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【今週の週末アジアごはん】#35 テンペと厚揚げでインドネシア風サンバルゴレン、パクチー餃子、トムヤムペーストもやし、余った皮で適当ニラまんじゅう
だいぶ前に千葉の道の駅「発酵の里こうざき」でテンペを買った。賞味期限が近付き、そろそろ使わねばとレシピを調べたところ、やはりテンペのふるさとインドネシア料理が良いかな、なら久々にアジアンテイストで揃えてみようか、という週末ごはん。
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◆テンペと厚揚げのサンバルゴレン
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大豆をテンペ菌で発酵させたテンペは欧米のヴィーガン・ベジタリアンの人々にもとても人気だと聞く。納豆のような匂いもなく、ブロック状で切り分けやすく使いやすいそう。だが今回の日本製テンペは固まりが甘く、切るとぼろぼろ崩れるので何とか形になりそう、かつインドネシアっぽいサンバルゴレンに。なかなか美味しくできた。
テンペは3センチほどの角切りにして周囲を固めるようカリッと揚げ、厚揚げも同サイズに切り分ける。
インドネシアの調味料「サンバル」は以下の材料をブレンダーにかけて代用。
・エシャロットの代用として玉ねぎ:1/4個
・生姜、にんにく各一かけ
・赤唐辛子:種を抜いて1/2本
また、ケチャップマニスの代用として台湾のとろみがあって甘いたまり醤油「油膏」を使用。
このサンバルもどき全量とピーナッツパウダー小さじ1(キャンドルナッツパウダーの代用)、油膏(ケチャップマニスの代用)、すりおろしトマト1/2個分、砂糖ひとつまみを油を敷いたフライパンで数分炒め、味の素と塩こしょう少々で味を整え、揚げテンペと厚揚げを加えて全体がよく絡むように炒め、水分がなくなれば完成。
サンバルとケチャップマニスが完全に「もどき」なので現地味とは異なるだろうが、これはこれで美味しい。テンペを香ばしく揚げること、サンバルを炒めて余分な水分を飛ばし、味を凝縮させることがポイント。参照レシピの中には生姜が入らないものもあったが、入れた方が美味しいと思う。レタスで巻いて食べても。
◆パクチー餃子、トムヤムペーストもやし
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少し前にエダジュンさんのレシピ本を買った。その中で最も真似したくなった2品。
パクチー餃子は今回豚ひき肉80gと刻んだパクチー20g(約1/2袋)を具にしたが、もっとパクチーを増やしても良かったかも。
もやしのトムヤムペースト和えは自分でも思いついていたので試せてよかった。エダさんレシピは電子レンジで完結するのでより簡単。もうひと味加えたい気もするが、餃子と一緒に食べるならたれの味が加わるのでOK。
◆適当ナシゴレン
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具には海老、鶏肉、玉ねぎ、ピーマン、パクチー、レタス、にんにく、クコの実、赤唐辛子を使い、味付けには先程のサンバルもどきを少々とやはりケチャップマニスの代用として油膏、チリソースを使った。割とそれっぽい味に感じるのはパクチーを入れたからか。まあ、炒めごはんって大抵美味しくできる。
◆いんげんのピーナッツソース和え
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これはちょっと失敗。味の方向性が定まらなかった。インドネシアと言えばピーナッツ味のイメージがあったので無糖のピーナッツバターに少し甘みと味噌を加えてみたのだが、なんとも半端な味に…。使った味噌がいけなかった気もするし、そもそも塩でよかった気も。いつかリベンジ。
◆豆苗のにんにく炒め
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中国の青菜炒めと言えば空芯菜か青梗菜が多いが、豆苗も割とよく出る。間違いのない一品。
◆適当ニラまんじゅう
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餃子の皮が少し余ったので、ナシゴレンに使った海老と鶏肉の余りを包丁で叩いてニラ、生姜、片栗粉、紹興酒、醤油とやや多めのこしょうを混ぜ、皮に包んで即席ニラまんじゅう。カリッともちっとビールにぴったり。
大学時代〜就職したての頃は東南アジアブームで(いしだ壱成の「タイは若いうちに行け」の頃)、旅行に行く友達も多かったし、アジア料理店もその頃かなり増えた。
ファミリーマートから出ていた「アジアごはん」シリーズも好きでよく食べていたから、当時はエスニック料理というジャンル自体が身近だったように思う。
夫の卒業旅行もタイで、無計画に友達と2人で現地へ渡り、ひと月ほどふらふらしていたというのが男子ならではで羨ましい。昔はよくパッタイやタイチャーハンをつくってくれた。大学の友達が語学留学先のアメリカで知り合ったシンガポールからの留学生(結構な御曹司だったらしい)を忘れられず、国まで会いに行った一件なんかもあった。すぐにしおしお帰って来たが間もなく次の恋人を見付け、恋と勉学、そして特に大卒女子は就職難と言われた時代に大手新聞社への就職と、全てを自力で手にしたエネルギッシュな子だった。
私は東南アジアへは行ったことがないが、どの国の料理も美味しいと思う。幸い今は昔より多くのレシピを見付けることができるので、また時々アジアンフェスタを開催したい。