矛盾が心を壊してしまう
人間は進化の過程で育った能力がある。
それは恐怖心だ。
何万年も前に弱い人類は知恵を得た。
この知恵が生まれた元は何か、
それは恐怖心からである。
現代社会でいきなりサーベルタイガーに、
ガブガブ食べられる危険はないが、
当時、弱かった人類は、
サーベルタイガーになす術もなく、
殺られていたのだろう。
逃げるにしても足が遅いからね。
このままでは食べられる一方である。
また、食べ物も定期的に手に入れなくては、
これまた死んでしまう。
それらの弱さからくる恐怖心のお陰で、
知恵を得て道具を使ったりして、
変化して生き延びることが出来た。
この頃得た経験が脳に刻まれているらしい。
これとは真逆に、
脳は1度得た環境や考え方を変えることを、
とても嫌う。
1度得た環境は縄張りと同じで、
とにかく、この縄張りから出たくない。
何か新しい行動を起こそうとすると、
やたら恐怖心を煽る。
恐怖心で変化してきたのに、
また恐怖心で変化を嫌う。
この矛盾に苦しむようになり、
現代は心が壊れて鬱になる人が続出している。
誠に厄介なことだ。