『BLUE GIANT』と棟方志功と『ブルーピリオド』
prime videoで映画『BLUE GIANT』を観ました。劇場のスクリーンで観なかったことを後悔…。
ラストのJAZZのパフォーマンスシーンでは本編内の観客と一緒に涙しながら観ました。傑作です。
サックス奏者の主人公・大(だい)は、圧倒的な練習量による自信からか18歳にも関わらず最初から世界を目指している。
その若さや思い込みから来る自信と才能、ひたむきさに、身近な人達、彼らをたまたま知った人達でさえ彼と彼のバンド『JASS』に惹かれ応援していく。
10代のうちに日本で最も有名なステージに立つことを目標に掲げ、できる限りあらゆる活動をしていく。そんな中、彼らの才能とひたむきさが伝わっていき、チャンスが巡ってきて…。
本作を観て気づいたの、
「懸命に努力し、仲間を集め、困難を乗り越えていく主人公たち」だけでなく、
「懸命な人に手を差し伸べ、応援し、支え続ける人たち」にも人は感動する、ということでした。
これ、あたりまえ過ぎて理解しているようで、きちんと実感できていなかったなと。
『BLUE GIANT』は、この周囲の人達が「JASS」を
応援する姿やエピソードが丁寧に描かれていて、そこが作品の魅力だなと感じました。
歳を取ればとるほど頑張ってる若い人たち応援したくなりますしね…
で、話は飛びますが、若き日から「セカイイチになる!」と言い続けて、「世界のムナカタ」となった棟方志功も、まさにこれだったのではと思いを馳せました。
一心不乱に版画を彫る彼の姿を見たあとに、
「必ずセカイイチになるので見ていて下さい!」と言われたら、間違いなく応援したくなるだろうなと。支えてくれる人たちがきっかけで、色んなチャンスが巡ってきた筈。ムナカタは愛されキャラっぽいですし。
そして、高見を目指すきっかけにも、背中を押す存在があって、そこには応援する気持ちも一緒にあるはずで。
アニメ『ブルーピリオド』で東京藝大を目指そうか迷う主人公・八虎の背中を押した先生の言葉も秀逸でした。
「好きなことをする努力家はね、最強なんですよ」
これほど勇気づけられる言葉があるでしょうか。好きな事をやっていいんだよと。このシーンを、見たときもかなりグッときたのを思い出します。
歳をとってすっかり涙もろくなりましたが、新たな気づきがあった『BLUE GIANT』でございました。原作も買おうと思います。
因みに『ブルーピリオド』は全巻持ってます…。