FIKA(ふぃーか)

中学校の学校司書をしています。読書が趣味で、仕事柄たくさん本を読むので、本の感想や紹介を書きたくてアカウントを作りました。FIKAとはスウェーデン語で「コーヒーブレイク」という意味です。コーヒーを飲みながら楽しくおしゃべりする感じで本を紹介していきたいと思っています。

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中学校の学校司書をしています。読書が趣味で、仕事柄たくさん本を読むので、本の感想や紹介を書きたくてアカウントを作りました。FIKAとはスウェーデン語で「コーヒーブレイク」という意味です。コーヒーを飲みながら楽しくおしゃべりする感じで本を紹介していきたいと思っています。

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「元気がでる本」3選 FIKAのブックトーク#6

こんにちは、FIKAです。 毎回1つのテーマで数冊の本を紹介しています。 今回のテーマは「元気が出る本」です。 読むと清々しい気持ちや前向きな気持ちになれる本を3冊紹介します。 「成瀬は信じた道をいく」 宮島未奈 2024年本屋大賞受賞作の「成瀬は天下を取りにいく」と迷った末こちらを推します。 理由は成瀬がさらにパワーアップしてるから! 前作では、閉店する西武百貨店に通いつめたり、M-1グランプリを目指して漫才をしたり、自分の頭髪を全部剃って長期実験に取りくむなど、

    • 「ユニークな料理専門店が舞台の小説」3選 FIKAのブックトーク#35

      こんにちは、FIKAです。 毎回1つのテーマで数冊の本を紹介しています。 今回のテーマは「ユニークな料理専門店が舞台の小説」。 ちょっと変わった料理を専門に出すお店の小説を3冊紹介します。 「神楽坂スパイス・ボックス」 長月天音 神楽坂の路地裏にたたずむ「スパイス・ボックス」は姉妹で営むスパイス料理専門のカフェです。 ん? スパイス料理ってどんな料理? 「スパイス」と聞くと香辛料たっぷりのインドカレーくらいしか思い浮かばない人も多いと思います。 一緒に働くみのりも、

      • 「1冊の本」3選 FIKAのブックトーク#34

        こんにちは、FIKAです。 毎回1つのテーマで数冊の本を紹介しています。 今回のテーマは「1冊の本」。 1冊の本がここではない別の世界に誘ってくれる、そんな魅力的な本を描く小説を3冊紹介します。 「三月は深き紅の淵を」 恩田陸 なんとも謎めいたタイトルですよね。 たった一人にだけ、たった一晩だけ貸すことを許された本。 素晴らしく面白いけれどとても一晩では読みきれない、この世にたった一冊しか存在しない本。 そんな本があったら読んでみたいと思いませんか? 誰が書いたのか

        • 「科学者のエッセイ」3選 FIKAのブックトーク#33

          こんにちは、FIKAです。 毎回1つのテーマで数冊の本を紹介しています。 今回のテーマは「科学者のエッセイ」。 …えー?そんなの難しくてつまんなくない? いえいえ、そんなことはありません! ユーモラスな本や詩情溢れる本など、気軽に楽しく読める本を3冊紹介します。 「物理学者のすごい思考法」 橋本幸士 広大な宇宙から極小の素粒子までを研究対象とする物理学者が、日常で起こるあらゆる出来事を「物理学思考法」で解決しようとするとどうなるか? 「うわ〜難しそう。読みたくないわ

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        「元気がでる本」3選 FIKAのブックトーク#6

          「鍋の本」3選 FIKAのブックトーク#32

          こんにちは、FIKAです。 毎回1つのテーマで数冊の本を紹介しています。 今回のテーマは「鍋」。 今日11月7日は「鍋の日」ということで鍋料理を扱った小説やエッセイを3冊紹介します。 「今夜は、鍋。温かな食卓を囲む7つの物語」 人気作家6人による「鍋を囲むひととき」を描く短編アンソロジーです。 いろんな鍋が出てきますよ。 水炊き、キムチ鍋、牡蠣鍋、餃子鍋、火鍋… 内容も恋愛、ミステリ、ホラーから、鍋自身が語り手というシュールなものまで様々です。 どれも味わい深いの

