介護施設紹介〜グループホーム〜

グループホームは、認知症の高齢者が少人数で共同生活を送りながら、日常生活の支援を受けるための介護施設です。家庭的な環境で暮らしながら、介護職員や専門スタッフによるケアを受けることができます。入居者が可能な限り自立した生活を送れるようサポートすることが、グループホームの目的です。

グループホームの特徴

1. 少人数での共同生活
グループホームの定員は1ユニットあたり5〜9人程度です。少人数で家庭的な雰囲気を保ちながら生活するため、認知症の方でも安心して過ごせる環境が整っています。多くの場合、最大で2ユニットまで併設できるため、施設全体の定員は18人程度です。

2. 認知症の方に特化したケア
グループホームは、認知症の方に特化した介護施設です。入居者ができるだけ自立した生活を送れるように、日常生活の支援やリハビリテーションを行います。スタッフは、認知症ケアに詳しい専門職で構成されており、利用者一人ひとりの状態に応じたケアが提供されます。

3. 家庭的な環境
グループホームでは、少人数の入居者が共同生活を送り、居住スペースも家庭に近い環境が整えられています。日常の生活活動（料理、洗濯、掃除など）をスタッフと一緒に行うこともあり、できる範囲で自分の役割を担うことで、生活のリズムや自信を取り戻す支援が行われます。

どんな方に向いているか？

- 認知症を患っている方
グループホームは、軽度から中等度の認知症を持つ高齢者に適した施設です。認知症でありながら、共同生活が可能な程度の身体機能を持つ方が対象です。
 
- 要支援2以上の認定を受けている方
入居条件として、要支援2または要介護1以上の認定を受けていることが求められます。認知症でありながらも、自立した日常生活がある程度送れる方に適しています。

- 家庭での介護が困難な方
家族による自宅での介護が難しい場合や、認知症の方が家で安全に生活できない場合には、グループホームが有力な選択肢となります。

料金について
グループホームの料金は、施設ごとに異なりますが、主な費用は次の通りです。
介護サービス費：
介護保険を利用するため、自己負担額は1割〜3割です。介護度に応じて異なり、月々の負担は数万円程度です。

居住費・食費：
月額約8万円〜12万円が一般的です。

その他費用：
日用品や医療費などの実費が加算されることもあります。

総額としては、月額で15万円〜20万円程度が目安となりますが、所得や条件によっては減免措置が適用される場合もあります。

グループホームのメリット

1. 認知症に特化したケア
認知症の症状や進行具合に応じた専門的なケアが受けられるため、認知症の方が安心して生活できる環境が提供されています。

2. 家庭的な環境
施設内で共同生活を送るため、日常生活の延長線上での生活ができ、入居者の不安や孤独感が軽減されます。

3. 少人数制
少人数でのケアを提供するため、個々の入居者に対するサポートが手厚く、一人ひとりのニーズに合った対応が可能です。

グループホームのデメリット

1. 介護度が重い場合には対応が難しい
グループホームは、軽度から中等度の認知症の方を対象としているため、介護度が高くなった場合や医療ケアが必要になると、別の施設への転居が必要になることがあります。

2. 定員が少ないため、空きが少ない
定員が少ないことから、地域によっては入所待ちが長くなる場合もあります。入居希望者が多いため、すぐに入居できないこともあります。

まとめ
グループホームは、認知症を持つ高齢者が家庭的な環境で安心して生活を送れる施設です。少人数での共同生活と専門的なケアが特徴で、認知症の方が自立した生活を送るためのサポートが提供されます。費用は15万円〜20万円程度が目安で、介護度が進んだ場合には別の施設への転居が必要になる可能性があるため、計画的な検討が大切です。