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依存症とは~ゲーム・クレーンを聴く~

■はじめに

前回、「絶望の胡麻和え」で書いている時に「大学受験を控えた高校3年生の夏に、寝る間も惜しんでオンラインゲームをしていた」事を思い出した。

あまり熱中し過ぎて、気が付けば50人規模のギルドの副ギルドマスターになっていた。まさに偏差値37である。

そんな事を思い出している時、youtubeのおススメに「アラフォー女Jのお金事情さんの動画が出てきた。買い物依存症に関する動画である。

この動画を見ながら、「あの時の私は依存症だったのだろうか」考察してみたくなった。

■依存症とは

まず、言葉の定義からだ。
厚生労働省のページを確認すると以下記載がある。

Q.依存症ってなに?
A.特定の何かに心を奪われ、「やめたくても、やめられない」状態になることです。

人が「依存」する対象は様々ですが、代表的なものに、アルコール・薬物・ギャンブル等があります。
このような特定の物質や行為・過程に対して、やめたくても、やめられないほどほどにできない状態をいわゆる依存症といいます。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000149274.html#:~:text=%E4%BE%9D%E5%AD%98%E7%97%87%E3%81%AB%E3%81%AF%E4%B8%BB,%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%BB%E3%82%B9%E3%81%B8%E3%81%AE%E4%BE%9D%E5%AD%98%E3%80%8D%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82

つまり、ほどほどに出来ないほどのめりこんでしまう状態を言うのだろう。本人が「やめたい」と感じている否かについては主観的差異があるが、さらに同サイトに以下の記載があった。

Q.依存症って何が問題なの?
A.依存対象のことを大事にしすぎることで、自分や家族の生活に不都合が生じます。

飲酒や薬物使用、ギャンブルなどの行為を繰り返すことによって脳の状態が変化し、自分で自分の欲求をコントロールできなくなってしまいます。
だんだんと飲酒や薬物使用、ギャンブルなどの行為を第一に考えるようになってしまい、他のことがおろそかになり、
社会生活をしていく上で優先しなければいけない色々な活動を選択することができなくなっていくのです。
その結果、次のようなことが起こり、自分や家族の健全な社会生活に悪影響を及ぼす可能性があります。

悪影響の例
睡眠や食事がおろそかになり、本人の健康を害す。
・嘘をついて、家族との関係を悪化させる。
・仕事や学校を休みがちになり、続かなくなる。
・隠れて借金をしたり、お金を工面するために手段を選ばなくなる。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000149274.html#:~:text=%E4%BE%9D%E5%AD%98%E7%97%87%E3%81%AB%E3%81%AF%E4%B8%BB,%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%BB%E3%82%B9%E3%81%B8%E3%81%AE%E4%BE%9D%E5%AD%98%E3%80%8D%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82

なるほど、結果的に「コントロール不能になり、社会的な生活が出来なくなる」ことが一つの指標となりそうである。

また、依存症の分類として大きく「物質依存」「プロセス依存」「関係依存」等の3分類があるようだ。

依存症(アディクション)は日本語で嗜癖しへきともいい、 “飲む、打つ、買うの三拍子”という言葉で表現されるように、お互いに関連したものです。特定のことにとらわれ、「はまる」、「溺れる」とか「抜け出せない」状態となります。依存症(アディクション)とは、人生に飢えや渇き(満たされなさ、空虚感)を感じる人がそれを埋めようとする行為であり、薬物乱用をはじめ暴力、ギャンブルなど多岐にわたります。おおよそ30種類ほどあり、大きく3つに分けられます。

https://t-alcsien.jp/addiction/
鳥取県依存症支援拠点機関 渡辺病院 サイトより

■考察①


さて、私のオンラインゲームは依存症だったのだろうか。
「ゲームをする行為=プロセス依存」や「副ギルドマスター=関係依存」は少なくとも該当しそうである。

インターネットゲームの依存症治療を手掛ける国立病院機構久里浜医療センターの資料を確認するとチェック項目の記載があったので確認する。

https://www.mhlw.go.jp/content/12205250/000759309.pdf

当時の事を思い出しながら、チェックしてみる。

1:〇とらわれすぎ
2:〇ネットが出来ないとソワソワする
3:〇「増やさないと」といった強迫観念
4:×していない
5:〇「受験に失敗するだろうな」と思いながら使用を続ける
6:〇ゲーム以外していない
7:〇受験のストレスを軽減させる為
8:×騙しては無い
9:〇偏差値を上げる機会を失い続ける。結果浪人している。

と、7個は当てはまりそうだ。
医学的な判断はどうあれ、依存していた事は間違いなさそうである。

では、その要因はなんだろうか。
依存の起因について@niftyの記事に以下の記載があった。

https://news.nifty.com/article/item/neta/12358-2486226/

依存対象との相性のよさも関連
飲酒してもアルコール依存症になるとは限りません。ストレスが多い、お酒が好き、飲む機会が多いなど、対象との相性のよさや入手のしやすさなども関係します。

本人
・ストレスや不安が多い。
・自尊心や自己肯定感が低い。
・人間関係のトラブルや孤立。など

人依存対象との相性
・お酒を飲む機会が多い。
・ビギナーズラックで大当たり。
・違法薬物で仲間ができた。など

本人のストレスや不安感、現実から抜け出したいと言った感情がきっかけになる事もあるようだ。

私の場合、進学校であった事もあり、受験に関する不安もそれなりにあったのだろう。

単語帳やテキストだけを見る寡黙な同級生。授業中、少し間違えただけで「こんな事も分からないのか?」と言った刺すような視線。そんな環境に耐えられず、ストレスを感じていたのかもしれない。


現実では上がらない偏差値をゲームでレベルを上げる事で埋め合わせしている気持ちになっていたのかもしれない。

浪人に入り「いよいよマズイ」とゲームをアンインストールした事でゲーム生活は終わりを迎えた。

■考察②

では、同じようなシーンが無かったか。
他の依存について考えてみる。

あれは社会人2年目の夏ごろ。
私が熱中していたのは「クレーンゲーム」である。

なお、巷では「ゴトン病」と言われているらしい。

当時、土日はゲームセンターをハシゴし、平日はネット上でのクレーンゲームをやっていた。
既にその時には「ほしいモノ」を取るのではなく、「取れた時の快感を得る為」に取るになっていたのだろう。

かけた総額は50万以上、家にはフィギュアが80~90体以上溢れかえっていた。
仕事が終わらず、通常勤務に加えて土日や平日深夜に出社を繰り返していたのでストレスは当然かかっていたのだろう。

仕事から帰宅し、ふと自宅のフィギュアで溢れかえった部屋を見て「何をしてるんだろう」と自分に失望し、全て処分してクレーン生活は終わりを迎えた。

■終わりに

長い人生において、振り返ってみると何かしら依存(医学的な依存症かどうかに関わらず)はしているのだろう。是非一度考えてみて頂きたい。

本人が問題ないと感じ、かつ社会的にも問題無い程度であればそれはストレスを軽減できる良い要素であると言える。しかしながら、度を越えた依存はさらなる悪影響を生み出してしまう。

と、「悪影響」に対して注目されがちだが、その前に「依存している状態」は「私はもう今の状態に耐えられない」と言う体のサインであり、それがどんなストレスなのかを考えた方が良いのかもしれない。立ち止まって体の叫びに耳を傾けてみて欲しい

タバコがきれてしまったのこの辺で終わりにする。

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