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りんごを継続して食べるべきか迷ってるので検討している件         サブテーマ             プロシアニジンが脂肪吸収を阻害したり、脂肪燃焼を増加させる

昔からりんごは多くの健康効果があると言われています。
その主役はプロシアニジンとされています。
今回はプロシアニジンが脂肪吸収を阻害したり、脂肪燃焼を増加させることを復習してみます。
ポリフェノールっていろんな効果を発揮するのに非栄養素扱いらしいです。訳わからんから無視されてるみたい。
その話は置いといて、脂肪に関して2つのメカニズムがあるそうです。

1)リパーゼによる脂肪吸収を阻害

これは最初の頃、JAつがる弘前や伊藤園で話した、食事中に小腸が脂肪を吸収するのを阻害するメカニズムです。

食事中に摂取した中性脂肪は小腸でリパーゼという酵素で脂肪酸に分解されて上皮細胞に取り込まれ、再度中性脂肪に戻されさらにキロミクロンに組み込まれ、最終的にキロミクロンはリンパ管から血管に入り体内を循環しながら体の細胞に脂質を供給するとされています。

以前の庄司さんらの研究で、プロシアニジンはリパーゼが中性脂肪を分解するのを阻害して、小腸上皮細胞が中性脂肪を吸収させないことが分かったそうで、その際にプロシアニジンは2量体より5量体の方が阻害活性が高まるそうです。
詳細なメカニズムは不明だとか。
中性脂肪は小腸上皮細胞に取り込まれず、大腸に送られる。
吸収されないから太らない。
もしかしたら、大食いの人もこんな感じなのか?
大腸に送られた中性脂肪はうんこに混ざり排便される。
便秘がちな人にはツルンと出せてありがたい。
小腸に入れなかった中性脂肪も貢献します。

最近発売された大正製薬の「アライ」もこのメカニズムリパーゼを阻害して中性脂肪を吸収させずにうんこに混ぜるそうです。 
アライを使うとねっとりとしたうんこが出るらしい。。。

2)脂肪燃焼を促進

神戸大学の山下さんによれば、動物実験や細胞実験でプロシアニジンはAMPKを活性化させることを確認したそうです。

AMPKが活性化すると脂肪に関して
1)血流中のキロミクロンやVLDLから脂肪酸の取り込み
2)細胞中の脂肪の燃焼(β酸化)
を行い、エネルギーや熱を発生させるそうです。

プロシアニジンは糖質だけでなく脂質を摂っても太りにくくさせるみたい。


プロシアニジンは2つのメカニズムで脂肪をやっつけるらしい

AMPK

AMPKって細胞内でAMPが増えたら、
1)ATPを作るように働くタンパク質で、細胞内のエネルギー管理を担う
2)酵母菌とか真核単細胞レベルからヒトまで、ほとんどの真核生物が持っているタンパク質
3)ヒトにおいてもほとんどの細胞が持っている
4)肝臓や脳や骨格筋や脂肪組織に多いそうです。
状況によってはATPを産生せず代わりに熱を発生させるそうです。
複雑すぎる。
AMPKって全然知りませんでした。

ATPはリン酸が3個付いていますが、AMPはATPからリン酸が2個取れたもの。

最近になってAMPKを活性化させると糖尿病や肥満に有利、さらにがんや老化にも有利なことなど分かってきて製薬会社も目を付けているそうです。
抗がん作用についてはまた後で。
しかし働きが多く複雑すぎて研究を撤収する会社もあるとか?

2014年に東京大学の佐々木さんらが行った発表によれば、AMPKが活性化されると筋細胞が血流中の遊離脂肪酸を取り込み、その活性化は運動によって引き起こされるそうです。
コチラ↓
運動による脂質代謝改善効果の分子機構を解明 - エネルギーセンサータンパク質AMPKの骨格筋における新たな役割 - (u-tokyo.ac.jp)

徳島大学の宮本さんの2018年の文献に、AMPKが活性化されると脂肪酸の燃焼が促進される記載があります。
コチラ↓
身体運動と食をつなぐ生体内エネルギー調節の分子機構 (jst.go.jp)


AMPKの活性化方法

最近注目されているAMPKですが、活性化させる方法は、今のところ
1)運動
2)断食
3)薬剤
4)ポリフェノール
の4つだそうです。

1)と2)の運動と断食は何と言ってもコスト0で出来ます。
3)の薬剤は、メトホルミン、チアゾリジンジオンといった糖尿病治療薬やアルファリポ酸などだそうです。
4)のポリフェノールは、レスベラトロール、ケルセチン、クルクミン、エピガロカテキンガレート、ベルベリン、プロシアニジンなどが活性化するそうです。
コスパ的にはどれが一番良いのでしょうか?


AMPKの抗がん作用

AMPKを活性化すると、抗がん作用が得られる件についてはこちらのサイトに詳しい記載があります。
かなり勉強になります。
コチラ↓
AMPKがmTORC1、FOXO3Aをターゲットにしたがん治療 (f-gtc.or.jp)


ポリフェノールが健康に良い1つの理由はAMPKを活性化することがあるかもしれません。
これで非栄養素扱いとはね~
ポリフェノールから「やっとられんわ」と
愚痴が聞こえてきそうです。

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