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60歳からの食事について

人という動物は、中年期にさしかかるとある程度は太るように出来ています。

これは男性も女性も共通の自然現象ですから本来はあまり気にする必要はないのですが、不安を煽って薬を売りたい製薬会社や機能性食品などを売りさばきたい食品会社の宣伝に乗せられて、メタボ対策などと踊らされているのが多くの現代人だと思います。

特に「体に良い食品」に関する情報は、あっと言う間に広がる傾向があるのにも関わらず、その情報が間違っていた場合の知識の書き換えはほとんどなされないのが大きな問題だと思います。

最近の例ですと、卵を食べるとコレステロール値が高くなるというのがありましたが、今では問題無いことがようやく広くアナウンスされるようになりました。

最も有名な例は食物繊維ですね。かつては栄養的に無価値であるばかりか、出来れば食べ無い方が良いとまで言われていましたが、今では五大栄養素に次ぐ第六の栄養素などと言われています。

例にあげた二つは時間はかかりましたが間違いが認められて、情報が更新された例です。

ところが間違っていたことが判明していても、それをマスコミが報じなければほとんどの人は古い情報を更新することが出来ません。

結果的に体に良いと思って続けている事が実は体に悪かったといった状態が出現してしまいます。

特に中年期の体重増加を気にして、メタボ対策などと言ってダイエットを続けていて、現在50代後半にさしかかっている方の場合は、今後の健康寿命に直結しますのでダイエットはすぐにでも辞めた方が良いと思います。

あまりマスコミでは話題になりませんが、今では体重もコレステロール値も、更には血圧も高めや多めの方が健康で長生きする事が分かっています。

そうした中で、中年期からはじめたダイエットを意識した食習慣を継続してしまうと逆に不健康になりかねません。

特に糖質制限のダイエットを行っている方は、ご飯やパンを食べない食習慣になってしまうので、体重を増やしたい老年期に向けて悪い習慣だと言えます。

60歳の還暦が近くなったら中年期の常識は一旦忘れて、これから迎える老年期の新しい常識に自分の頭の中を書き換えて下さい。

その時に、最も大切なことは「体重を減らさない」という事です。

ただでさえ歳を取ると一度に沢山食べられなくなります。そうすると自然現象として痩せてしまいますから、中年期にはたっぷりと脂肪を蓄えて来たるべき老年期に向けて準備をするのが人間に本来備わった生理なわけで、「中年太り」は至って自然な現象です。

しかし冒頭に書きましたように色々な悪魔のささやきに踊らされておかしな事になっているのが今の世の中です。

特に体重は「健康寿命」と大きく関わっていますから、アラ還を迎える皆様は「脂肪」も「糖質」も、そして勿論「タンパク質」もしっかり食べて欲しいと思います。

(元記事は食べごろclub


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中嶋洋二郎
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