          「鍋の本」3選 FIKAのブックトーク#32

          「本屋Titleで買った本の感想」 FIKAのブックトーク#31

          こんにちは、FIKAです。 毎回1つのテーマで数冊の本を紹介しています。 今回のテーマは、先日訪れた「本屋Titleで買った本の感想」。 購入した7冊の本の感想を書きたいと思います。 「オールアラウンドユー」 木下龍也 この歌集と出会えたことが本屋Titleでの最大の収穫でした! 「詩の神に所在を問えばねむそうに答える All  around  you」 この歌に心惹かれて購入を決め、他の歌も読んだら全部すごくよかった。 現代短歌にありがちな難解さがなくて分かりやす

          「本屋Titleで買った本の感想」 FIKAのブックトーク#31

          「旅先で読みたい本」3選 FIKAのブックトーク#30

          こんにちは、FIKAです。 毎回1つのテーマで数冊の本を紹介しています。 今回のテーマは「旅先で読みたい本」。 移動中の乗り物の中。 宿でほっとくつろぐ時。 見知らぬ街のカフェでオーダーを待つ間。 皆さんならどんな本を読みたいですか? 私はこんな時、エッセイを読むのが好きです。 という訳で「旅先で読みたい本」あらため「旅先で読んで面白かったエッセイ」にテーマを変更して3冊の本を紹介したいと思います。 「ポーカー・フェース」 沢木耕太郎 沢木耕太郎のエッセイの魅力は、

          「旅先で読みたい本」3選 FIKAのブックトーク#30

          「廃墟の本」3選 FIKAのブックトーク#29

          こんにちは、FIKAです。 毎回1つのテーマで数冊の本を紹介しています。 今回のテーマは「廃墟」。 「廃墟」が舞台の小説や写真集、イラスト集を3冊紹介します。 「廃遊園地の殺人」 斜線堂有紀 「クローズド・サークル」物の本格ミステリです。 プレオープン中に起きた銃乱射事件で開園することなく閉鎖されたテーマパーク「イリュジオンランド」。廃墟コレクターの資産家に買い取られ、20年ぶりに招待客限定で開園することになりました。 9人の招待客を待っていたのは「このイリュジオン

          「廃墟の本」3選 FIKAのブックトーク#29

          「芸術の本」3選 FIKAのブックトーク#28

          こんにちは、FIKAです。 毎回1つのテーマで数冊の本を紹介しています。 今回のテーマは「芸術」。 芸術の美しさを堪能できる小説を3冊紹介したいと思います。 「一線の湖」 砥上裕將 両親を事故で亡くし自分の殻に閉じこもっていた青年が水墨画と出会って生きる意味を見出していく小説「線は、僕を描く」の続編です。 「線は、僕を描く」が完成された物語だったので続編がどうなるか不安でしたが、全くの杞憂でした! 主人公の霜介は大学3年生。卒業後の進路はどうするのか、水墨画とこれか

          「芸術の本」3選 FIKAのブックトーク#28

          「書道の本」3選 FIKAのブックトーク#27

          こんにちは、FIKAです。 毎回1つのテーマで数冊の本を紹介しています。 今回のテーマは「書道」。 今日11月2日は「書道の日」なので、書道に関する本を3冊紹介します。 「墨のゆらめき」 三浦しをん 「書道」「代書屋」そして「ブロマンス」がキーワードの小説です。 主人公は老舗ホテルに勤務する続と書家の遠田の二人。 招待状の宛名書を依頼したのがきっかけで遠田と親しくなった続は書の美しさに魅せられていきます。 読者は登場人物の書く字を見ることができません。それなのに見え

          「書道の本」3選 FIKAのブックトーク#27

          「文化祭の小説」3選 FIKAのブックトーク#26

          こんにちは、FIKAです。 毎回1つのテーマで数冊の本を紹介しています。 今回のテーマは「文化祭の小説」。 秋と言えば文化祭! 文化祭の空気をたっぷり味わえる小説を3冊紹介します。 「文化祭オクロック」 竹内真 謎のDJ「ネガポジ」を探せ! 東天高校の文化祭初日、謎のDJ「ネガポジ」によるラジオ放送が突如スタートします。軽快なトークや楽しい企画で文化祭を盛り上げていきますが、その正体も放送場所も誰も知りません。 「ネガポジ」にのせられた野球部の則之は壊れた大時計の針

