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#10 2年待ったらなぜか出世?

2年待ったら治療に専念できると思っていた…。

 
 以前、治療をしたいので少しの期間担任を外してほしいとお願いしたことがあった。その時の校長に「人が回らないから2年待ってほしい」と(私にとっては)衝撃的な一言があった時から、なんだかんだで2年近くたっていた。そのころにはその校長から交替していて、その方は話を聞いてくれる校長だったが、2年経っても業務量を減らしてくれることはなかった。それどころか、3月の内示で来年度からは、学年主任になることになってしまった。そもそも数年前から教科主任をしているのに、学年主任を兼務である。   

 実際新年度になってみると、もともと教員の仕事は好きなので、学級運営のアドバイスや保護者対応など大変なこともあったが、それなりに充実していた。ただ、今一番注力したいはずの治療には、当然のことながら専念することは叶わなかった。

 これはいったん離れたほうがいいのではないかと思うようになった。
2年経っていろんな意味で想定外の出世をしてしまい、充実感はあるものの、その業務量の多さに心身ともに息切れしている…。
お金のこととか、住宅ローンのこととか、気になることもあって、おもいきって主人に相談したら、あっさり「やめていいよ」のひとこと。
もう充分頑張ったから、自分が頑張って私を支えればいい話だから、と。

退職を決意

 
 もったいないと色々な人から言われた。他の学校から引き抜かれたのではと勘繰る人もいた。けれど、リミットが近い年齢となり、あと一年頑張ってダメならダメで次のことを考えればいい、そもそももったいないとはその人の価値観。私にとってどうしたいのかが重要であって、まず自分の優先順位、他人ではなく、私の優先順位を優先しようと思った。
 もったいないと言われて、いちいち「そうかな…」と弱気になっている時間も無くなっていた。
 次の仕事…も考えないわけではなかったが、一年だけ退職金で精一杯通院して、ダメだったらあきらめようと残り一年と区切りを決めて、自分を労わることにした。

今考えると、
退職前の数年はずーーっと悪口言ってた(もちろん気の置けない人達に)。
ぶつぶつぶつぶつ。
どうにもならないことを、ただただずーーっと。
同僚や友人はわかっていたのかもしれないけど、それを承知でずっと聞いてくれた。本当に感謝しています。
時間泥棒でした、すみません。
もう本当に疲れていたのだと思う。



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