初めての天日干し(品種不明「フルーツ梅」)
※本記事は旧ブログ(Ameba Ownd)からの引っ越し記事です。(もともとの更新日付:2023年6月16日)
本来は梅雨明けを待って行うのがセオリーの天日干し(土用干し)。
しかし最近漬けた中に1~2個果肉がつぶれ、梅酢が少々濁っているような袋がある。このまま放置するとカビるかも知れない。
また、梅雨とは言え気温も高く、この後3~4日晴天が続くようなので、この分だけお試し天日干ししてみることにした。
数日前にネットで注文した干物用の三段ネット使用。消毒したざるにクッキングシートを敷き(ざるに貼り付いての皮破れ防止)、ファスナー袋で漬けていた梅を、消毒済の割り箸で並べていく。
梅酢は袋のままこぼれないよう支えて下段に。
ファスナーを閉め、物干し竿にかけて、初めての天日干し開始。
朝5時から午前中いっぱい干してこの状態。
皮が破れたものもそのまま干した。上下を返してみると、思ったよりしっかり乾燥されていて、三日後が楽しみ。
夕方以降は初日だけ梅酢に戻そうかと思ったが、なんと梅酢の袋のファスナー付近にごくごく小さな1~2mmの羽虫が2~3匹貼り付いているのを発見!
慌てて回収、虫を取り除いた後、梅酢は念のためろ過&煮沸消毒した。その後は消毒済の容器に移して冷蔵庫へ。
故に今回の梅は梅酢戻しはせず、天日干し続行。
網に入れれば虫や鳥もガードできると思っていたが、網目はそこそこ粗かった。細かな虫はついても不思議はない。
特にこの梅は「フルーツ梅」と表記され(詳しい品種は不明。近所のスーパーで買った横浜市内産)、漬ける前から甘い香りが漂っていたので尚虫を誘ったのかも知れない。
或いは減塩を試そうと粗塩と市販の梅酢で併せて塩分8%、梅酢が足りなそうな分をりんご酢で補ったため、りんご酢に含まれる糖分に寄って来た可能性もある。
以後も同様のリスクが考えられるため、気を付けねばと肝に銘じた初めての天日干し。
梅仕事からの学びは多い。
〈2024年3月時点の後記〉
天日干し中の梅や梅酢に羽虫が寄ってきた事例は、この後干した他の品種では皆無だった。
やはりこの「フルーツ梅」だけが特に糖分を含んでいたのだろうか。謎…。
また、天日干しの時期は土用を待たず、塩漬けしてある程度の期間が経過していればOK。
梅ボーイズさん動画では「塩漬け開始から1ヶ月経てば干してOK」と言われていたので、私はそうしている。
但し、梅の収穫期が遅く日照も少ない東北地方では、漬けて2週間ほどで干すと紹介している老舗もあったし、漬けて数日で天日干し⇒梅酢戻し⇒再度天日干しといったように、天日干しを何度か繰り返す方法も見られた。
天日干しをしなくても梅は塩漬けして十日ほどで食べられる。干さない漬物として販売されている「梅漬け」も多い。
私の地元秋田では「梅漬け」の方が主流で、干してつくった梅干しも慣例的に「梅漬け」と呼ぶ人が多い(義実家の家族はみんなそう)。昔から梅雨が長く、夏季の日照も少ない土地柄なので、三日三晩連続で干し続けるのは難しかったためだろう。
故にいつから干すか、どれくらい干すかは、家庭でつくるならその塩梅も含めて個人の好み。(どれくらい干すかについては、この後リライト投稿する記事に「干しすぎ」事例が何度か出てくるので、引き続きご覧いただけると嬉しいです)
私は梅干しも梅漬けも好きなので、両方作って楽しんでいる。