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『みどりの空間学』を読んで

先日、古谷俊一さん著の『みどりの空間学 36のデザイン手法』
を読みました。
この本では、植物と建築物がほどよい距離感の建物が紹介されています。
その中で興味を持った建物を2件紹介します。

1.東京都目黒 共同住宅:『泰山館』

ドラマ「リコカツ」で主人公役の北川景子さんの新居として登場しています。
庇や廊下の手すり壁がとても印象に残っていて、ググってみるとロケ地だったそう。
何よりも、敷地から建物までの石段のアプローチを取り囲むみどりの多さは、都内とは思えないほど豊かなのです。

2.沖縄県名護市 公共施設:名護市庁舎

建築を学ばれた方にはおなじみの名護市庁舎です。
著者の古谷さんは「木陰をつくるような建築」と表現されています。
テラスや建物に覆いかぶさるような植物たちが、新たなスペース(空間)を生んでいます。
あらためて建物を見てみると、みどりが一番に飛び込んできます。
一見、独特の建物ですが、テラスの芝との調和がなされていて、市民を見守る施設としての息づいているのが感じられます。
名護市庁舎は老朽化のため、現在建て替えを行うか市では検討しているそうです。今後の動向が気になるところです。

「みどりの空間が生む見えない価値」

建物は、使う人・まわりのみどり・街並み等と混ざり合うことで建物をして初めて完成するのだと思います。
36の事例は、みどりがあるからこそ際立つ、建物の良さがあります。
みどりをきっかけに人と人が関わりあう空間が出来ることがわかりました。
垣根を超えるとはこういうことなのか!と発見が沢山ありました。
みどりは、中と外をあいまいにしてくれる要素であり、
それが人をわくわくさせる要素でもありそうです。

終わりに

久しぶりに建築に関する書籍を手にしました。
写真と古谷さんのスケッチがとても心地よく、あっという間に読み終えてしまいました。
国内の建築散策をしてみたいなーという気持ちにさせてくれる一冊でした。


長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうました。

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