          「文化祭の小説」3選 FIKAのブックトーク#26

          「手芸の本」3選 FIKAのブックトーク#25

          こんにちは、FIKAです。 毎回1つのテーマで数冊の本を紹介しています。 今回のテーマは「手芸」。 手芸や工芸の小説を3冊紹介します。 「藍色ちくちく」 髙森美由紀 刺繍「南部菱刺し」に魅せられた人々を描く小説です。 「南部菱刺し」とは、青森の南部地方に伝わる刺し子の技法です。冬の厳しい寒さを防ぐため、麻布に木綿の裏地を付けて麻糸で刺し綴ったのが始まりと言われ、最初は単純な模様だったのが次第に複雑な美しい模様を作るようになり、日本三大刺し子の一つに数えられています。

          「手芸の本」3選 FIKAのブックトーク#25

          【レポ「本屋Title」に行ってきました】 FIKAのブックトーク番外編#1

          こんにちは、FIKAです。 毎回1つのテーマで数冊の本を紹介していますが、今回は特別企画の番外編です。 先日紹介した本「本屋、はじめました」の「本屋Title」に行ってきたので、そのレポートです。 まず「本屋Title」をご存知ない方はこちらをご覧ください。 町の小さな本屋さんです。 この本を読んで行ってみたくなりました。 そしてある雨の日、ついに憧れの「本屋Title」にやって来ました! 外から見てるだけでもワクワクします! 店内の写真撮影はご遠慮下さいとのこ

          【レポ「本屋Title」に行ってきました】 FIKAのブックトーク番外編#1

          「おすすめ青春小説」3選 FIKAのブックトーク#24

          こんにちは、FIKAです。 毎回1つのテーマで数冊の本を紹介しています。 今回のテーマは「おすすめ青春小説」。 最近読んだ中で面白かった青春小説を3冊紹介します。 「八秒で跳べ」 坪田侑也 「春高バレー目指して頑張る男子バレー部員が主人公」と聞くとバリバリのスポーツ小説だと思うでしょ? でもこの小説の読みどころは違うところにあるんです。 主人公の景は大会予選の直前でケガをしてレギュラーから外されます。代わりに試合に出たのはバレー部を辞めようとしていた幼馴染だったこと

          「おすすめ青春小説」3選 FIKAのブックトーク#24

          「おやつの本」3選 FIKAのブックトーク#23

          こんにちは、FIKAです。 毎回1つのテーマで数冊の本を紹介しています。 今回のテーマは「おやつ」。 「スイーツ」ではなく庶民的なおやつを扱った本を3冊紹介します。 「うまいダッツ」 坂木司 うまい棒1本で世界の秘密がわかる…? とある高校のゆるい部活「おやつ部」をめぐる青春小説です。 メンバーの男女4人は、放課後に好きなおやつを持ち寄ってだらだらおしゃべりしたり、おやつが関わる出来事に首を突っ込んだりします。 うまい棒1本で世界の秘密を教えてくれるホームレス風のお

          「おやつの本」3選 FIKAのブックトーク#23

          「理想の本屋」3選 FIKAのブックトーク#22

          こんにちは、FIKAです。 毎回1つのテーマで数冊の本を紹介しています。 今回のテーマは「理想の本屋」。 素敵な本屋が出てくる本を3冊紹介します。 「ようこそ、ヒュナム洞書店へ」     ファン・ボルム ソウル市内の住宅地にある「ヒュナム洞書店」、そこに集う様々な人たちを描く小説です。 主人公のヨンジュは常に競争を強いられ上昇を求められる生活に疲れ、会社を辞め夫とも離婚して、一人で「ヒュナム洞書店」をはじめます。 「ヒュナム洞書店」にやって来る人々はそれぞれ悩みを抱

          「理想の本屋」3選 FIKAのブックトーク#22