「おやつの本」3選 FIKAのブックトーク#23
こんにちは、FIKAです。
毎回1つのテーマで数冊の本を紹介しています。
今回のテーマは「おやつ」。
「スイーツ」ではなく庶民的なおやつを扱った本を3冊紹介します。
「うまいダッツ」 坂木司
うまい棒1本で世界の秘密がわかる…?
とある高校のゆるい部活「おやつ部」をめぐる青春小説です。
メンバーの男女4人は、放課後に好きなおやつを持ち寄ってだらだらおしゃべりしたり、おやつが関わる出来事に首を突っ込んだりします。
うまい棒1本で世界の秘密を教えてくれるホームレス風のおじさんを探す、とか。
インスタの配信ライブで行われるお菓子クイズの問題を一緒に解く、とか。
不仲になった推し友から友達を守る、とか。
おばあちゃんが失くした大切なブローチを一緒に探す、とか。
これが部活なのか?というゆるさが何とも楽しい。
進級したら真面目な後輩が3人も入ってきて接し方を測りかねるあたりはちょっと部活っぽいけど、上下関係とか規律を全く気にしない4人は後輩たちともゆるくつきあっていきます。
お互いの意見は尊重するけど、自分の意見もはっきり述べる。困った時は助け合ったり、悩みをさり気なく解決しようとする。
そんな4人の関係性はとても風通しがよくて、理想的な部活動だと思いました。
おやつを食べてダベっているだけの部活があってもいいと思いませんか?
「ポテトチップスと日本人」 稲田豊史
みんな大好きポテトチップス。
どうして日本人はポテトチップスが好きなのでしょうか?
アメリカ生まれのポテトチップスが、どうやって日本に伝わり国民食となるに至ったかを丁寧に紐解いた新書です。
ポテトチップスのメーカーと言えば、カルビーと湖池屋が2大巨頭ですが、日本の元祖のポテトチップスはアメリカンポテトチップ社の「フラ印アメリカンポテトチップ」だったという話から始まります。
戦後のジャガイモ余りからポテトチップス作りが始まり、湖池屋が先鞭をつけ、カルビーが戦略的勝利をおさめたというポテトチップスの歴史が語られるのが前半。
後半は日本人のポテトチップスの受け入れ方や、ポテトチップスの文化論などが語られます。
ポテトチップスも深堀りすれば、こんなにも語れる歴史やエピソードがあることに驚きました。知って食べればポテトチップスがますます美味しくなるかも…?
「日本お菓子クロニクル」 日本懐かし大全シリーズ編集部編
懐かしいお菓子を年代ごとに並べた、昭和生まれにはたまらない図鑑です!
戦前から最近まで様々なお菓子が紹介されていますが、個人的に懐かしいのはやはり1970年代のお菓子です。
チェルシー、純露、コーヒービート、ペッツ、仮面ライダースナック、栗チョコレート、セシル、カプッチョ、ポポロン、ピコラ、ジャフィ、クイッククエンチガム、ドンパッチ、5|8チップス、さくらんぼの詩…
これらのお菓子と共に過ごした小学生時代が目に浮かびます。
1980〜90年代になるとコアラのマーチなど今もあるお菓子が多くなりますが、霧の浮舟とかV.I.Pチョコなど今はもうないお菓子が懐かしい…
2000年代以降は子どものために買ったお菓子も多く、また違った懐かしさを感じました。
老いも若きも楽しめる日本の「おやつ年代記」、皆さんも思い出のお菓子を探してみませんか?
以上、3冊の本を紹介しました。
今日のおやつは何にしようかな?
読んでくださってありがとうございました。
(おまけ)普段は週1の投稿ですが、10月27日から11月9日の「読書週間」は2週間連続投稿にチャレンジ中です。よかったらお付き合い下さい。(読書週間第2日目)