険なのだとその言葉にある意図を話しました。

突然のことだったので、そのメッセージに至ったこれまでの彼女の行為については詳しく話せませんでしたが、警察官は私の話にも一定の理解をしてくれました。そして、彼女のやり方もどうかと思う、と私の置かれた状況についても配慮をしていただいていました。

ただ、それでもこの言葉はダメなのだと、ストーカー規制法としての警告をしなければならないとして話をされました。

彼女に対し、ストーカー規制法で定められている各種行為をしてはいけない。それをしなければ私が罰せられることはなく影響はないと説明をされました。

私は、この時点では警察という第三者を巻き込む事態になってしまったことへの申し訳なさや、おおよそ彼女に言っておきたいことは話したはずだと思い、問題はないとこの時点では思いました。

3.私+彼女(2回目)
警察官との話も区切りがついたため、彼女と最期に別れの挨拶をしてくださいと、再度彼女と会話をする。

ここで、私は初めて「彼女によってストーカーにされた」という事実の重みを感じ始めました。

最初はまだ会話ができる精神状態ではありました。だが、彼女の言葉を聞くたびに心が軋んだ。彼女は何のためにこの会話をしているのか。

そして、この状況で何を話せばいいのか?一度は話し合いを終わらせてしまっている。そして、警察が控えている状況だ。問い詰めたいことは色々あるが、今更話を蒸し返すようなことなどできようもない。

だが、確かなわだかまりが心には存在している。でも何を言えばいいか分からない。

正直なところ、ここの話の詳細はよく覚えていません。ただ、彼女は「あなたと一緒にいることはできない」ということを何かにつけて言っていた。

あぁ、この人は自分のことしか考えていないのだと思い知る。
信頼など既に欠片も存在していなかったのだと思い知る。

そして、時間も遅いのでこのあたりで、と言われて出てきた最後の言葉は「あぁ、じゃあね」という空虚な言葉のみとなってしまった。

警察の介入方法の問題点

私は今回の警察の介入方法について、大きな問題点が2つあると考えています。


  1. 警察の介入を最初に私に知らせなかった

  2. 1.にも関わらず、最初に行われた私と彼女の話し合いの内容を評価せずにストーカー規制法を行使した


人が相手にかける言葉は、二者間に形成された信頼関係に大きく左右されます。いうまでもなく、警察が介入せざるを得ないような状況に陥っていれば、そんなものは存在していないに等しい状況であるはずです。

前提が変われば、当然話の内容だって変わります。

私は一人、彼女を取り巻く状況が分からない場所で話し合いを進められていたのです。そして、話をする上で重要な要素を開示されなかった。

前提を違えた状態で結論を出すことを余儀なくされ、後から大事な事実を知らされても、一度は自分で出した結論なのだから認めなさい、と言われて納得できる人はいるでしょうか?

このやり方で禍根を残さない話し合いは可能でしょうか?私は無理だと思います。

2.については、そもそも最初の私と彼女の話し合いだけで、別れ話は円満に済んでいたはずだと私は思っています。

また、話し合いの中で彼女を責める言動は一切なく、激務で消耗してるはずの彼女を気遣うなど、彼女に対する害意がないことは明らかな内容だったはずです。

彼女がどう思ったかは分からないですが、今回の件では別れ話に一定の理解が得られたのになおかつ不満があるとしたら、それでも私を「ストーカー」にしたいのだとしたらそれはどんな理由になるのでしょうか?

そこに客観的に妥当な理由はあるのでしょうか?私は、彼女自身の身勝手な言い分に他ならないと思います。

この状況で、警察は私を「ストーカー」として認定する必要が本当にあったのでしょうか?

それは余計なわだかまり・不和を生むはずです。それは恨みを生じさせる可能性があり、犯罪を助長するものになりかねないはずです。

警察官は私と話をする前に、彼女から話し合いの結果がどのようなものになったか聞かなかったのでしょうか?何も聞かなかったからこそ、警察官は私を窘める言葉から入ったのだと私は考えています。

それで本当に正しい判断をしていると言えるのでしょうか?

警察はこのような状況に対して介入をするのならば、そこで行われる二人の会話を聞いておかなければ正しい判断をできないのではないでしょうか?

警察官は、彼女の言い分に対しても疑問をもっていたから、私に対して「彼女のやり方もどうかと思う」という言葉をかけたのではないでしょうか?

その状態で一方のみに枷をかけるような結論が正しいのでしょうか?

