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【詩】何者にもなりたくない僕。

何者かになりたかった気がする。
何者かに憧れていた気もする。

でも、今はちょっと違くて。

何者かになってしまうと、そうでないものにはなれない気がして。
何者かになってしまうと、それというレッテルが貼られる気がして。
何者かになってしまうと、僕自身がそれになってしまう気がして。
何者かというのは僕を説明する全てではどうしてもないような気がして。
やっぱり僕は何者でもない気がして。

何者かになる違和感と何者でもない不安。
深い靄の中で何者でもない魅力に憑りつかれそうになる。

何者でもない僕は、何者でもない僕を、それなりに愛している。

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