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『物語を描く〜清方を魅了したヒロインたち〜』 鏑木清方記念美術館
今年初の鏑木清方記念美術館に行って参りました。『物語を描く ~清方を魅了したヒロインたち~』と題して、清方が愛した樋口一葉や尾崎紅葉、泉鏡花の小説の世界を描いた作品を中心に展示。
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今回チラシのメインにもなっているのが《一葉女子の墓》、清方24歳の時の作品。樋口一葉の小説『たけくらべ』の主人公・美登利が一葉のお墓に寄りかかっている作品。
実際の一葉のお墓を訪ねて、その大きさや形を確認してから描いたと言う程、思い入れの深い作品。作者である一葉のお墓と、小説の主人公・美登利を一緒に描くという奇抜なアイデアが凄い。
因みに樋口一葉は24歳の若さで亡くなっています。清方が24歳の時にこの作品描いたのは、たぶんあえてで、一葉の墓を抱き抱えるように寄りかかる美登利に自分を重ね合わせ、一葉への憧れにも似た強い思いを描いたのかなと妄想しました。既に亡くなった人へのラブレターのような…。熱い。
その他、《築地明石町》の下絵も展示されていました。当たり前ですが下絵もおっきい。心なしか下絵の表情のほうが柔らかくて可愛いらしい感じがしました。唇だけ紅が打たれていてそこも良き。右下にはポトリと落ちた朝顔が後貼りされていて本画のそれより目立っていました。下絵も面白いです。
(作家本人としては下絵を見られるのどうなんでしょう?とも思いますが…)
あと泉鏡花の『三枚続』の口絵がとても可愛らしく、主人公のお夏が、夜鳴きするペットの軍鶏を抱き上げて嗜める絵なのですが、お夏と軍鶏のにらめっこぶりが微笑ましい。
今回は清方記念美術館の先にある、神奈川県立近代美術館も訪ねようと思ったのですが残念ながら休館日。代わりにというわけではないのですが、元神奈川県立近代美術館でもある、鎌倉文華館 鶴岡ミュージアムだけ立ち寄りました。現在は『鶴岡八幡宮の季節展 旅〜UKIYIE Journey〜』を開催中。サクッと見れました。
という事で、今年も定期的に鎌倉にも足を運びたいと思います。週末は凄い人混みですが…。
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隣のカフェが良さげでした