私は、このような警察の介入方法の問題点によっても、大きなわだかまりを抱える結果となってしまったと感じています。

彼女について

彼女から聞いた過去の出来事、彼女を近くで見てきたその行動・態度・言動から、彼女は「アダルトチルドレン」としての苦しみを抱えている状態であると考えています。そして、それを自覚できていません。

「アダルトチルドレン」という単語を聞きなれない方もいるかと思いますが、下記のようなものです。


アダルト・チルドレン(Adult Children:以下AC)とは、
子どものころに、家庭内トラウマ(心的外傷)によって傷つき、そしておとなになった人たちを指します。
子どものころの家庭の経験をひきずり、現在生きる上で支障があると思われる人たちのことです。

(引用:山形県医師会http://www.yamanashi.med.or.jp/tsuru/onepoint/onepoint17.htm)


交際を始める際、お互いに知らせておくべきことを話しあいました。
彼女は、過去に家庭内不和やいじめによる影響を受けており、自傷経験や自己肯定感の低さを私に打ち明けていました。

彼女はそれでも前向きに生きていました。一定、自分と向き合うことはできていて、それは自分一人の生活であれば問題なかった。だが、他人と親密な信頼関係を結ぶためには足りていなかった。

アダルトチルドレンの特徴の一つとして、人を信じることが困難な状態に陥りやすくなります。自分に自信がないと、自身に向けられる好意もやがて信じられなくなるのです。

そして仕事が忙しくなり、自分一人で悩むことになってしまい、不安や疑念が許容量を超えた結果、全てを投げ出すような極端な行動に出てしまったのだと考えています。

私もかつてはアダルトチルドレンとして苦しい人生を送ってきました。それを克服するために20代の大半の時間を費やしました。

アダルトチルドレンの克服のためには、その苦しみの根源に正しく向き合うことが必要です。向き合ったうえで、「自分は悪くない」ということを理解することが第一歩となりますが、彼女はそこから逃げてしまっている。

今、家族がうまくいっていることと、過去、家族に軋轢が生じていたことによって傷ついた事実は別なのです。今は大丈夫だからといって、過去の出来事に目を向けないのでは解決できないのです。

私は、彼女がまだ心の問題により支障が生じる可能性を認識しており、そういった部分にも向き合うことを覚悟していました。

色々な状況が重なり、それを果たせなかったこと、このような結末になってしまったことが悔やまれます。

さいごに

私がこれらの体験を通して一番思ったことは
「ストーカー」とは一体何なのかということです。

かつては、相手に忍び寄って監視をし不当にプライバシーを侵害する、または、危害を加えようとする存在のことだったと思います。

今回、私は彼女とは交際関係にありました。でも、彼女が望むのであれば別れを受け入れるという意思を表明していました。

交際はうまくいかなかったけれど、そこで築いた人間関係は、その経験は無駄ではなかったといい思い出にしたかった。

相手の決意を尊重して、応援して、気持ちよく送り出したかった。

大切な人だからこそ、馬鹿な真似をしようとしていたらそれは全力で止めたかった。

ただ、それだけです。

その結果が「ストーカー」です。

この結果は、決して軽いものではありません。当人にとって問題なのは罰の有無ではないのです。

心の傷は人生に大きな影響を与えうるものです。それは軽視していいものではありません。

現在のストーカー規制法は、それを行使する警察の判断は、本当に妥当なものとなっているのでしょうか?

補足:馴れ初め・出来事

以降は、私と彼女の間に生じた出来事について記載します。

婚活アプリで交流を開始

彼女から私に いいね をしたことにより、交流が始まる。

  • 互いに結婚相手を探すための活動であることを確認

  • 彼女の結婚後も仕事を続けたいという意思を確認

交際開始

交際前に知らせておくべき懸念点を共有

  • 私:過去の家庭内不和・現在の親との確執
    (縁を切っているため、私の親とは関わりを作らない)

  • 彼女:過去の家庭内不和やいじめによる影響
    (自傷経験、自己肯定感が低いところもあるが、それも自分らしさと前向きに受け止めており、今は支障なく生活できている。)

彼女に隣人トラブル

賃貸の屋外設備に不具合が生じており、家の設備を使用するたびに隣人にしか分からない騒音が発生していた。

大家に連絡して後に対処してもらうが、しばらくの間は隣人からの壁ドンが常態化し、インターホンを鳴らされることもあったという。彼女は怯えながらの生活を送ることとなっていた。

