離婚⑧〜心の声を聞く〜
休職に入った。
仕方ない。
人生2度目の休職。
なぜ休職か。
それは、離婚という現実に向き合いたいから。
そして心の整理をしたいから。
身体が悲鳴を上げたのはきっかけだった。
休んでみて、そう思う。
心の声が聞こえ出した。
真の理由は心の整理。
離婚という現実と闘いながらも、働き続ける人も沢山いるだろう。そもそも休むという選択肢がない人も多いだろう。子どもがいたり、生きるには働くしかない人も大勢いる。たかが離婚で休職?そんな言う声も聞こえて来そうだ。
ただ、私には、無理なのだ。
働きながら、離婚の手続きを淡々と続ける。
それが出来なかった。
とにかく、心を整理する時間が欲しかった。
心がそう叫んでいた。
良く分からないまま離婚の話が進み、最近まで夫婦だった相手と他人として財産分与で対立する。
結婚して10年近く。この時間は何だったのか?
勿論嫌なこともあったけど、楽しいこともあった。毎年旅行に行き、海外だって4度も行った。土日の午後は大好きなコーヒーを挽いて2人でゆっくり飲むのは贅沢な時間だった。そんなコツコツ積み上げた日常があっという間に嘘のように消えた。そのギャップを整理しないと自分の中の時間が止まったまま動き出さない。
私の心は繊細で、頑固だ。
だから、しっかり心の声を聞き、応えてあげないと、知らぬ間に自分を蝕む。それはまるで自らの身体を破壊するガン細胞のように。
だから、心の声を無視して働き続けても、いいことはない。しっかり現実と向き合って、心を落ち着かせよう。全てはそこからだ。
そう思って決意した。
【離婚⑨に続く】