【詩】思ってしまう日常
ライターを取り出すと 煙草吸うのかなと思ってしまう
携帯を取り出すと 退屈なのかなと思ってしまう
小説を読んでいると 友達になれるかもと思ってしまう
新聞を読んでいると お父さんなのかなと思ってしまう
男女が並んでいると カップルなのかなと思ってしまう
ビルが並んでいると 星が見えなそうと思ってしまう
そういう「思ってしまう」を思ってしまうたびに
想像力と偏見のカスタネットを自分も持っていることに気がつく
誰かの刻むリズムや音が僕には不快に聞こえるように
無意識に漏れでる僕の鼻唄もきっと誰かの脆い心をえぐったりしている