そんな中、突然3日間LINEが未読になり連絡も取れなくなったので、事件の発生を恐れた私は仕事帰りに彼女の家を訪れる。

結果、彼女は仕事が忙しく返事ができなかっただけであった。後に隣人も引越したため不安は去った。それで済んでいたと私は思っていた。

彼女の仕事が激務化

彼女は元々残業が多く、残業を減らすよう通達もあったとのこと。土日は休める程度だったが、退職が相次いだことで状況は悪化。以降、始業時間前の勤務や残業の増加、土日勤務が常態化した。

会う頻度や電話連絡も減り、LINEも数日間未読になることが増えた。メッセージも私からの近況連絡が中心となり、コミュニケーションは滞った。

この状況では、もし彼女が過労で倒れたとしても私は何も知ることができない。

隣人トラブルの件も踏まえ、彼女に対して、誰かと一緒に過ごす未来を望むのであれば、できるだけ相手に心配をかけさせないように配慮をしてほしい。

返信はしなくてもいい、毎日でなくてもいいから、既読だけでもつけて無事を知らせるようにしてほしい、と私は彼女にお願いをした。


私は誰かと一緒にいることに向いていない


彼女はぽろりとつぶやいたが、すぐに持ち直したようだったので、この時は深く追及はしなかった。

発端

通話中、彼女から突如 "あなたが私を好きでいてくれているか分からない"と言われる。

私はこの直近でホワイトデーに手作りのお菓子を届けに行ったり、会った時や通話の際には必ず愛してると言ったり、積極的にハグをしたりと、言葉や行動で十分な愛情表現をしてきたつもりだった。

この言葉は、そのまま捉えれば「私はあなたを信用していない」という意味に他ならない。その言葉に込められた理由や、不安などの想いがあったならば、それを伝えようとしてくれるのならば、それは受け止めることはできる。

だが、彼女はそれをしてくれなかった。話を聞いても示してくれなかった。

いたずらに信頼関係をかき乱すような真似をする彼女に対し、私は日ごろの言葉の端々から感じていた彼女の自尊心の低さ、それにより人を信じられなくなっていないかと、心の問題に踏み込んでしまう。

彼女からの別れ話(1回目・電話での会話)

上記の1ヶ月後、彼女から別れようと考えていると打ち明けられる。

私が話した彼女の心の問題のことについて、傷ついたのだと言われた。不用意に彼女の心に踏み込み傷つけたというのならば、それは私が悪いと、私は自分の非を認め謝罪をする。

他にも何かありそうだったので、隣人トラブルの際に約束もなく家を訪れた一件について、突然家に押し掛ける行為は良いことではないことは分かっていると告げる。

これもあったようだが、事情を鑑みればしょうがなかったと理解を示す。

ホワイトデーには、すぐ帰ると言いながら2時間近く居座っていたため、仕事のことが不安でしょうがなかったと言われた。(彼女は土日は在宅勤務)
※これは事実だが、私もプレゼントを渡して顔を見たら帰るつもりだったところ、彼女は私を家に招き入れ、一緒にお菓子を食べ、帰る際には見送りに行くといって公園にも寄り道するなどしていたため、彼女にも問題はある。
謝ったが。

私は、他にも何かあるなら、仕事が忙しくなる前から私に対してわだかまりを持っていたならば、別れるのも仕方ないと告げる。

彼女は一人で考えていたのが良くなかったと意見を翻し、まだ私に対する好意を持っていること、交際を続ける意思があることを確認する。

最後の日常のやりとり

交際を続けることにはなったが彼女の仕事の状況は変わらず、コミュニケーションの機会は少ないままだった。

彼女が忙しくなってからは、通話は彼女が都合のいいタイミングで私に持ち掛けるのが常となっていたが、このまま会話の機会が乏しい状況を続ければまた同じことの繰り返しになると感じており、改善したいと考えていた。

珍しく一日に数回のLINEの往復があった日に、
私から「10分でいいから通話をしないか?」と持ち掛けるが、既読がつくことはなく、やりとりは途絶えた。

彼女からの別れ話(2回目・警察の介入)

彼女からの連絡が2週間以上途絶えた後、別れを告げるメッセージが届く。文章自体は丁寧なものであったが、要約すると下記のような内容だった。


 あなたのことは好きじゃありません。
 もう会うことも話もしません。さようなら。
 これまでありがとうございました。


これを受け、私は彼女にメッセージを送ったところ、彼女は警察署へ相談。
私は警察からストーカー規制法による警告を受けることとなった。