紅天(紅生姜天)と赤い彗星と駅そば~2018年ガンダムスタンプラリーから自家製紅天入り野菜天丼へ
冒頭の画像を見て、それが何かぱっとわかった方がもしいらしたら、その方は間違いなく駅そば若しくはガンダム方面、或いはその両方の猛者に違いない。アルバムを整理して久々に目にし、我ながらよく食べたな、よく巡ったなと半ば呆れつつも感心もした。今の私には多分もう無理だからだ。
冒頭画像は2018年1~2月に開催された「JR東日本機動戦士ガンダムスタンプラリー 行きまーす!」期間中、同社の駅そばチェーン「いろり庵きらく」で提供されたコラボメニュー「赤い彗星の紅生姜天そば(480円)」。現在はもう発売されていない。誠に残念な限りだ。なぜなら私は紅天をこよなく愛しているからである。
紅天。
それも、関東で時々見かけるせん切り紅生姜のかき揚げではなく、西日本で見るスライス状のものに限られる。
せん切り紅生姜のかき揚げは塩気が強過ぎ食べ切れないこともままあるが、スライス紅天は紅生姜の塩気とピリッとした辛味、薄い衣の香ばしさとマイルド感も相まって、何度も繰り返し食べたくなる美味しさである。駄菓子を思わせるチープさも良い。
これを関東以北で見ることはまずないと思う。大学時代、奈良の大学へ進んだ友達のところへ遊びに行き、付近のスーパーで見るまで私は存在を知らなかった。紅生姜と言えばせん切りのイメージだったのでまずその見た目に驚き、試しに買って食べてみて、インパクトある美味しさにいっぺんで虜になった。そうは言ってもせん切りではない紅生姜がどこでどうやって買えるのかわからず、西日本へ行く度に探すしかなかった。故に、好きなのに何年に一度しか口にできない貴重な存在。
その紅天が、三枚も連なり、しかも大好きな駅そばについてくるなんて!と当時は大興奮だったものだ。
加えてこのコラボメニューには、スタンプラリーや鉄道路線の乗りつぶし等(さらに言うと過去のJリーグ全スタジアム制覇とか)、若干のコレクター気質を持ち合わせている私にはたまらないオプションも秘かに仕込まれていた。
このメニューに紅天と共に載る海苔(袋入りで別添)には、なんとガンダムファンにはおなじみ「赤い彗星」シャア・アズナブルの劇中の名台詞がプリントされ、それが何種類あるかは未発表だった。
コラボメニュー提供の「いろり庵きらく」は全16店舗、スタンプラリーは全65駅。スタンプラリーを回りつつ駅そば店も巡れば、提供店もコンプリートでき(その特典は特にない)、台詞海苔もコンプリートできるかも!
そう考えてスタンプラリーを効率よく回る日程、及び途中で立ち寄る駅そば計画を組んで実行した。
結果、全16店舗で集まった海苔がこちら。
残念ながら台詞はコンプリートできなかったようだが(他の方のInstagram等で他の台詞を見て羨ましかった)、大好きな紅天そばを思う存分食べられて幸せな約半月間だった。
スタンプラリー本編も、流石ガンダムシリーズ、それもファーストだけあって各駅の手作り感あふれる盛り上げも楽しく、毎朝起きて新たな駅を目指すのが楽しみだった。
JR東日本の冬のスタンプラリーはその後も毎年催されているが、大人がこれほど盛り上がったシリーズは過去例がないのではないかと思う。
この年が盛り上がったからか、翌年のキン肉マンスタンプラリー(これも割と楽しかった)を挟んだ翌々年の2020年にも再度「JR東日本 機動戦士ガンダムスタンプラリー あなたならできるわ。」が開催された。しかし、ガンダムはZZまでしか観ていない私には未知のUCシリーズが加わったことに加え、時はまさにコロナ禍最初期。この年はスタンプを集めることは諦めて、コラボメニューのみ何度か食べに行った。紅天がかき揚げに変わったことも大きなモチベーション低下の要因。海苔も型抜きジオンだし…。
ーーというあの頃から数年。
私は紅生姜を自分で漬ける技を習得し、現在は家で好きなだけ紅生姜が食べられる生活を送っている。
故にその気になればいつでも紅天を揚げられるはず…なのだが、家であまり揚げ物をしない私はなかなか手を出せずにいた。
ーーが。
数日前の昼、急に天丼が食べたくなって、ピーマンと茄子を揚げることにした。色合い的にもバランスが良いのでガラス瓶から紅生姜も取り出し、スライスして衣をつけて揚げてみた。
油がはねることもなく、からりと揚がって大変美味しかった。大満足の昼食。ひとりでとてもうきうきした。
というだけのことを書くために、過去の画像フォルダをかなり漁った。長くなってしまいすみません。
もはや過去の遺物となったガンダムスタンプラリー、映画「閃光のハサウェイ」の第二部・第三部が公開されるタイミング等でまたやってくれないかな…。いつになるか全くわからないけど。ぶつぶつ。
そういえば最近行った新横浜の居酒屋に大阪の串揚げタイプの紅天があり、私は大変ホクホクでした。衣の薄い串揚げの加減も上手で美味しかった。
新生姜がまだ買えるうちに、紅生姜のストックを増やそうかしら。
そんな訳で天丼に紅天、おすすめです。